サルコペニア
要するにサルコペニア(sarcopenia)とは=筋肉(sarco)の減少(penia)を示します。
サルコペニアには加齢のみが原因となる原発性サルコペニアと活動・栄養・疾患を原因とする2次性サルコペニアに分類されます。
サルコペニアの基準を満たさない場合であったとしても、筋肉量・筋力・身体機能のいずれかの低下が認められた場合はその原因を明らかにしなければなりません。
診断基準
上の図のように筋肉量の低下を認め、筋力もしくは身体機能の低下を認めた場合にサルコペニアと診断します。
※検査機器による筋肉量の評価が困難な場合は日本人の地域在宅高齢者では、下腿周囲長が男性34cm・女性33cm未満を筋肉量の目安として使用してもいいです。
簡易的測定方法:両側の母指・示指で下腿部の最も太い部分を把持し、囲めることができればサルコペニアの可能性があると推測できます。
各用語
・二重X線吸収測定法(DEXA:Dual-energy X-ray absorptiometry)
日本骨粗鬆学会ガイドラインや世界中の骨粗鬆症ガイドラインで基準測定器として定められているX線骨密度測定装置です。二種類の透過度をもった微量なX線を対象に照射し、透過前後のエネルギーの減衰率からコンピュータで計算して面積当たりの骨密度を測定する検査です。従来の骨密度検査(超音波法・MD法・CT法等)と比較しても精度の高い方法となっています。 主に腰椎・大腿骨を検査されます。
・生体電気インピーダンス法:BIA(Bioelectrical Impedance Analysis)
身体に微弱な電流を流し、その際の電気の流れやすさ(電気抵抗値)を計測することで体組成を推定する方法です。脂肪に対しては電気はほとんど流れませんが、筋肉などの電解質を多く含む組織は電気が流れやすいという性質を利用します。電気を通しやすい筋組織は、その断面積により電気の通りやすさ(電気抵抗値)が異なります。断面積が大きいほど電気抵抗値が低く、断面積が小さいほど電気抵抗値は高くなります。電気を通したことで分かった電気抵抗値と、予め測定してある身長から筋組織の長さを計測することで筋肉量を計算しています。ここで計測された筋肉量と測定した体重、予め入力された情報と統計データからどれだけの脂肪組織が身体に付着しているのかを推定します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?