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物語の自己分析

僕の中には「僕」と「私」がいつもいます。魂の同居人。

そしてこれは「性」ではなく「個」としての存在。背中合わせに立って別々の方向をいつも見ていました。

それが最近最ようやく同じ方向を向いて歩き始めました。肩を並べて立てた感じ。

しかし足並みはなかなか揃いません。
ここ数日の違和感はなんだろう、とずっと自己分析していました。

そしてついに答えが見つかりました。

今書いている長い長い物語……
「BOX SPACE」の作業意味が自分の中で変わって来たのです。

この物語は「僕」が幼少期から内側で1人で遊んできた物語。
夢の世界(内側)をinサイド、夢の外側の世界(現実)をoutサイドと隔てて遊んでいました。

物語を書き続けるという作業は、幼少期に消化しきれなかった思いや気持ちを理解し受け入れていく「納得」の作業。

一つ一つの感情が物語の登場人物となって僕という人間を作ってきました。

墓守が主人公なのも、幼い頃感じた寂しさから。僕は墓場に人一倍執着があるのかもしれません(苦笑)

墓守は8人の王の墓を代々1人で守ってきました。
村から離れ、たった1人で墓に子守唄を歌って見守る「守人」。

しかし、それは墓の中で王達と一緒に眠り続ける「眠人」が逃げ出さないための見張り人。この事に気がついたあたりから主人公達の生活は揺らぎ始めます。

主役は15年墓守を務めた「ドミノ」から弟の「ドム」へ。大人と子供の境目は曖昧で、それでもそこには「役目」があります。
これからが青春というドムへ孤独な役目を与えてしまう後悔を抱きながらドミノは新しい仲間と次なる役目に向かう訳です。


しかし、ドムはそんな歴代の墓守達が守ってきた墓へと入っていってしまいます。
そこで出会った老婆と少女。
この2人もそれぞれの役目を受け継いできた人たちなのですが、問題なのはドムが王達の墓に入った事で風の向きが変わり「墓の扉」が開いてしまったという事。

それは誰もが恐れた「悪夢」の始まりだと誰かが言いました。

そして、舞台は「黒の国」へと移動します。商人コリーに酒場の主人達。
夢の中で1人取り残されている「黒の女王」。夢の入り口となる扉の鍵を代々作ってきた「鍵屋」の存在。


物語の風呂敷はどんどん広がり、僕の世界もどんどん深くなっていきました。

最近、物語を書いていて「納得」作業ではなく「発見」作業になりつつあります。
これが僕物語を書く作業意味が変わってきた、という事です。
当初は(完)を付ける為だけに頑張っていましたが、それも違う気がしてきました。

そして今、もう僕には文章としての物語は必要ないのかな、というところまできました。文章というよりは色と形で表現したい、そういう気持ちが強くなっているのです。

物語をやめるつもりはありません。区切りが良いところまで続けていこうと思っています。


絵本の様な、僕の描ける物語の色。
それが「僕」と「私」の歩み寄りなのかもしれません。

少しだけ実験的に物語の風景をイラストに起こしていこうと思っています。
キャラクター達の住む世界。

まだ少し先の話ですが、物語は今ある文章ストックが終わり次第イラスト作業に切り替わります。

行ったり来たりしてしまいます。
申し訳ありません。

また覗いて下さると嬉しいです!


読んで頂きありがとうございました🍀

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