「真夏のシンデレラ」の修くんに感じる、昔の自分に通じる痛々しさ


わざとかと思うほど嫌な発言を繰り返す修くん

昨日、月9ドラマ「真夏のシンデレラ」を見ていまして、男性主人公の友人・修くんの発言に
「こいつ、やばい!」
と思われた方も多いのではないでしょうか?Twitterをみると、「彼はアスペルガーではないか?」「悪いと指摘してくれる人がいなかったのではないか?」などの声がありましたが、昨日の彼は笑えるくらいひどかったです。

修くんは東大卒の研修医で、高校時代の友人の健人(東大卒の建築士、建築会社の御曹司)、守(司法浪人生)とつるんでいます。3人で湘南に遊びに来たときに主人公・夏海たちと出会うのですが、初対面の夏海に
「ちんちくりん!」
と呼びかけます(苦笑)。そのくせ、健人や守と一緒に夏海や、夏海の友人の愛梨(美容師見習い)や理沙(シングルマザー)と遊んでいます。バカにするくらいなら遊ばなけりゃいいのに…。

普段から冷めた態度をとっている修くんでしたが、昨日はたて続けに周囲がドン引きする発言を繰り返していました。

夏海の幼馴染・匠(大工)と健人について、夏海が
「職業も似てるし、気が合うんじゃないの?」
と言ったときに、
「こんなやつと、東大卒の建築士が気が合うわけないじゃん」
(匠はむっとしていました)

理沙のボーイフレンド・宗佑(医師兼ライフセーバー)について、守が
「(医師の)先輩にいろいろ教えてもらったら?」
と言ったときに、
「いいです、どう見ても出世コースはずれてそうなので」
(宗佑は「そうですね」と笑い飛ばしていました)

夏海の弟(高校生)について、
「バカを擬人化したような弟だな。母親がいないと、やっぱりあんな子に育つのか?」
ここでついに愛梨が怒り、平手打ちをされていました。


「興味がないから」嫌なことを言ってしまうのか?

愛梨に
「どうして他人の気持ちを考えないの?」
と聞かれ、修は
「興味がないから」
と答えます。
これは違うんじゃないか?と思いました。興味がないのであれば、他人にからまないし、他人についてコメントしないと思うんですよね。健人や守とは付き合っても、夏海や他の人たちが集まる場所には行かないという選択もできるわけですし。

そこで、守が
「修は興味がないんじゃなくて、考えてもわからない。それが修のコンプレックスでもあるから大目に見てやって」
とフォローしたら、愛梨も「わかった」と引き下がり、守が
「愛梨ちゃん、優しい~」
と言ってその場は収まるのですが、修の矛先は助けてくれた守に向かいます。
「またポイント稼ぎかよ。さすが学歴詐称。東大じゃなくて東横大。おまえだって恥ずかしいんだろ。だから東大卒のふりして」

守は愛梨のことが好きですが、修もおそらくそうなんですよね。愛梨の前で、守がかっこよくその場を収めてしまったので、守が言ってほしくないこと、自分の優位性を示せることを口にしてしまったんでしょうね。


自分が損するだけだと理解せず、毒舌を重ねてしまう

修くんを見ていて、
「ああ、私も若い頃、毒舌吐いて失敗したことあるなー」
と痛々しい気持ちになってしまいました。
すごく大変な状況のときに深刻にならないために、共通の敵(嫌な上司、取引先、政治家など)を笑い飛ばすくらいの毒舌であればいいのですが、修くんみたいに自分の友人や、その関係者のことを悪く言うのはあまり好ましいことではありません。
そんな発言をしても自分が損するだけで、周囲からは「性格が悪い」と思われたり、距離を置かれるだけです。

修くんは、自分が損するだけだと理解できていないのだと思います。
「本当のことを言って何が悪い?」
くらいの気持ちでしょう。
「鋭いこと言える、俺すげー」
くらいの気持ちかもしれません。
明らかにマイナスなことをやっているのに、それをプラスのことだと思い込む人もいるものです。

でも、そのせいで女性に引かれるのか、恋愛経験がないことはコンプレックスのようです。健人や守に注意されても、プライドが高いから受け入れたくないのだと思います。
いや、どう改善すればいいのか、本当にわからないのでしょう。
まっすぐにぶつかってくれる愛梨ちゃん、辛抱強く付き合ってくれている健人や守に距離を置かれる前に、変わる努力ができればいいのですが。



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