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苦しかった高校2年と、その後の話


なぜか嫌われた話

以下の記事にも書いたが、私の高校は進学校の割にいじめが多く、私は高校2年から卒業まで、クラスの男子から陰口のターゲットにされていた。

一方、女子は性格がいいかというと、そうでもない(苦笑)。私は協調性に欠けたせいか、どのクラスでも肩身の狭い思いをすることがあった。
1番つらかったのは、高校2年の秋ごろである。体育の時間に2人組でストレッチをしていたのだが、一緒に組んだ堤さん(仮名)が、授業のあとに友達に話しているのが聞こえた。
「あんずさんって、なんか好きじゃないんだよね」
私もストレッチをしているときに、堤さんにどう接していいかちょっと迷っていたので、相性が良くないのはわかる。でも、それを友達に言わなくてもいいんじゃないかな?と思った。
堤さんははっきりした性格なので、優柔不断そうな私にイライラしたのだろうということはわかる。

堤さんと気まずくなってから、他の女子とも接しにくくなった。ただ、それは短い期間のことで、だんだん空気も軟化していくのであるが、あのときは本当につらかった。


堤さんとの再会

堤さんとは、10年ほど前に地元で開催される同窓会のイベントで再会した。その年、私たちの学年が幹事だったので、イベントの準備、当日の運営などの役割があった。私と堤さんは同じグループになった。前日、私が備品のある部屋で準備をしていたら、堤さんが
「あんずさん、おひさしぶりです!」
と声をかけてくれた。
私は「ちょっと気まずい」と思っていたのだが、彼女も同じだったのであろう。最初に大きな声で名前を呼んでくれたおかげで、気まずさが半減し、私も
「あー、おひさしぶりです!相変わらずお綺麗!」
と言ったら、照れ臭そうに笑ってくれた(堤さんは美人さんなんです)。
堤さんは地元に住んでいるが、あまり同窓会に顔を出せていないようで、何をやっていいか戸惑っていた。必要な備品を探す私に、
「あんずさん、すでに慣れててすごいね」
と言ってくれた。
「いやいや、私もこれまで貢献できてないから、前日くらいお手伝いしないとと思ってさー」
と答え、堤さんと2人でできる作業をした。
いまの私はサラリーマン経験を積み、堤さんがイライラしたであろう優柔不断な私ではないので、堤さんもやりやすかったはずである(笑)。
前日の準備中や、当日の仕事中に、他の女子も交えて談笑していると、堤さんも一緒に笑ってくれた。


優しかったキラキラ女子

高校2年のクラスには、キラキラした可愛らしい女子も多かった。私は彼女たちに気後れしていたが、彼女たちはとても優しかった。
在学中もそうであるが、同じ大学で再会したあやこさん、かおりさん(いずれも仮名)は、同じクラスだっただけの私を「友達」と呼んでくれた。
現役で大学に入ったあやこさんは1学年上で、入学式ではサークルの勧誘活動をしていた。
「あんずちゃん、サッカーサークルのマネージャー、興味ないかな?」
「うーん、ちょっと…ごめんね」
「そうか、本当はブースに連れていきたいんだけど、友達だから無理は言わないね。またね」
と言ってくれた。
「友達」と言ってもらえたのはすごくうれしかった。
東京で開催された同窓会でも、私が来るのを待っていてくれたようで、私が遅れて入っていくと、あやこさんの隣にいた女子が
「あやこちゃん、あんずさん来たよー」
と言い、あやこさんがうれしそうに手を振ってくれた。

かおりさんは私と同じく一浪し、同じ学部に入った。私と話したいと思ってくれていたようで、この同窓会のときに、他の友達と一緒に私の席まで来てくれた。
「大学で見かけるけど、いつも友達といるから、話しかけられなかったんだ」
と言ってくれた。
それからは卒業までずっと仲が良く、就活の情報交換もした。10年前に同窓会で再会してからは、Facebookでつながっている。

彼女たちはキラキラ女子だから気後れしていたのだが、彼女たちは「暗くて地味な女子とは付き合わない」なんて言うような人たちではなかった。彼女たちがキラキラしているのは、誰にでも優しく、心が広い人たちだからであろう。
彼女たちには本当に感謝している。


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