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【津波の教訓】津波てんでんこ

 今日も防災学を少しかじったことがある人なら誰でも知っているお話です。
 以下、2本のnoteの記事を基に紹介したいと思います。

 「津波てんでんこ」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。
 この「津波てんでんこ」とは、これまで何回も津波の被害にあっている三陸地方でよく言われる言葉です。
 ここでは、地区防災計画学会の記事や京都大学教授の矢守克也先生(日本災害復興学会会長)の解説を参考にしますが、もともと、「てんでんこ」とは、「各自」とか「めいめい」を意味する言葉で、「津波てんでんこ」とは、津波の際には、「てんでん、ばらばらに、一刻も早く高台に逃げるべきである。」という意味になります。
 この言葉には、もちろん、自分の命は自分で守るという「自助」の意味がありますが、そのほかに、家族やコミュニティを守るという「共助」の意味が含まれているといわれています。
 発災時に、家族が互いを探し合ったりして、逃げ遅れてしまうことを防ぐため、家族等が逃げ遅れるのを防ぐ目的があるわけです。

 防災実務に詳しく、大学で講師を務められているほか、消防官でもある入門真生先生の記事では、東京大学特任教授の片田敏孝先生(日本災害情報学会会長)の解説を踏まえて、津波の避難がいかに難しいか解説されていますが、親も子供も発災時には、互いに避難しているはずだと信頼をしあって一刻も早く避難することの重要性を指摘しています。
 「てんでんこ」は家族の信頼、約束によって、互いの命を守る伝承なんですね。


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