特許翻訳者が、知財メディア「Toreru Media」でライターデビューできた理由
商業ライターとして初めての記事を、知財メディア「Toreru Media」に寄稿しました。
特許翻訳ってなに?お給料はどれくらい?どんな人に向いてるの?などをテーマに書きました。サムネイルが記事の内容にピッタリなので、読んでいただけると嬉しいです。
「知的財産」って聞いてもピンとこない。イメージが湧かない。そういうひとは多いはず。だって「自分に関係ある」って思えないもの。
技術開発をしているとか、知財部で働いているとか、弁理士さんとか。そういった方たちには身近でしょうが、そうでない限り「知的財産」をふだんの生活で意識することはほとんどありません。
あるとすれば、商品に「特許出願中」「特許登録第〇〇〇〇〇号」などの文字を見つけたときくらい。そのときでも「ふーん、そうなんだ」と反応は薄い。
「知的財産」を意識しなくても、なんの問題もなくフツーに日々を過ごせます。
でもね。
商品を「知的財産」という視点から見てみると、意外と面白いんです。
この「Toreru Media」のコンセプトは「知財を身近にするメディア」。
もっと楽しく、わかりやすく、使いやすく、そして強みに。
知財をどんどん身近にしていくメディアです。
ムズカシく考えずに読みモノとして楽しんでね、という感じで、わたしが初めて見つけたとき、切り口が面白いメディアだなと思いました。
「知的財産」をうたっている多くのメディアは、堅いイメージで近寄りがたい。
だから「Toreru Media」を見たときに新鮮さを感じたんです。
♢
そもそも、特許翻訳者のわたしがなぜ「Toreru Media」で文章を書くことになったのか。
その大きなキッカケをくれたのは、マレーシア在住の文筆家&編集者、野本響子さん主宰の執筆サークルです。
サークルメンバーには現役の編集者/ライターさんも多く、ライティング業界のナマの情報を知ることができます。
「ライターってどんな文章を書くんだろう?」「ライティングってどんな仕事?」
それすらもよく分からないけれど、「書くことが好き」だからなにかにつながればいいなと思い、サークルに入ったのが今年の3月。それ以来、実践的な情報をたくさん学ばせてもらっています。
今回「Toreru Media」に寄稿することになったのは、このサークルでのアドバイスがキッカケでした。そのアドバイスとは
「ライターの仕事を見つけるためには営業をするのもアリ」
-- 営業?
営業といわれてもピンときませんでした。ライターって営業するの?How??
「自分の強みや専門性を活かせるメディアを探して、売り込んでみたら?」
そういわれたのが今年の夏。
ライティングの実績と呼べるようなものは、わたしにはnoteの記事くらいしかありません。以前、子育て系のメディアで書かせていただいたことはあったけど、ライターという感じではなかったし・・・
ライターとして営業するなんて、もちろん初めての経験です。だけどまぁ、ダメ元でやってみよう。
図太い性格のわたしは、こんなときでもアレコレ悩んだりしません。とりあえずやってみて、ダメだったらまたそのときに考えよう、そういうスタンスなので。
♢
サークルでアドバイスをもらってから「わたしの強みと専門性」ってなんだろう?と考えつづけました。
いままでのnoteの記事を読み返し、どんなジャンルならアツく書けるのか、楽しみながら書けるのか。それを分析しました。
強みと専門性はコレだなと見当がついたので、それに合うメディアをいくつかピックアップ。そのうちの1つが「Toreru Media」でした。
「Toreru Media」に、寄稿したい記事のテーマを含めた簡単な企画書とnoteのリンクを送り、返事を待つこと数日間。
ありがたいことに、オンラインでカジュアルミーティングをしていただけるとの返事。
ミーティングでは、どんなテーマについて書きたいか、どんな切り口で書けそうか、などをわたしが話し、編集長からメディアの方向性についての説明がありました。
話すうちに「このメディアで書かせてもらいたい!」と強く思った瞬間があったんです。
それは、編集長と副編集長のお2人が「楽しんで書いてくださいね」とおっしゃったとき。
「楽しんで書いてくださいね」
その言葉がとても印象的で。
「Toreru Media」では編集長も副編集長も記事を書いているのですが、楽しいんだろうなというのが文章からよく伝わってくるんです(わたしはミーティング前、下調べのためにToreru Mediaの記事を読み漁っていた)。
楽しんで面白がって書いている人たちと一緒に、わたしも楽しんで書きたい。そう思いました。
♢
今回の記事「どうして「特許明細書」は死ぬほど分かりにくいのか ~特許翻訳者が見た、マニアック翻訳の世界~」を書くにあたり、構成案や文章の修正を含め、編集長や副編集長と何往復かメールのやりとりをしました。
商業ライターとして書くのは初めてだったので、わたしにとってはすべてのプロセスが新鮮で。
タイトルや見出しはこうしたらどう?
ここの文章は順番を入れ替えたほうがいい。
ここに具体例を入れるとグッと面白くなる。
これらのアドバイスは、文章を書くうえでとても貴重な学びになりました。自分1人で書いているとどんどん我流になってしまい、読み手の気持ちを想像せずに突っ走っちゃいます、わたしの場合。
だから今回のように、内容を詳しくチェックしてアドバイスをもらえるのは、とても貴重な経験でした。
人にもよると思うのですが、わたしは自分の書いたものに「赤を入れてもらいたい」タイプ。
ここはこうじゃなくて、こうしたほうがいい。こうしたらもっと良くなる。この表現のほうが説得力がある。
そんなふうにバンバン赤入れをしてもらいたい。自分の学びになるので。
元来の図太い性格のためか、赤入れはまったく気になりません。むしろ修正がないと不安になっちゃう。あれで良かったのかな?って。
フィードバックをもらって他の人の視点を知ることができるのは、すごくありがたい。文章に「広がり」が生まれるような気がします。
商業ライターとして書いた初めての記事が公開されたとき、PCの前でジワジワと喜びをかみしめていました。
今回の経験は、わたしにとっては大きな1歩。
この1歩を踏み出せたのは、執筆サークルでのアドバイスと、「Toreru Media」の編集長&副編集長のひとこと「楽しんで書いてくださいね」、この2つがあったからです。本当にありがたい。
本業の特許翻訳と並行して、これからもライターとして自分のペースで文章を書いていきたいと思います。
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