「食堂み」の女たち15

「やっと見つけた」熟年の男女二人がやって来たのは秋も終わり、冬枯れの木が目立つようになった、少し肌寒い日だった。

そのとき「食堂み」には光恵と響子が居た。響子は仕事が休みで、二人で朝から日本酒を飲んでいた。
「どちら様でしょうか?」光恵が二人を見て丁寧に相対した。男性はスラッと背が高く、スーツ姿で黒の高そうなコートをはおり、トナックのハットをかぶっていて、一歩下がった女性の方は、アクレザーのブーツにカシミヤのロングチュニック、赤のコートできめていた。


続きは明日

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