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あやうくまた忘れるところだった件 (赤穂市坂越にて)

ゴールデンウィークの、お天気が良かった前半、
思いつきで、赤穂市坂越(さこし)に行って来ました。


播州赤穂は兵庫県の最南端、
岡山県との県境にある、赤穂浪士で有名な場所です。


坂越は終点 播州赤穂のひとつ手前の駅。
二十年ほど前に友達に連れて行ってもらったことはありますが、
電車移動ははじめて。


ゴールデンウィークというのに、
乗った車両がよかったのか、がらあきで、何やら最高の予感、、、
田舎の風景にこころはずみます。

坂越の古い町並みは、駅から徒歩20分。ところどころ案内板があって安心
歩きの途中
歩きの途中
や、やっと坂越ロードに着きました。
ランチ、ここで食べたいなと思っていた暖木さん

前の晩、YouTubeで贔屓にしている「kabu-tabi」さんの動画で、
坂越の下調べをして、
この暖木さん、行きたい!と思っていたのです。

古民家を改装された店内も味わいがあっておしゃれで、
ランチもおいしそう、
入れたらいいね、と内なる自分と話していたのですが、

あいにく、、、
そうでしょうとも。

ゴールデンウィークをなめたらいかんちや。

順番待ちで列をなしています。

うわうわ、無理ーとつぶやき、
簡単に冷やしうどんと柏餅3つでランチを終わらせました。

柏餅食べながら、海をぼぅっと眺める。かなりほどけた
大避神社から妙見寺に向かう山の途中。すぐ下りた
廻船業で発展した坂越を見守り続ける大避神社。下には偶然花嫁さん

海の景色を十分に堪能して、
時間にして13時過ぎ、
暖木さんの姉妹店、セレクトショップの「紡木」をのぞいてみると、

「暖木にいます。御用の方はお知らせください」

の張り紙。

あらら、残念と歩いて「暖木」まで戻ると、
まだ表に人が並んでいる。

もういいかな、

まだ少し早いし、赤穂に行ってぶらっとしてみるか、と
わたしは暖木さんに入るのをぁっけなく諦めて、
30分に1本の電車に乗るため来た道を足早に戻り始めました。

歩いていて、
何やらしっくりいかないものが胸の中心にある。

強いものではないけれど、
不完全燃焼のような、
言葉にできないもやっとしたわだかまり。

橋を渡って、
駅が見えかけた頃、
ふいに言い訳が声となって出ました。

「赤穂にもさ、商店街があっておもしろいかもよ」

そのとき、思い出したのです。
東京での失敗を。
待つのが嫌で、時間とお金を優先をして、一番やりたかったことを
やすやすと諦めたことを。
リカバーするため、特に興味のない銀座に行って罪滅ぼししたことを。

その後、おかしなことが続いて、
教訓として、

「想定外のこと、計画にないことも受け入れる」
「お金を、時間を優先しない」

と決めたのに、
すっかり忘れていたのです。

20分かけて歩いてきた道を、また引き返すには正直とても勇気がいります。

しばらく悩んで、

「戻ろう!カフェに入ろう!待とう!」

と、覚悟を決め、また日差しの照りつけるなか、
坂越の古い町並みまでバックしたのでした。

お店に到着すると、
案の定待っていただくことに、とスタッフの方に言われたけれど、
気分はもう、

「喜んで!」

と返したくなるほど腹は決まってました。

30分でも1時間でも待つつもりだったけれど、5分後すぐに「あきましたぁ」との連絡。

はや!

席に通され、柏餅3つ食べたけど、
ここまで来たらやはりケーキでしょ、とラムレーズンのチーズケーキと、
コーヒーを注文。

店内
ラムはきつすぎず、レーズンもほどよく、上品なおいしさ!

ここからが、
戻ってよかった、と実感したところ。

おいしいケーキをいただき、
さて、お手洗いをお借りして店でるかぁと、
お手洗いに出る扉を開いたら、


衝撃が走りました。


「ここ、ここ、来たことある!!!」

来たことがある!見たことがある!えええ!?(脳内パニック)

店内は改装されていて気づきませんでしたが、
なんとこの場所は、
昔、友達のお姉さんが古民家を借りて、
雑貨屋さんをしていた場所だったのです。

その雑貨屋さんは、
わたしの本まで置いてくれたり、
雑貨や服のセレクトのセンスが良くて、
わたしは行くたび(といっても2、3回)爆買いでした。

ああ、
あの場所が、今はこのような場所に姿を変えていたのかぁ、と
じんわりとした、泣きたいような、
懐かしい思いがあふれてきました。

記憶の奥にしまわれていた思い出。
あの当時、お世話になった友達。

はぁぁぁ、しかし、

戻ってきてよかった、としみじみしながら
今度は開いている気がして、姉妹店のセレクトショップへ。

1Fはお皿やアクセサリー、2Fは洋服。素敵なshopでした!

うん、
当然もう開いてますとも。
わかってました。

ドアを開くと、
流れていた音楽はセレクトショップに少し不似合いな大橋トリオ。

奥さま、お好きなんですね、、、
もうこれは、趣味が合致していますわね、、、
爆買いの予感。


店内の品を見ていると、
予感通り、
雑貨も洋服も案外リーズナブルでドストライク。


昔、
友達のお姉さんの雑貨のテイストとは違うけれど、
またしてもたくさんお買い物して帰りました。

諦めて、
戻ってこなければ、体験できなかったことがたくさん。

つくづく、
思い切って戻って来てよかった、
同じ過ちを繰り返さなくて良かった、
ギリギリセーフ!と

また汗だくで、
おお、あと6分しかない!
と、駅までダッシュで走ったのでした。

走れるって素敵。
健脚

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