今回は電力、工業、交通、ビル設備など幅広い分野に使われるコントロールスイッチ（制御用開閉器）、端子台、表示器・表示灯などの製造・販売を手掛ける不二電機工業の株主総会レポートをお届けします。

不二電機工業 第66回定時株主総会（不二電機工業 草津製作所）
4月24日（水）10：00～　出席：約30名

事業報告の後、質疑応答
（質問・回答ともに一部を抜粋）

・DC（データセンター）需要などにより、電力需要が爆増するとの報道があるが、業績への影響は？
→売上げの多くは電力市場向けで、電力関連企業（特に海外）の設備投資に期待はしている。

・東証が改善を求める資本コストを経営について、具体的に。
（現在PBR0.6弱だが・・・）
→さらなる成長と収益性を向上させること・・・、利益拡大への強化・・・
・↑全然具体的ではない

・ガバナンスについて、様々な不正が起こらない取り組み。
→業務監査については内部監査室がある。品質トラブル等については社内で事案を共有するなど、内部コミュニケーションを密にしている。

決議事項（取締役6名選任の件）に関する質問

・社長が就任して6年売上げが伸びていないが、自己評価は。
→販売の拡大と製品開発に力を入れて取り組んだ・・・、業務改善など・・・、今のニーズに合う・・・必要な組織作り・・・デジタル化。

全体的に回答が難しい質問が多かったとはいえ、回答時間が長く、徐々に論点がずれていく場面が多かった印象。

約80分で終了

6654　不二電機工業（4/24 終値）
＠1,112　 配当利回り  2.88 ％
PER 37.64倍　PBR 0.59倍

自己資本比率が高く（92.5％）、営業利益率も悪くない。
ただ、基本的に更新案件が中心で研究開発や設備投資に回るお金が少なく、売上高の成長率が極めて低いという典型的な「お金持ちだけどお金を使わない会社」。在庫調整等で繁忙状況をある程度コントロールできるからか、売上は安定している。株主にとっては、良くいえば「安定・安心」で、悪くいえば「つまらない」会社といえそう。
保有株数と継続年数の条件付きで株主優待（クオカード）あり。