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「毎日30ツイート」「毎朝Voicy配信」売れる営業のインプットとSNSの習慣

「私の未達時代」では営業の第一線で活躍するトップセールスを訪ね、彼らの考える営業の極意を語っていただいている。今回のゲストは、ヴィジュアル系インサイドセールスとして活躍するつつみさん。前半では、約13年の音楽活動を経て営業職へ転身し、トップセールスになるまでの営業人生について語っていただいた。

後半では、つつみさんが大切にしている習慣やSNSを使ったインプット・アウトプット術に迫る。SNSマーケティング事業に勤めるからこそ、誰よりも力を入れるSNSの活用。一体、どのような戦術が隠れているのだろうか。

「お客様の課題を理解するため」のインプットを習慣化

——つつみさんがトップセールスとして、習慣にしていることを教えてください。

前半でも少し触れましたが、ビジネスパーソンとしてのインプットは毎日欠かさずしています。

日経新聞を毎日読む。『ガイアの夜明け』や『カンブリア宮殿』など、ビジネス系のテレビ番組は毎週必ずチェックする。読書は最低でも月10冊読む。Webメディアで情報収集するといったことを、徹底的にやり続けています。

それらをやり続けることは、トークスキルなど営業テクニックを身につけるよりも、大事なことだと思っていて。お客様の課題を見つけ、クリティカルな提案をするためには、何よりもまずは自分が知識を持っていないと、お客様の状況を理解することもできないですからね。

——やっていること一つひとつは簡単なことでも、それらを続けることは並大抵ではないと思います。続けるために何か工夫していることはありますか?

日経新聞はあえて紙の新聞をとるようにしています。そうすることによって、新聞を読んでいないと、それらがどんどん溜まっていき、部屋が汚くなる。同時に、自分がどれほどサボっているのかが可視化されるんですよね。

——なるほど(笑)。切迫感を生み出して、自ら追い込んでいるんですね。

そうなんです(笑)。

日経新聞は、最初苦労しましたね。読んでも分からない単語が多く、理解できない。知らない言葉に出会った際には都度、辞書を引きながら読んでいました。結果、全部読み終わるのに2時間ほどはかかっていましたね。

しかし、それを繰り返すうちに、どんどん内容が理解できるように。読むスピードがだんだんと上がり、今は15分で十分インプットできるようになったんです。書かれている情報を多角的に見れるようにもなりました。

おかげで、今はお客様の事業について時間をかけずにインプットできるようになりましたし、お客様にどのような課題があるのかと想像する力もつきました。

——インプットしている媒体は、それぞれどのような使い分けをしているのでしょうか?

日経新聞で経済のニュースをざっくりと把握し、『ガイアの夜明け』などのビジネス系の番組で、会社やサービスの取り組みについて深く学ぶようにしています。Webメディアについては、マーケティング領域だと『MarkeZine』や『MarketingNative』、セールスメディアだと『SalesZine』など、領域ごとにいくつか気になるメディアをチェックしていますね。

——本については月10冊。どのような観点で選んでいるのか教えてください。

基本的には、会社のメンバーがおすすめしてくれた本を片っ端から読んでいます。トップセールスとして活躍したいと思った際に、まずは尊敬しているメンバーが読んでいる本や、会社の課題図書を読むことが、一番手っ取り早く、自分のためになると思うので。

10冊と言っても、7〜8冊ほどは同時進行で読んでいます。全て最初から最後まで読むのではなく、気が向いたものを手に取って、気になる章を読む。そこで大事だと思ったことは、蛍光ペンで線を引くようにしています。

辞書を引くように大事だと思った箇所は何度も見直すようにすると、それがじわじわと自分の血肉になっていくんです。

毎朝Voicyで配信、毎日30ツイート。SNSを活用したアウトプットを実施

——他に何か習慣にしていることはありますか?

インプットと同時にアウトプットについても力を入れています。Twitterで言うと、毎日30ツイートは基本的にするようにしていて。SNSを使ってとにかく発信するようにしています。

——毎日30ツイートですか!?

はい(笑)。何か意識していると言うよりは、もともとSNSが好きなので自然とやっています。内容については、その日に食べたものやゲーム動画など、くだらない話など。なるべく素のままで発信するようにしてますね。でも、それでいいかなと。

僕がどういうことをやっている人なのか、何に詳しくて何を解決できる人なのかなど、知ってもらうことはすごく大事だと思っているんです。

——発信を続けることで何か良い影響はありましたか?

ヴィジュアル系インサイドセールスを名乗り、継続で発信していると、SNSを通じて知ってくれるケースがあります。そうなった場合、インサイドセールスにとっては得でしかなくて。

なぜなら初めて話す際に、私が何をやっているのかの説明やアイスブレイクは、一切必要なくなります。それどころか名乗った瞬間に、相手から「ヴィジュアル系インサイドセールスのつつみさんですか?Twitterいつも見ています」と始まることもある。非常にやりやすいですね。

——他にはどのようなSNSを使っているんですか?

配信頻度が多くないものもありますが、Instagramやnote、Facebook、TikTok、YOUTRUST、Pinterestなど一通りやっていますね。

なかでも音声プラットフォーム「Voicy」での発信には力を入れています。平日は毎朝配信しているのですが、約3年、1日も欠かさず続けています。

——すごい。SNSに対して、圧倒的な熱量を感じます。

ホットリンクはSNSマーケティング支援の事業をやっている会社なので、営業に関わるメンバーは、当たり前にSNSに触れていないといけないんですよ。

お客様のSNSを支援するのに、自分たちがSNSでやっていないのは説得力がありません。機能もアップデートされ続けるので、常に各SNSの温度感を把握するために、一通り活用しています。

NOテレアポ。営業の受け手側を想像し、「ナーチャリング」を重視

——では、ここからはつつみさんがインサイドセールスとして、注力しているフェーズについて、お伺いさせてください。

個人としても会社としても、特にナーチャリングに対しては重視しています。ナーチャリングとは、潜在顧客に対して、個別での情報提供により、まだ解決なされていない課題に気づいていただき、私たちの提供サービスでそれを解決できると認識いただく手法のことです。

——なぜナーチャリングに力を入れているのですか?

僕たちは受注するまでに、お客様にまず営業電話をかけてアポをとって、という流れは取らないようにしていて。

というのも、営業の受け手側を考慮し、できる限り相手の体験が良くなるような行動を考えると、営業電話は最優先手段ではないと思うんです。もちろん、業界や商材によって、ベストな売り方は変わってくるとは思うので、あくまでホットリンクの場合ですが。

理想は、お客様自身からお問い合わせがあり、自然と受注するという流れ。そこでナーチャリングが肝になるんです。

——具体的にどのようにやっているのか教えてください。

ホットリンクは、BtoCの大手食品メーカーさんやコスメメーカーさんとの取引が多いのですが、その方々に対して、業界のニュースや役に立ちそうな情報をメルマガのような形でまとめ、毎週必ず送るようにしています。

例えばコスメメーカーさんであれば、「コスメ業界では最近こういうものが売れています」「コロナ禍でスキンケア商品が人気になってきています」などのデータを送っています。

——そういったお客様のデータはどのように集めているんでしょうか?

経済のニュースを見るのと同時に、お客様の業界についてチェックしています。なので、情報収集の時間については日々の習慣に組み込まれていますね。

例えば、ある記事から「なるほど、こういうものが流行っているんだな」と知ったとします。その際、僕の場合はそのままその記事をツイートしてしまうんです。すると後日、自分のツイートを見ると、お役立ち情報がまとまっている状態になっています。

——へえ、メルマガを作るためだけに収集するのではなく、日々のインプットしたことはTwitterにストック。それらをまとめてお客様に送っているということですね。

その通りです!試行錯誤しながら様々な施策を行っていますが、これはその一つになります。

また今後もお客様の立場になって考えて、自らの営業をアップデートしていきたいです。

ライター:フジカワハルカ

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