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二十そこらがガンダム SEED+DESTINYを全話見て劇場版を見に行った感想

劇場版への興味

機動戦士ガンダム SEEDの続編、劇場版が公開されるとツイッターや口コミで大きなうねりを見せるが如くレビューが書かれ、多くの絶賛コメントが後を絶たない。アニメ映画をこよなく愛するものとして、続編ものであるが否が応でも気になり、興味を惹かれる。話を聞いてみると約20年ぶりであり、かなりの難産というか、紆余曲折あり公開されたと知って計98話のテレビシリーズ+外伝を見るしかないと覚悟を決めることとなる。


私のガンダム歴

ここで私のガンダム歴を話していきたい。
始めて触れたガンダム作品はガンダムビルドファイターズである。よく言われる宇宙世紀ガンダムやアナザーガンダムなどの区分けに属していないその他に該当する作品群である。
ガンダムビルドファイターズはこれまでガンダム作品が扱ってきた戦争をテーマとせず、ガンプラを用いたシュミレーション競技「ガンプラバトル」をメインに据えるライトな作品といえるだろう。

その後、録画して視聴した鉄血のオルフェンズへと続き、最近の水星の魔女までガンダム作品に触れることがなかった。
水星の魔女をきっかけに、宇宙世紀を扱ったガンダム、ファーストガンダム(劇場版三部作)、逆襲のシャア、ユニコーン RE:0096、F91、ポケットの中の戦争、第08MS小隊、サンダーボルトなどDアニメストアで視聴可能な作品をピックアップして楽しませてもらった。
上記の一覧から分かる通りガンダムについて最近知り、見始めた浅学の若輩者である。しかし、そんな初心者のアンテナに触れるほどに今回のSEED FREEDOMの熱が強く、私も強く当てられた。
そんな若輩者であるが、劇場版の感想の前にテレビシリーズについて軽く話していきたい。

ガンダムSEEDシリーズの印象

まず、始めに印象をーーー

治安が悪すぎる。

SEEDシリーズ、この一言に集約されるのではないかと思うぐらい強く感じる。鉄血のオルフェンズも悪かったがそれ以上な気がする。
それもそのはず、遺伝子を操作しているコーディーター率いるザフトと自然に生まれるナチュラルの対立はどちらか一方を絶滅させる絶滅戦争の様相をとる。
MSのミサイルで民間人数百人の犠牲は当たり、核をポンポン打ち込んだり、大量破壊兵器で都市破壊はなんのそのという世界で人の命が軽いったりゃありゃしない。こんな世界滅んだほうが良いというラウルクルーゼの考えに賛同したくもなる。

ガンダムSEED 感想

ガンダムSEEDでは、
そんな世界の民間人であったキラヤマトがザフト軍の襲撃に巻き込まれ、あれよあれよと地球連合のMSパイロットを担うことになってしまい地球連合とザフトの戦争に参加することになるお話であるが、そんな彼キラヤマトはコーディネーターである。
しかし、所属している地球連合はコーディネーターを忌み嫌う組織。
そもそも戦争はナチュラル率いる地球連合VSコーディネーター率いるザフトとはっきりされていて、最初キラヤマトは針のむしろ感というかアウェーな感じは何とも言えないつらさを感じる。キラの奮戦あっての今の地球連合やろがいと怒鳴りたくなる。

そんな中、癒してくれる頑張りを認めてくれる少女フレイが言い寄ってくるが、その内心はキラを死ぬまでコーディネーター殺すように仕向けるような復讐心を満たすための戦略的な行動であり、彼女の行動は理解出来るが何とも苦みを含むような味付けとなっている。

後半の親友であり敵であるアスランとの死闘、その後ザフトのお姫様ラクスに拾われる展開はかなり胸アツ。それ以降のキラの表情は人が変わったように落ち着きと自分のすべきことを知った覚者のようであって最高にかっこいい。フリーダムに搭乗すればだれにも負けない最強の風格が好き(ガンプラ買います)。
第三者の立場として戦争を止める、不殺の誓いで誰も殺さない、親友のアスランが共に戦ってくれる。こんなんだれだってワクワクドキドキするに決まってますやんっていう展開にもやられた。ラクスが戦艦で指揮してる姿に惚れる。
そんなこんなで戦争を止めることに成功する。

ガンダムSEED DESTINY 感想

まあ、そんな平和、DESTINYでぶち壊されるんですけどね……
視点が変わって今度はザフト軍のシンアスカにスポットがあてられることになるのだが、なんとも痛々しい観ていて胸が苦しくなるシンの惨憺たる惨状に救いはないのかと痛烈に感じざるを得ない。
幼い頃に妹を失い、愛した彼女は敵軍のパイロットであり目の前で殺される。さらに、信じた仲間が離反するという裏切りに遭い、あまつさえ自分で殺すことになる(後に生きていることが判明するが)。そんな彼はザラ議長の優秀なコマとして使われ、ヒールのような役割を担わせられるというさらなる悲哀。

前作のキラやアスランも出て、戦場はひっちゃかめっちゃかになるのだが最終的にザラ議長のディスティニープランを否定して、キラ、アスラン、シンの前・今作主人公たちが平和のために戦い続けることを誓うことになる。
平和の尊さをこの治安の悪さによってこれでもかと感じる作品は他にないのではと思われる。

ガンダム SEED FREEDOM 感想

そんな世界の二年後を描いたガンダム SEED FREEDOM。
開幕早々、地球連合とザフトが揉めており、民間人がいる中でミサイルをドンパチさせて多くの犠牲者を出している。また、避難民の中に爆弾を抱え爆発させ甚大な被害を与えている。この治安の悪さ、健在なのだと一周回って安心する。

事細かに覚えているわけではないため、私が興奮したところざっくばらんに話していきたい。
まず、キラとシンが共に戦っている場面で何か胸にこみあげるものがあった。二人とも世界平和監視機構コンパスの一員であるのだが、ともに殺しあった(キラは不殺だが)二人が、シンの思い人を殺したキラに憎悪を持っていたシンが共闘する姿は嬉しさ半端なかった。
リアルタイムで見ていた方はそれはそれはとんでもない衝撃をここで食らわされただろうとお見受けする。

そして、シンがキラを慕っている、もっと頼りにされたいと不満を漏らす。最高じゃんかよぉ。後に、シンはキラに頼られることになるのだがその時の喜び、見えないしっぽがぶんぶん振られているのが分かるだろう。
キラが舐められたら怒りをあらわにするシン、忠犬ですやん。。
そして、シンがディスティニーに乗ってブラックナイトスコードを蹴散らすシーン。最高に強く、かっこいい。精神攻撃を行おうとしてもステラの守護で効かない。なんなら、敵からこいつ闇が深いといわれる始末。分身もやり返すし、おめーがMVPじゃ。。

中盤のディスティニープランを否定してよかったのか、争いがなくならないことに憂うキラが、ラクスを狙うオルフェを目撃、若干のNTRで脳を揺らすことになるが互いの一途な思いで精神攻撃を跳ね除ける。やっぱ二人はお似合いなんだと改めて思わされた。というか最後の戦闘で着ていたラクスのプラグスーツ、魅惑的すぎやしませんか??
曲線が分かるぴちぴちのスーツで搭乗の際のカット、お尻に目が行くのは致し方ない。。。
最後のラクスの独白、あれ文章としてほしいですね。パンフレットにあるのかな? 売り切れてたので後の祭りなんですが。

そして今回の映画で外すことのできないアスラン。ちょこちょこアスラン出てきてるなと思っていたら、キラのピンチに颯爽と駆けつける。しかもズゴックで高速戦闘こなして。
彼の登場で場が一気にぴりつくのが分かる。

このアスラン登場の何とも言い難い雰囲気よ

失礼ながらテレビシリーズでどっちつかずで判然としないアスランを好ましく思っていなかったが、今回の映画で自分の中でとんでもなく株が上がったキャラである。ズゴックを駆使してあんなかっこいい登場の仕方あるか、いや歴代一位ではと。
そして、キラがうじうじ悩んでいるのに喝を入れるシーン。あんな一方的な殴り合い(言葉おかしいが)あるの。。 キラが懸命に拳を打つがすべて躱され倍で殴られる。それを止めに入るシンが二人から一発殴られ倒されるというやられ損、笑っちゃったよね。
さらにさらに、ブラックナイトスコードとの戦闘の際、鮮やかに相手を挑発し、思考盗聴の折は愛しのカガリの裸体をイメージして相手を翻弄するという何ともFREEDOMな男である。。
アスランとカガリは無事結ばれているらしく喜ばしい限りです。。

総じて、何とも贅沢な作品であると感じた。
ファンが見たいものをしっかり映像に収め、終始能汁を出させるが如く濃厚な戦闘シーンは圧巻であった。
最高のエンタメ映画にふさわしい出来。
最近見た自分が感じるのだから、待ってた方は感動もひとしおであろう。

次は4DXへと考える私であった。

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