メンヘラホイホイ-54 銀座のホステス

クラブハウスというアプリをご存知だろうか?
流行したのはわずか半年程度で2年ほど前に招待制でしか参加できない音声通話で仲間と話すアプリだ。

外で聞くとパケット通信量がとんでもなくなるそうだ。

俺も部屋を作ってみた。
その前にどうやるべきかを別の部屋で研究した。

俺はバイクが好きだからバイクの部屋に入ってみる事にした。

その部屋では某YouTuberをやっているオッサンがチャンネル登録者数を上げる為に綺麗事を並べて、反吐が出る様な綺麗事を言う割には一人で喋ってた。目標はチャンネル登録者を増やして収益化し、みんなでツーリングしてそれを撮影しようって事らしい。まぁ結論から言うと金が欲しいから広告媒体としてクラブハウスを使ってる訳だ。

毎回毎回同じ事を飽きもせず言っている。
女が来ると分かると褒めちぎり、男が来ると
「自己紹介お願いしまーす」と言って
話している最中に自分の話をし始める。

俺は次第にムカついてきた。
俺「自己紹介を新しく来た方に振っておいて、あなたは自分の話でそれをブッた切ってるのに気付いてます?」

オッサン「いやぁ、自分の事を知ってもらいたいと思いましてね」

俺「そんなのはYouTubeを見ればわかるじゃないですか?この部屋の主としているならそこら辺の話の振り方の主導権はあなたが握ってると思うので、たまには女性だけ贔屓せず、どんな人達なのか話を聞いてみてはいかがですかね?」

オッサン「あー。まぁ。そうですね。じゃあ順番にどうぞ。」

俺は自己紹介をせずに部屋を退室した。

彼らは取り巻きと共に俺をブロックしたが、一部そのやり取りを見ていた人達は俺を評価してすごく盛り上がった。
「よく言ってくれた!」
「ボロクソにもっと言ってしまえと思ってたんだよ!」
「スカっとしたわ。ありがとう。」

そんな感じで俺は部屋を開くようになった。

オッサンの部屋からは人が減っていき、俺が作る部屋にはたくさんの人が来てくれた。たまにオッサンの取り巻きが部屋に来ると、
「おっ!あのオッサンの取り巻きが偵察に来たぞ!」と文句を言う人もいる。

オッサンの部屋では俺の文句で持ちきりだろう。だから同類になってはいけない。
それを止めたい。

何人かリーダーを作り、たくさんの部屋のボスとして君臨してもらう事でリーダーが統率を取れるようにした。

同時に俺はしばらくクラブハウスに参加する事を辞めた。沈静化させる必要があったと感じたからだ。出来たばかりのクラブハウスでいきなりケンカを売るヤツだと思われても面倒だ。


しばらくして部屋を立ち上げると何人か人が入って来て、世間話で盛り上がる様になった。
しかし、時代はコロナ真っ只中。価値観がかなり違う。ワクチン推進派が多数。

俺は自営業で自宅でデザインと制作と販売を行っている。

以前にも書いたが、原因不明の病気で死亡宣告と治験前の薬の実験用モルモットになった事があるのでワクチンに関しての話題は触れたくない。

そこで話が割れてブロックされてしまった。

まぁいいか。モルモットにされた話はしてないから、やつらは頭がおかしいと定義付けたんだろう。


そこで新しく部屋を作った中に銀座のホステスであるミサキが居た。

整形をして一般的に美人とされる顔面を手に入れていたが、俺は整形をしている人の顔は分かるし、中身にも魅力を感じなかった。

たくさんの男性に言い寄られ、ミサキは俺にその話しを相談して来た。

そんな悩んでないで、面倒くせーなら関係を切るなり断ればいいのに。


そんなある時、ミサキの知り合いと名乗る男、アベちゃんとミサキとカラオケに行く事になった。

前回記述した通り、アベちゃんはミサキが危険な目に合わないようにと勝手に付いて来たと後からミサキに聞いた。


朝10時からカラオケで飲み始め、夜10時まで飲んだ。その後にカラオケに行き、アベちゃんは吐いた。

俺とミサキはと言うとまだ飲める感じだ。
ミサキは俺に膝の上に座れと言う。
拒否したが、「いいから座って!」と言って後ろから抱き締めて来た。

酔ってこうなる人が本気で苦手だ。

それを見たアベちゃんは再び吐いた。

また飲みに行こうとミサキに言われたが、もうこういう事はするなという約束をするなら行こう。

そう言うとミサキはそれを承諾した。
話しは続く。

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