精神科医について

精神科医の朝は、ゆったりとしている。
医局でコーヒーを飲みながら考え事をしたり、雑談で盛り上がっている先生など、様々だ。

精神科医は、それぞれの個性がそのまま診療に活かされる。


自らが病まないように、他者と距離を取り飄々としている者、物腰柔らかく誰とでも仲良くなれる人や、非常にシャイな先生まで、皆良さがあっていいと思う。

どんな人でもそのひとなりのパーソナリティが強みとなる。


これは、私の偏見であるが、精神科医は他の診療科より敷居が低く、適正の幅も広い気がする。
かく言う私も、標榜当初はやっていけるか非常に不安であったが、今ではそれなりにニーズがあり、感謝もされる。

また、精神科医は自らの人生経験が、そのまま、診療の知恵となることが多い。

幼少期の辛い思い出、不登校、学生時代の恋愛、受験、就職活動、社会人、再受験、休日に読んだ本や友人と遊んだ経験、結婚生活、育児、開業、老後…

全てが自身の実体験として、診療に応用できる。
まあ、私は独身であるため、後半部分には自信がないけど…

精神科医は魅力的な職業であると思うが、花形でないため、あまり人気はなく、目指す人もそこまで多くはない。ちょっと悲しい現状である。

これから再受験を検討されている方は、是非、精神科医も視野に入れて欲しい。
辛いことも多いが、非常に奥深い分野であるし、やり甲斐もある。

少しでも精神科医を目指す人が増えてくれたらいいなと思う。






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