マッドドッグ先輩

先輩にマッドドッグと呼ばれる人がいた。
普段は温厚で、俺は最初その人が何故マッドドッグと呼ばれてるか知らなかった。

俺の属してるサークルの先輩だったか、その他に社交舞踊研究会にも属していた。
学祭の時には、その社交舞踊研究会の女の子紹介してもらって、一緒に踊っていた。その子とは同じ学年だったから、4年間友達付き合い出来た。何度かお茶や食事には行ったが、4年間で何度かだからw
可愛い女の子で、ブルーザー・ブロディが好きで、手作りのブロディブーツを履いていた。

あ、マッドドッグ先輩の話だった。
2年の時、サークル内では、ボクシングがブームだった。海外の試合からである。
他の先輩は、ボクシンググローブとヘッドギアを買ったりしていた。
そして、俺が2年生の夏休みの合宿の時、夜ボクシング大会が開かれたw
合宿は静岡県にある廃小学校を大学が改造して、セミナーハウスにしていたのだ。
だから元体育館も使えた。
そこで、ボクシングの試合をしたのである。
素人同士だから、みんな殴られるのは嫌だから、ガンガン殴り行く。

合宿所は大学のだから、他のサークルも同時期に合宿してた。
俺たちのボクシングを見て、試合させてくれと言って来た人たちがいた。
そのうちの1人とマッドドッグ先輩が、試合をした。
顔面にパンチを食らったマッドドッグ先輩は、キレたw
相手をダウンさせたら、馬乗りになり、顔面を殴り続けたのだ。
慌てて止めに入ったのは、当たり前だ。
いくらヘッドギア付けてても、やばたにえん。
止めに入る身内の俺たちにもパンチを振るうマッドドッグ先輩。
まさにマッドドッグだった。何故そのあだ名が付いたか、よく理解できたよ。

マッドドッグ先輩は、俺の1年の時の3年生だった。
だから、俺が3年生の時、彼は卒業した。
以下は本人がサークルのコンパに参加して話していた話である。
最初の就職先は、教育係の先輩を殴って、解雇。
次の就職先も上司を殴って解雇w
その次の就職先は、暴れて器物を破損して、解雇。
全部使用期間中の話である。
まさにマッドドッグの真価発揮である。

その後、友人がタイムライフの英会話教材の電話セールスを受けた。
どうも聞き覚えのある声。名乗ったのを聞いたら、マッドドッグ先輩だったそうである。
自分も名乗ると、電話セールスを忘れて、30分以上だべっていたそうである。
マッドドッグ先輩、恐るべし。

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