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陸奥A子の漫画が素敵!

 中学生の頃、2つ下の妹が購読していた、集英社が発行している少女漫画月刊誌「りぼん」を読むのが、毎月、楽しみであった。しまいには妹が買わずに、自分が買っていた。
 思春期を迎えた男の子と女の子のストーリーを読むと、胸がキュンキュンするのである。
 太刀掛秀子、田淵由美子、萩岩睦美、そしてなによりお気に入りなのが、陸奥A子先生である。乙女チックラブコメの代表的作家であった。
 きのうみた夢
 樫の木陰でお昼寝すれば
 たそがれ時に見つけたの
 すこしだけ片思い
 こんぺい荘のフランソワ  
 おしゃべりな瞳
 歌い忘れた1小節
 ため息の行方
 金色のユウウツ銀色のメランコリー 等々

 とにかくときめくのである。そこには男女のドロドロしたドラマはなく、ポエムでファンタジーで、青春のきらめきがある。
 ストーリー自体は単純な片思いが成就したり、しなかったり、ぐじぐじしたり、女の子目線で書いていく。中学高校時代の純粋な恋心に胸が温かくなってしまうのである。
 今や廃盤になっているのだろう、BOOKOFFでさえもう置いてない。楽天市場やAMAZONとかでは、まだ買えるようではある。
 当時買っていた単行本を5冊持っている。たまに忘れた頃に読んだりするのだが、アラカンの私も未だにキュンキュンしちゃうのだ。
 今、北九州に住んでいるのだが、陸奥A子さんは北九州出身で、よくはしらないけれど、今も住んでいるとかいないとか、未だ1度もお会いしたことはない。漫画の中に所々小倉の町が出てきているのがうれしい。
 一時期、到津八幡宮の御朱印帳に陸奥A子さんのデサインのものが売れ出されたことがある。その時に買えばよかったのだが、今はない。残念である。
 今はもう描いてらっしゃらないようではあるが(認識不足かもしれない)当時の乙女チックな作品はもはや書けなくなっているようだ。なにしろあれから半世紀近く経っているから仕方のないことではある。
 最近の少女漫画は読んでないので、どんな内容のものがあるのかはしらないが、陸奥A子という漫画家の作品は私にとって、まさに青春の思い出である。
 

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