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メンタルヘルスの大切さ

いろんな方の人生を丸ごと変えてしまうような出来事が続いている。

3・11の東北の震災の時
多くの海外在住の方々はちょっとした鬱状態になっていた。

日本の家族、友人、親戚、東北地方に帰国なさった友人家族
そのお一人お一人の姿を思い浮かべながら
あの大津波のシーンや被災地の状況が何度も何度も繰り返し
日本語放送でも、英語放送でも、オンエアされ、ぼーっと一日中
テレビの前で「大変だ、どうしよう、何か出来る事はないのか。
今はないよな、海外だもの。」と焦る一方で、いつの間にか心にぽっかりと虚無的な黒い穴が空いた状態になっていた。

三日目位にハタと、「これは自分で自分を洗脳していないか?
これではいかん!」と思い教会に出かけた。
教会のおばあちゃん達も「私もね、毎日何にもやる気が起こらなくて。」と
同じことをおっしゃっていた。皆で話合って、

テレビは消そう。
心配なら祈ろう。
出来るだけ外に出て今、自分がここに居る幸せを感じよう。

と決めた。

新型コロナウイルスがぐるりと地球を西回りで一周
して西海岸へ到達した2020年3月、町に人っこ一人いなくなり、
家の中が家庭であり、職場であり、学校であり、生活の場となった。
音楽は聞こえて来なくなり、素敵な絵や演劇、ミュージカルも観に行けず、学校でのスポーツ観戦も出来なくなった。

遊具から子どもが完全に消えた
犬の散歩にすら誰も出ていない
出会ったのは野生の雁だけ

自分では粛々と出来る事をやろう、家族健康を守ろうと決め、買い出しに並び、買って来た食料を全てアルコールで拭き、部屋の特に玄関周りとトイレをアルコールで毎日拭いた。

スーパーで並ぶ。長蛇の列より買える食料があって良かった、の思い。

日常の小さな幸せを見つけよう、と毎日頑張っていたけれど
やはりかなりメンタルが疲れていたのだと思う。
息子のドラムの先生が「オンラインでいいから、レッスンやろうぜ!」と
メールを下さった時には涙が止まらなかった。

息子の高校からはティーンズのメンタルヘルスの為のWebinar(オンラインでのセミナー)が月一で、セラピストさんからのメールが保護者に週一で来るようになった。頻度は減ったけれど、このメンタルヘルスケアーのサポートはいまだに続いている。なぜなら今の若者たちの心はインターネット上の情報量と人間関係に押しつぶされているからだ。

メンタルクライシスという状態はいつでも誰にでも起こりうるし
その人が弱いからでも、悪いからでもない。
「ああ、私、今、すっごく疲れているな。」と自覚出来ている段階で
早急にセラピストに「助けて、私、どうしたらいいのか、分からない。」と
訴えていいのだ。たとえお金がかかっても。

人は骨折したら整形外科に行って保定してもらい、
出血したら裂傷部位を縫ったり、貼ったり、消毒したりする。
同様に心の刺し傷、切り傷、ささくれ、やシミにも治療や消毒が必要な時がある。客観的に見えにくいだけ。

もう一度言います。
あなたが弱いからでも、ダメだから、でもありません。

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