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男職場にポツンとワーママ ♀02 小娘とおじさん達

前回の記事の続編です。
今回は入社してから新人時代の話。

※『おじさん』という言葉が沢山出てくるので、不快に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、他にいい表現が思い浮かばず分かりやすいため使っています。

職場の構成

私の職場は技術系職員と事務系職員とを分けて採用しており、技術系職員はさらに専門を4部門に分けて採用しています。
私が採用された当時、自分の部門(技術系)はもちろんのこと、技術系4部門全体でも女性が他に誰1人いない状況でした。
事務系の女性職員はいましたが、それでも数名しかいない。

男だらけもさることながら、当時組織全体の平均年齢が49才と、職員半数が50歳以上という異常な高年齢職場でした。
事務所で石を投げればおじさんに当たる、という感じ。

そんな環境に20代の小娘が入るとどうなるか。

新人🚺に対するリアクション

一言で言えば『VIP珍獣』。
私の部門では初めての女性職員がやってくるぞと、入社前からかなり話題になっていたようです。
顔と名前を速攻で憶えられる。
私、ただでさえ人の顔と名前憶えるの苦手なのに、似たようなおじさんばかりでなかなか憶えられず。

入社当初の私は新人らしくオロオロしていましたが、

おじさん達も、私にどう接すればいいのか分からない。

御多分に漏れず、おじさん大好き『飲みニュケーション』が盛んな職場であり、新人もあちこちの酒席に呼ばれる。
新人なのに、上座。
隣にはその宴席で1番えらいおじさん。

私の次に若い先輩が下座で一生懸命焼酎作ってましたよ。

他部門においても唯一の技術系女性職員ということでパンダ扱い。
稟議のため書類の持ち回りをよくやってましたが、当時の支社長さんからも目をかけてもらえたり。

新人のヒエラルキーは2,3年目より高い、というのが持論ですが、私入社1年目当時のヒエラルキーは同期と比べても段違いでした。
退職するまで当時の自分を超えられる気がしませんw

ウチの職場はよく部外の業者さんが挨拶しにくるのですが、私だけ名刺をもらえない
職員の席、一人一人順番に回って、私のところだけ華麗にスルー。
皮肉なことに出張とかで自席にいない時に限って机上に名刺置かれていたり。
事務所には派遣職員の女性は何人かいたのですが、ひどい会社だと自分の名刺持ってない派遣さんに名刺渡そうとして、私にはくれない
くっそー憶えてろよ、と内心むかーっときても、次の日にはどこの会社だったか自分の方が忘れてる始末。
名刺に関しては新人の頃とは状況違いまが、いまだにもらえないことが多々あります。
これに関してはまた別に書くかもしれません。

自分自身はどうだったか

めちゃくちゃ恵まれてるように思われるかもしれませんが、ありがたいより戸惑いのほうが大きかったです。
良くも悪くも、とにかく目立つ。
それまでどちらかというと目立たないタイプで、ここまでフィーチャーされた経験がありませんでした。

私が何より恐れていたのはハブられること。
多勢に無勢、男性陣を敵に回したら居場所がなくなってしまいます。
とりあえずお酒の席はなるべく断らずに出るようにしようと。
かくして、5,60代のおじさん達と週3回ペースで飲みに行く生活がスタートしたのでした。

肝心の仕事は?

マミートラックの布石なのか、すでに入社早々に女性だからという理由で仕事ハブられ未遂はありました。
最初は気づかなかった、というか、新人だから参加しないのだろうと思っていました。
ところが、酒席でおじさん達から言われたのです。
『おまえ悔しくないのか?』と。
お前女だから参加させてもらえないんだぞ、と。
なんでも私の数個上の男の先輩が新人の頃は普通にアサインされてた仕事なのに、対して私は同じ状況で割当ゼロ。
明らかに差別ですね。
そうか、社会は女性に優しいけど厳しいのね、と初めて悟った瞬間でした。

おじさん達は、私がその仕事に参加できるように取り計らおうか?と言ってくれましたが、こういうのは自分から直接言った方がいいだろうと思い、後日別の酒席でその担当者(この人もおじさん)に直談判しました。
『私も参加させて下さい』と。
若さ+VIP珍獣ヒエラルキーがあったからこそ、ですね。
当時独身ついでに彼氏無しと、失うものがなかったのも大きい。

書いてて懐かしくなってしまった

こうやって振り返ると結構楽しい日々でした。
当時は日々仕事をこなすのに必死でしたし、今なら(当時もか)ハラスメント事案なんて吐いて捨てるほどありましたが、別に辞めたいとは1ミリも思いませんでした。

今は全然楽しくないな。
ミュージカル『キャッツ』のグリザベラの気持ちが何となく分かる今日この頃です。

まとめ

男職場は数少ない女子を大切にしてくれる。
※仕事以外に限る

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