パンセクシャルの僕が好きな人と幸せになりたくてもがく話。④

パンセクシャルの僕が好きな人と幸せになりたくてもがく話。④

①はこちら


🎶 るる君
໒꒱ うすば君
🌊 うみ君

いつもるる君は唐突だ。
🎶「オフ会しよう!僕たち知り合って何年になるって話!会ってお酒飲もうよ!」

🌊「え、えええ~~~…!?」

僕とるる君は元々オフで知り合った友達だから良い。でもそこに、うすば君を呼ぶ?それはうすば君としても疎外感だったり、色んな気を遣ったりするんじゃなかろうか。
それに何よりうすば君は僕には比較的パーソナルな部分を話してくれるようになってきていたが、他の皆には結構隠し続けてた。
僕はほんの少し優越感と、そんな意味のない優越感に対する自嘲。

位置情報を出すならば、僕は東北の端っこ。るる君はパートナーと暮らす為に東京に。そしてうすば君は何と離島に住んでいた。
この時点でうすば君の住む場所なんて知る訳がないるる君VSうすば君に無理させたくもない、断られたくもない僕の図になっていた。

🌊「ねえうすば君絶対来ないって!あんなに僕たちに色々隠したい子なんだよ!?」
🎶「だって僕会いたいもん!あっうみ君にも会いたいよ?」
🌊「うすば君に会いたいの!?どうして!?」
🎶「えー何年も一緒に遊んだし?」
🌊「うすば君そういうタイプじゃないって絶対、ねえ僕手伝えないよそれ本当!」
🎶「大丈夫僕一人でやる!うすば君来たら誘うね!」
🌊「本気で言ってる?僕うすば君に距離置かれるの結構本当に耐えらんないよ…?」
🎶「逆に諦め付くかもじゃん?年齢も顔も分かんない相手なんだしさ!」

໒꒱「お疲れ様でーす!」
🎶「あっうすば君!!オフ会しよ!!何時がいい!?」
໒꒱「え?オフ会?何やるんすか?飲み会?」
🎶「そう!カラオケも!」
໒꒱「何処でやるんすか?」
🎶「東京!」
໒꒱「あーいっすよ」
🌊「良いの!?!?!?」
🎶「やった!予定建ててこーね!」
໒꒱「え、はい別に…まあ二人となら。」
🌊「うすば君がかわいい( 'ω')クッ」
🎶「きーまり!」

と、トントン拍子に決まってしまったオフ会。るる君の行動力には本当に恐れ入る。
後に「僕の為とかじゃないよね?」って聞いたら「本気で酒飲みたかっただけだけど?うみ君の恋愛は勝手にやってて」って言われた。それでこそるる君…。

そうして、それから半年後にオフ会が決まったのであった…。

僕たちはオフ会が決まってから、毎日の遊びの他にオフ会の予定を建てるようになった。
何しようか、お店は何処を取ろうか、それとは別の所で僕はおデブなりに服装を選んだり、肌を整えたり、なんと言うか久しぶりに恋を実感した瞬間でもあったんだ。

次第にお店が決まり、皆で泊まるホテルが決まる。ボードゲームでも買って、皆で遊ぶのも楽しそうだね、なんて。
(るる君は本来泊まる必要は無いんだけど、流石にそこは言い出しっぺとして。家泊まれば?とも言われたが、そこはうすば君が丁重にお断りした。加えて僕とうすば君が同じ部屋で寝る事になるので、僕は裏でるる君に全力の否定の意を伝えた。)

少しずつうすば君という人と、この恋がリアルになっていく。会ったらどうなるんだろう、僕は君の事を好きでいられるかな。るる君の言う通り、逆にこの恋を諦めたりするんだろうか。
会ったら、諦められるのかな。

うすば君の事をもっと知りたくて、うすば君にっと近付きたい。そんな気持ちを必死で飲み飲んでた。

後日、るる君のいない所で確認する。
🌊「うすば君、無理してない?今回来なかったとしてもまた毎日遊ぶのは変わらないからね?」
໒꒱「あー、まあ…思うとこはありますけど、大丈夫っすよ。俺嫌だったら断れる子です。」
🌊「まあ、たしかに。…じゃあ無理はしてないね?」
໒꒱「はい、二人と会えんの楽しみっす!」

うーん天使。今回彼の名前をうすば君にして本当に良かった…。

こうして、僕たちはオフ会を控える事となった。うすば君に会うのは怖かった。会った後も僕と遊んでくれるかな、これで終わりにならないかな。…それでも、未来にあるうすば君との約束が僕は嬉しくもあった。

余談だけど僕は貢ぎ癖がある。自己肯定感の低さが、金品を渡す事で安心したい癖がある。
るる君からも散々見守って貰ってるんだけど、本当に好きになった人にだけは止められない。
尚これは友人にも発揮されるが、るる君にだけは全世界分の全幅の信頼を置いてるので発揮されないのである。

それまでにもオンラインギフトサービスなんかてうすば君にプレゼントをちょくちょくしてたんだけど、今回大手を振っての「お土産」という貢ぎ方が出来る…!!
僕は暴走した。

東北の酒類、調味料、乾物など美味いものシリーズを始め、祭をモチーフにした小物や果てはモバイルバッテリーまで。土産の体はどこに行った。
手紙は辞めておいた。流石にそれは気持ち悪いなと。書くだけ書いて、破って捨てた。

そうして、キャリーケースの半分がうすば君へのお土産で埋まる事となった。
(るる君ごめんね)

オフ会まで、あと…ヶ月。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?