ブリコルール・パブリッシング

希望を本というカタチにしてお届けする小さな出版社。既刊に、内田樹先生主宰の新たな地域コ…

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希望を本というカタチにしてお届けする小さな出版社。既刊に、内田樹先生主宰の新たな地域コミュニティ凱風館から学ぶ子育て『困難な子育て』関西特有のソース文化から巡る下町のフォークロア『大阪ソースダイバー』『哲学するレストラトゥール』『ももクロを聴け!』『パット・メセニーを聴け!』など

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  • 裏町の大衆中華[新大連]のチーフ

    時はまだ日本がバブル景気に浮かれ立つ前の1980年頃。  人と人が擦れあうようにして生きていたあの頃。大阪の都心の夜は、ギラギラと眩しく光り輝いて見えていた。街には嘘や憎しみ、別れなどの溢れんばかりの悲劇もあったが、それに負けないだけの喜びもまたあった。  それに比べて、大阪郊外の北摂、茨木市の町外れに佇む[北京料理 新大連]は、華やかさと無縁だった。これは、そんな町外れの小さな大衆中華店で繰り広げられた、いつもロンピーを燻らせたにやけ顔のチーフとの、垢ぬけない泥臭い想い出話である。

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裏町の大衆中華[新大蓮]のチーフ    第1章 その③

 まだバブル前の1980年頃。人と人が擦れあうようにして生きていたあの頃。その頃の僕の目には、大阪の中心街が途轍もなく眩しく見えていた。街には嘘や憎しみ、別れなどの溢れんばかりの悲劇もあったが、それに負けないだけの喜びもまたあった。  それに比べて、大阪郊外の北摂、茨木市の町外れに佇む[北京料理 新大蓮]は、そんな都心の華やかさとは全く無縁だった。  これは、そんな町外れの小さな大衆中華店で繰り広げられた、いつもロンピーを燻らせたニヤケ顔のチーフとの、垢ぬけなく泥臭い想い出話

    • 裏町の大衆中華[新大蓮]のチーフ    第1章 その②

       まだバブル前の1980年頃。人と人が擦れあうようにして生きていたあの頃。その頃の僕の目には、大阪の中心街が途轍もなく眩しく見えていた。街には嘘や憎しみ、別れなどの溢れんばかりの悲劇もあったが、それに負けないだけの喜びもまたあった。  それに比べて、大阪郊外の北摂、茨木市の町外れに佇む[北京料理 新大蓮]は、そんな都心の華やかさとは全く無縁だった。  これは、そんな町外れの小さな大衆中華店で繰り広げられた、いつもロンピーを燻らせたニヤケ顔のチーフとの、垢ぬけなく泥臭い想い出話

      • 裏町の大衆中華[新大蓮]のチーフ  第1章 その①

         まだバブル前の1980年頃。人と人が擦れあうようにして生きていたあの頃。その頃の僕の目には、大阪の中心街が途轍もなく眩しく見えていた。街には嘘や憎しみ、別れなどの溢れんばかりの悲劇もあったが、それに負けないだけの喜びもまたあった。  それに比べて、大阪郊外の北摂、茨木市の町外れに佇む[北京料理 新大蓮]は、そんな都心の華やかさとは全く無縁だった。 これは、そんな町外れの小さな大衆中華店で繰り広げられた、いつもロンピーを燻らせたニヤケ顔のチーフとの、垢ぬけなく泥臭い想い出

        • 裏町の大衆中華[新大蓮]のチーフ

           まだバブル前の1980年頃。人と人が擦れあうようにして生きていたあの頃。その頃の僕の目には、大阪の中心街が途轍もなく眩しく見えていた。街には嘘や憎しみ、別れなどの溢れんばかりの悲劇もあったが、それに負けないだけの喜びもまたあった。  それに比べて、大阪郊外の北摂、茨木市の町外れに佇む[北京料理 新大蓮]は、そんな都心の華やかさとは全く無縁だった。 これは、そんな町外れの小さな大衆中華店で繰り広げられた、いつもロンピーを燻らせたニヤケ顔のチーフとの、垢ぬけなく泥臭い想い

        裏町の大衆中華[新大蓮]のチーフ    第1章 その③

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        • 裏町の大衆中華[新大連]のチーフ
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