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水分補給におすすめのお茶とは?

お茶で水分補給をする際には注意が必要な理由や、お茶の種類ごとのカフェイン、適切な水分補給の方法について説明していきます。


多くのお茶にはカフェインが含まれている

多くのお茶にはカフェインが含まれているため大量に飲む際は注意が必要カフェインには利尿作用があるため、水分を補給したつもりでも、気づかぬうちに脱水症状になってしまう可能性があるのです。

また、カフェインを過剰に摂取すると、中枢神経が刺激され、めまいや心拍数の増加、興奮や不安、震えや不眠といった症状を引き起こすことも…。
さらに、消化器官が刺激されてしまうと、下痢や吐き気、嘔吐などの症状が見られるケースもあります。
カフェインの摂取量の限度については、国内外ともに統一されたルールはありませんが、カナダ保健省が2010年にカフェイン摂取について注意喚起を行いました。その主な内容は以下の通りです。

健康な成人は最大400 mg/日(コーヒーをマグカップ(237 ml入り)で約3杯)までとする。
カフェインの影響がより大きい妊婦や授乳中、あるいは妊娠を予定している女性は最大300 mg/日(マグカップで約2杯)までとする。
子供はカフェインに対する感受性が高いため、4歳~6歳の子供は最大45mg/日、7歳~9歳の子供は最大62.5mg/日、10歳~12歳の子供は最大85mg/日(355ml入り缶コーラ1~2本に相当)までとする。

引用:「食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~」厚生労働省

とくに、「水分補給にお茶を飲んでいるが、コーヒーもよく飲む」というような人は、知らぬ間にカフェインの過剰摂取になってしまわないように気を付ける必要があるでしょう。

カフェインが多く含まれるお茶

それでは、カフェインが多く含まれるお茶にはどのような種類があるのでしょうか。代表的なものに、以下の3つが挙げられます。

緑茶

緑茶とは、生の状態の茶葉を発酵させずにつくられたお茶のこと。
煎茶(せんちゃ)、番茶、ほうじ茶などのさまざまなお茶をまとめて緑茶と呼びます。
中でも、日本人が日常的に飲んでいるのが煎茶。
コンビニやスーパーでも様々な商品が販売されており、日常的に飲んでいるという人も多いでしょう。
一般的に、煎茶のカフェイン含有量はコーヒーの約1/3と言われています。特に新芽に近いほどカフェインの量は多くなり、玉露入りの緑茶や高級緑茶にはより多くのカフェインが含まれています。
豊かな香りや味わいを楽しめるため人気のある緑茶ですが、カフェインの摂りすぎには気をつけて飲みましょう。

ウーロン茶

茶葉をある程度まで発酵させてから加熱してつくるウーロン茶。
緑茶と原料が一緒なこともあり、ウーロン茶にもコーヒーの1/3程度のカフェインが含まれています。
水分補給としてウーロン茶を飲む場合は、カフェインの過剰摂取とならないように気を付ける必要があるでしょう。
また、子どもの場合、大人以上にカフェインが強く作用してしまうことも考えられるので、水分補給にはウーロン茶以外のノンカフェインの飲み物を選ぶと安心です。

紅茶

茶葉を一度乾燥させて完全発酵させたのち、再び乾燥させてつくる紅茶。
ペットボトル入りの紅茶も数多くの種類が販売されており、幅広い人々が日常的に飲むようになっています。
農林水産省のデータによれば、紅茶は、煎茶やウーロン茶の約1.5倍のカフェインを含んでいるとされています。
また、ペットボトル入りの紅茶の中にはカフェインだけでなく糖分を多く含むものも多いため、よく購入する方はカロリーの摂りすぎにも注意しましょう。

ノンカフェインのお茶

一方で、お茶の種類によってはカフェインが含まれていないものもあります。
「お茶で水分補給をしたいけれど、カフェインは気になる」という人におすすめのお茶を2つ紹介します。

麦茶

独特の香ばしい香りや風味を楽しめる麦茶。
緑茶や紅茶とは異なり、大麦を原料としているため、カフェインが含まれていません。
カフェインの利尿作用や覚醒作用を気にせずに水分補給をしたい人には、ぴったりの飲み物と言えるでしょう。
ただし、麦茶は穀類を原料にしているため、緑茶などと比べて傷みやすいと言われています。
家庭で麦茶を作っている場合は、冷蔵庫で保管し早めに飲みきるようにしましょう。

ルイボスティー

南アフリカ共和国の一部で採取できる「ルイボス」という植物を使ったルイボスティーも、ノンカフェインのお茶。
麦茶とは違ったルイボス特有の風味も味わえることから、いつもと違ったお茶の味を楽しみながら水分補給をすることができます。
ペットボトル入りのルイボスティーも販売されていますが、スーパーなどでティーバッグも購入できるので、家庭で手軽に淹れることも可能です。

お茶は身体を冷やすとされている?

東洋医学には「お茶は身体を冷やす」という考え方があります。
江戸時代の儒学者で「養生訓」を書き残した貝原益軒は、
「茶は冷やすものなので一時に多く飲んではいけない」と説いています。
ただ、ここでいうお茶とは茶葉を発酵させていない緑茶や抹茶のことです。茶葉を発酵させて作る紅茶やウーロン茶は含みません。
冷えが気になる方は、緑茶を避けるとよいでしょう!

お茶で水分補給をするならカフェインレスを

また近年は、茶葉を発酵させていないグリーンルイボスティーも人気があります。
発酵させてある普通のルイボスティーと比べ、さっぱりとした味わいが特徴で、ルイボスティーの香りが苦手でも飲みやすいといえるでしょう。

そば茶

風味や香りを味わえる「そば茶」は、そばの実を焙煎して作るお茶のことです。
茶葉を使っていないため、カフェインが含まれていません
そば茶の中でもダッタンそばを使って作られるダッタンそば茶は、血流を改善する働きがあるという研究結果が報告されています。※9
ただし、そばにアレルギーがある方は、そば茶を摂取することでアレルギー症状が出てしまうため注意が必要です。※10

カフェインレスの表示があるお茶

一般的な緑茶や紅茶にはカフェインが含まれていますが、近年では各メーカーからカフェインレス(ノンカフェイン)の商品が多く販売されるようになりました。
「お茶の味わいが好きだけれど、カフェインが気になる」というときは、カフェインレスやノンカフェインの表記があるものを選びましょう。

大切なこと

お水は1日1.2ℓを目安に
人間の身体からは、1日あたり2.5ℓの水分が失われていきます。
その内訳は尿や便で1.6ℓ、呼吸や汗で0.9ℓとなり、この量を毎日補わなくてはいけません。
その一方で、食事で摂れる水分量は1.0ℓ、代謝によって体内で作られるお水は0.3ℓと、合計1.3ℓにとどまります。

つまり、食事のほかに1.2ℓ程度、コップ6杯分程度の水分を飲み物から摂る必要があります。
この数値は年齢や体格によっても変動しますが、目安として覚えておきましょう。
もちろん必要な水分量はライフスタイルによっても変わり、スポーツや入浴等でよく汗をかく方は、より水分補給を意識する必要があります。

お水はこまめに飲む

水分補給をしたいからといって、大量のお水を一度に飲むのは良くありません。
一気に水分が吸収されることで体内のバランスが崩れ、体調を悪化させてしまう可能性があります。
お水は1日数回に分けて飲み、こまめな水分補給を心がけましょう。

特に大切なのは、朝起きてすぐのコップ1杯と、夜寝る前の1杯です。

次回もお楽しみに。


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