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B-REVIEWマガジン11月前半号

→そもそもB-REVIEWって何?

【前書き 毎日コツコツ改善】

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毎日コツコツ改善とは、B-REVIEWのフォーラムを構成しているソフト「ワードプレス」のトップページに書かれている文言である。
目まぐるしく情勢が変わる現代社会において毎日コツコツ改善をすることは当たり前といえば当たり前なのだが、果たしてどれだけの方が毎日コツコツ改善できているのだろうか、という疑問を抱かずにはいられない。ワードプレスは自身のステートメントを発信しているようで、実のところ我々への教訓としてメッセージを発信しているのだという思いを禁じ得ない。つまり、ワードプレスはソフトとしての優良さのみならず、我々へ「気付き」を与えてくれる存在でもあるのだと確信している。
そして「毎日コツコツ改善」は、なにも個人間の問題に留まらない。B-REVIEWにおいても、毎日コツコツ改善していくことは極めて重要な方針のひとつだと考えている。特にプログラム関連を現在担っている筆者としては、ユーザーの望むプラスの改善を常にコツコツ取り組んでいきたいと考える次第である。


【特集 牛と現代詩 -by羽田恭-】

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2017年4月30日投稿 牛肉 へのコメントから
牛がモチーフとなった作品には良いものがあるなあと、あらためて思いました。私も投稿当初から何度も反芻しています。 - うん。いい動物だ - 湯煙

 こんにちは、羽田恭です。
B-REVIEWの投稿作品のもっとも多く出てくる動物がまず間違いなくな訳ですが。
その元凶としてみなさんに知られているかもしれない、牧場従業員です。
何分毎日人間より接しているのが牛なので、そのため牛に関する詩作品が生まれやすいのです。(体力的問題から来年3月で退職予定ですが)
 ただ、自分以外にも牛に関する詩を書いてる方が散見されるんですよね。
花緒さん、エイクピアさん、ジミーさん、はんぺんさん、湯煙さん、TO―Yさんが書かれています。
2018年7月にかるべさんが選んだ作品の内、一体何があったのか3作品が牛が主題
の珍事が。
で、過去の作品を見て発見したのが、冒頭の湯煙さんのコメント。
 おそらく湯煙さんは酪農にも畜産にも、獣医や農業系学校にも関係がないでしょう。
なのにこのコメントを残しておられる。
詩における牛、ちょっと考えてみます。

 
都市部の人間には肉や牛乳でしか関わりがない、動物。
代表的な品種のホルスタインは雌で体重500から800キロ、雄に至っては体重1.5トンに及ぶことのある、大型動物。
身近だけど実際見た事のある人は少ないのではないか。
酪農地帯でもないと、日常で見る事は少ない。
干支に入っているから絵に描いた人は多いはず。
写真などでも見る事はあるだろう。
結構、外見ならば知られている。
 知っているけど遠い、身近なだけど生で接することが少ない家畜。
ならば想像が広がりやすい?
エイクピアさんの「牛と猫」がこのパターンかと。

人間が自然に対して罪を犯している様を描いているのかなと思いました。
2019年1月9日投稿 今日の豊穣 alice1017さんのコメントより

 また、本来自由であるはずの動物が家畜として人間の都合でいいように扱われている。
そういう自然に対する不条理みたいなのもある。
 その点からも作品を紡ぎやすいかもしれない。
自分の作品の「牛肉」が典型的ですかね。

 外見的特徴として、
シルエットでこれを示せば、牛だとわかるほど
TO-Yさんの作品では題がそのまま「牛の角」。
そこからも作品を作れる。

 あと。
かわいい。
いや、本当に。
バカでかくて何も考えてなくて暴れたら手が付けられないし逃げ出したら捕まらないけど。
特に子牛は相当

 ついでに。
おいしい。何がとは言いませんが。

 最近気が付いた特性として。
語感がいい
最近、牛をネタにしたコントを書いてみまして。
https://ncode.syosetu.com/n0716fu/
https://ncode.syosetu.com/n9144fu/
それで気が付いたんですが。
うし、どこかユーモラスで間延びするような語感だなと。
緊張を高めて、気を抜けさせてしまうのにはよかったように思います。
うま、ではコントの落ちとしては弱かったのでは。

上の3点は花緒さんの「うしのはんすうし」においてよい効果を与えていた気がします。

 という訳で牛って意外といい題材なのかもしれませんね。
ぜひとも観光牧場などで生の牛に接してほしいです。
良い詩が生まれるかもしれません。
酪農、畜産についでに興味を持ってくれれば、幸いです。

 で、湯煙さん。ちょっと聞きたいんですが。

花緒さん作 2018年2月12日投稿 牛のはんすうし 湯煙さんのコメントから。
詩人と創作との斑な牧草地を想像します。もーもーと、どこまでがどこまでなのかわからなくなります。そんな牛的欲求が詩人には働きます。

 牛的欲求って、なんです?


【あの詩にひとめぼれ】

歯ブラシはたそがれ -fromいすき-

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歯ブラシとは、洗面台に置かれた自身の歯を磨く道具のことである。そんな歯ブラシが「たそがれている」・・・・。面白い。この捉えどころ、いいですね。そして、なんか抒情的な詩句が続いたと思えば「君」に「仕返し」をする、とある。これですよ。非常に読みやすく、面白く、最後にひっくり返される。この構成ですよね。好みです。

雨は美しく燃えて -from星空そとば-

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情景を捉えた詩って書いてて凄く難しいなといつも感じるんです。景色と、心。この関係って古くから使われ倒している印象があって、自分で書いていてどうにも既視感が拭えないんですよね。本作は違います。新鮮に感じるんです。そして、景色を書いていながら非常に激しい。景色って眺めるものなので、どうしてもゆったりとしたまたは陰鬱な感情が先にたってしまうのですが、すげえ激しい印象のする詩です。旨味ですね。

猫族の村会議 -fromるるりら-

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「そらみれど どぅん」
これ最高じゃないですか?何が最高って、まずは言うまでもなく響きの面白さですよね。そしてタイトルが「猫族の村会議」だからこそ、このインパクトんある言葉が冒頭にでてもなんの違和感もないんですよ。これは何気に凄い技術です。
あと、さりげなく後半「どぅんむ」と音色を変えているあたりも巧妙ですね。「いいな」と思ったアナタ、それはもうるるりらマジックに心まで支配されていますよ。


【不定期コラム 天才博士によるマッドな実験 -by三浦果実-】

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第一回:天才の選考について

B-REVIEW3.0から4.0への過渡期にあるびーれび。現在3.0運営の中心人物である、ふじりゅう氏が始めたこちらのマガジンは、氏が残す最大の功績になるだろう。それぐらいこのマガジンを評価している。サイトポリシーの一つである「びーれびとは永久に実験の場である」ことを具現化している。マガジン創刊は実験が楽しいことを思い出させてくれた。それは、一定数の人々の批判と嘲笑を煽るものであり、その企画こそが実験であるという立証でもある。楽しさが無くてなぜに無償の労力を費やし場を提供するのか。私たちは善人ではない。B-REVIEWはマッドな天才博士による楽しい実験なのである。
創刊に触発され私なりに何かを書きたくなった次第で、三浦にしか書けないことでありながら、何かしら実験的なことをネタにしたいなと、そのような発想から不定期コラムを始めてみよう。テーマは「過去メッセージの蘇りと、それからラジカル」である。過去をメモリアルとして残してゆくことはびーれびのポリシーに反するものであろうと思う。なぜならば、実験とは未開のものでなければならないから。ひとたび開けた玉手箱をもう一度楽しみませんかなんて、くだらない。余談だけれども、びーれびの設立当初(2016年の夏の終わりから冬の間)にあった悪評高き発起人たちの声明文(!)などの記事はネットの海底に沈められ、今じゃどこにも存在しない。あるのはYoutubeにある肉声だけとなっている。
2017年の2月から開始された、びーれび関連の放送・動画は現在Youtubeチャンネルとして再生回数4,400回を超えるアーカイブコンテンツとして存在する。これらのうち、「びーれび会議」と呼ばれる不完全燃焼な議論とやりたい放題な放送の数々を時系列で紹介していこうと思う。そこにあるメッセージが今もラジカルであることを願って。
第一回目は2017年2月23日に公開した天才詩人とコーリャ(別名シリュウ)による選考者対談のパート1。ここでは、対談時に発せられたキーワードのみを羅列する。あとは詩人たちの想像とコンテンツへの批評の感性へ委ねておこうかな。
#詩人をバカにしている
#文学は啓蒙
#啓蒙とマーケティングは反義
#詩人はルサンチマン
#小学生が書いた詩をどう評するのか
天才詩人×コーリャ対談パート1


【現代詩ガチャをひとひねり】

口縄にて -from湯煙-

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これは読者の感情を上手いことコントロールした作品ですね。まず「こくりこくり」というパートが二度ほど入って、いきなり「パンッ!」という音が鳴り響く。これに読者は驚きますよ。で、この音なんとただのシャッター音なんです。この、朝方に突然おかんの「朝ごはんなくなるで!!!」という爆音に飛び起きるような驚きを読者に与えてくれます。良い作品です。

【読者ピックアップ作品】

「患者物語:ノストラダムスさん」 fromカオティクルConverge!!貴音さん
・まるで夢日記のような、繋がっているようで繋がっていない不思議さが面白い作品です。数多くの描写の中で、なぜか心に引っ掛かるワードがあったりします。そしてそれは、本作においては読者それぞれでバラバラなのです。さああなたも貴音ワールドに飛び込んでみよう!


【浮いて沈んでB-REVIEW】

第三回 「ビーレビの今と昔」

ビーレビは新しいサイトだ。現代詩フォーラム、文学極道といった他所の面々と比較して、非常に大きな開きがあることは間違いない。
一年目のビーレビには特殊な活気があった。それは無論発起人の皆様のご尽力に寄るところであるのは言うまでもないが、他方実験的なアイデアやイベントを行いやすい環境であったのではないかと考えるところでもある。
現在のビーレビについて様々な見解が存在するとは思うのだが、私見を述べさせて頂くとネットにおける現代詩界隈の中でもかなり規模の大きい存在となっているのではないかと考えるのだ。
つまり、規模が大きく拡大した現在のビーレビにおいて実験的なスタンスを採るのは非常に困難なのではないか、と考える。
他方、実験的要素は私は肯定派である。むしろ、人によっては無茶苦茶と捉えられるような企画が発表されて、混沌とすることに面白みを感じるたちである。
「ガキの使いやあらへんで」というテレビ番組で、「新喜劇を全く台本やネタを用意せずに回してみよう」というしょーもない誉め言葉)企画を放送していたが、そういったどう考えてもヤバい企画が大好きである。
この企画も
・新喜劇で努力している方々をバカにしている
・無難に面白い企画になるわけがなく、その笑いは人を選ぶ
・深夜だからといって何をしてもいいのか
・最近ダウンタウンつまらないよね~
こんな論旨は十分にありえる。しかし、ニッチな面白さを求むる姿勢こそが長寿番組の秘訣なのではないかと考えるところであるのだ。
現代詩とゆるやかなつながりをモットーにしていた「ぽえみ」というサイトが気が付いたら消滅していて、若干の寂しさを覚えた。私が守りたいものは無論B-REVIEWであるが、付け加えるとしたら「面白いB-REVIEW」だと考えている。どうすれば面白くなるのかは、私の空っぽの脳みそではとてもではないが思いつかない。他者の肩を存分に借りながらB-REVIEWを運営したい、と、極めて他力本願な言葉を残してこの文章を終わりたいと思う。


【後書き】

B-REVIEWマガジンは、死ぬほど多くのコンテンツがあっても良いと思うんです。それこそ20、30くらい。で、読みたい項目だけ目次から選んで、あとはブラウザバックする。もはや私の文章は読まれなくてもいいかもしれません。なぜなら、私の個人的なアカウントなのに他の方の文章を載せちゃっているからです。今回ご寄稿くださったお二方には、感謝しかありません。さて、そんなヤバいコンテンツを、皆さんも一緒に作っていきませんか?(=是非ともご寄稿くださればうれしいです。)

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執筆

前書き:ふじりゅう
特集:羽田恭
あの詩にひとめぼれ:ふじりゅう
不定期コラム:三浦果実
現代詩ガチャをひとひねり:ふじりゅう
浮いて沈んでB-REVIEW:ふじりゅう
後書き:ふじりゅう
協力:現代詩投稿=批評プラットフォームB-REVIEW


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2019.11.3



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