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地球温暖化時代を生き抜く Ⅴ                 ★日本のエネルギー戦略について★

黒豹コメント:

私たち市民はもちろん、国の盛衰に係わる重要なエネルギー政策について、現状を見据えた日本の「エネルギー安全保障」のあるべき姿について私見を述べさせていただきます。

背景:
戦争により、脱炭素を目指す世界のエネルギー戦略は一変した。

エネルギー資源の流れは大きく変わった。日本は相当賢く生き延びる道を自ら選択しなければならないと考えます。

時代の趨勢に逆らう覚悟での考察。
石炭火力発電のさらなる技術開発投資と国内外での推進の必要性。

国連が主導する世界のスタンダード:
温暖化防止のため、石炭火力を止め再生可能エネルギーを増やそう!

★それで本当に、日本は立ち行くのだろうか★

再生可能エネルギーは温暖化を抑制することは確かだが、これから先は、自然破壊、住民生活の問題、導入が他国を利する現状、再エネ賦課金による電気料金高騰などを精査し、慎重に進めなければならないと考える。

盲目的な脱炭素政策の落とし穴★

脱炭素に執着するあまり、液化天然ガスの供給を酷寒の王国に委ねた結果、自らのエネルギー施設を破壊する膨大な兵器の増産を許した。

💀すべては仕組まれた、冷酷な夢??

一方では、脱炭素の決め手となる太陽光パネルEVバッテリーの原材料となるシリコン、リチウム、レアアースの大部分はユーラシアの帝国に依存している現状。有事には、巨額な利益の報恩として、ミサイルの雨が列島を覆うかもしれないことを忘れてはならない。
但し、このパラドックスは、レアアースは別として、太陽光パネルの国際競争力を逃した神の国にも問題はあるかもしれません。世界で2番目に実用化した国としては残念ですね。

★石炭火力発電を必要とする三つの要因★

その一:
日本の低炭素型石炭火力発電の技術は世界の先端をいく。
2009年に稼働した横浜市の超々臨界圧(USC)石炭火力発電は、二酸化炭素排出量を石油火力の31%増から7%増まで削減した。
福島県いわき市で稼働している石炭ガス化複合発電(IGCC)の二酸化炭素排出量は石油火力とほぼ同じ。
2022年4月大崎で実証試験を開始した石炭ガス化燃料電池複合発電IGFC)の二酸化炭素排出量は、液化天然ガス(LNG)とほぼ同じ。

横浜市超々臨界圧(USC)石炭火力発電所

その二:
戦争の勃発・拡大により、世界の石油、液化天然ガス(LNG)の流通は益々混乱し、価格が上昇することは間違いない。
石炭は世界各地に埋蔵し、地政学的な制約を受けることが少なく、安定した調達が可能。それに発電コストは石油や液化天然ガスより安価。
発電コストが安いと物価が下がり、グローバル市場で製品競争力が高まる。

その三:
日本が誇る世界トップクラスの技術として半導体製造装置があるが、もう一つ、あまり知られていない低炭素型石炭火力発電は世界にも類がない。
インバウンドに頼らず、固有技術で外貨を稼がなくては日本は廃れる。

◆残念ながら、問題点もある◆

メガバンクの新規石炭火力発電所建設への融資が非常に厳しい。石炭火力発電に対する保険会社の契約打ち切りも見られる。理由は国連が主導する温暖化防止のための脱炭素政策となっているが、この背後には、世界的低成長から抜け出すために世界中の投資資金を脱炭素に集中させようとする欧米の金融パワーが存在していることを忘れてはいけない。

日本が生き残るためには、あらゆる手を尽くし、日本の最新鋭石炭火力発電を推進していく必要があると思います。

最後に:
本記事は決して脱炭素推進を否定するものではありません。目先に捉われるあまり罠にはまるのは、獣だけではないという地政学的な側面です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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