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「賢い花嫁」和装の世界。初めての戸惑いを美しく整えるPOINT

お疲れさまでございます。「賢い花嫁」へメッセージの5回目です。次回は、小物合わせ。次々回は、ドレスの最終フィッテイング。次々々回は、ご両親様のお衣裳、お留袖とモーニングの予定です。

8回くらいで、完結できそうです。当初は、5回の予定でしたが、書きすすめるうちに細かく伝えたくなりました。悪しからずです。

今回も、この投稿の一番下へ、1回目~4回目までの投稿を添付しておきます。どの投稿も、2,000~2,500文字くらいなので、5分くらいあれば読めます。

そして、今回は、「和装選び」について、賢い花嫁として知っておいてほしいことを書きます。どうぞ、お受け取りください。



◇ まえおき

まずは、「和装」です。日本の花嫁姿の今までを書くには、かいつまんで書いても、20回くらいの投稿が必要だと存じます。いつか書きまとめたいです。ここでは、わたしが見てきた、婚礼衣装においての和装の流れを少しだけお伝えします。


・約30年前・

お色直し衣裳(花嫁)のレンタル点数は、全部で3点(ドレス1点、和装2点)~4点(ドレス2点、和装2点)ありました。

・少し経ち・

2点(ドレス2点)~3点。(ドレス1点、和装2点)

・さらに少し経ち・

2点(ドレス2点)の定着期間が長かったです。ウェディングドレス1点、カラードレス1点。

・少し経ち・

和装の減少から、和装写真プランの安価な商品が出はじめました。

・今に至る・

和装のみならず、ロケーションプランが流行っています。


以上、とても簡単にするとこんな感じです。これは、かなりザっとな流れです。ようは、和装が減少しかけましたが、日本の花嫁姿としてその文化を残したい動きと、お写真の動きが会い重なったことにより、今でも花嫁たちの憧れの花嫁姿として、和装姿が歴然と存在します。

婚礼衣装にかかわってきた者として、和装の花嫁姿が残ることはとても喜ばしいです。ただ存続するために、色々な現状もあります。すこしくだけた姿もあります。本格的な技術が追い付いていない現場もあります。否めない部分でしょうか・・・?

これらをふまえて、賢い花嫁へメッセージを書きます。



◇ 和装お選び

花嫁として、和装を着ることを決めた理由は、様々だと存じます。「好きだから、憧れです」「両親や祖母が望むから」「みんな着ているから」「花嫁姿は和装に決めていました」

のように、まったくイヤ!の方は、和装を選びません。あたり前ですが、価値を感じないと選ばないです。その価値は、選んだ段階からふくらんでいきます。その魅力をたずさえているのが、和装。和装がもつ歴史であり文化継承の力です。

どうぞ、存分に感じてくださいませ。


・ヒヤリング、カウンセリング

ここでは、和装を着ることを決めているけれど、「よくわからないです」だと思います。それでいいです。それが普通です。ほとんどの花嫁がそうです。

― 来店前に事前準備として

まずは、すこしでもいいから和装に触れてみてください。それは、実際のお着物でも、お写真でも構いません。例えば・・・

「お母さまの、お着物や着ている写真」「ネットの、和装を着ている花嫁姿」「街の、お着物屋さん」このようなことへ、一度でも、少しでも、自分の目で見て、手で触れておいてください。

この時の、お気持ちや感じたことを、どこかへ書きとめて保存しておきましょう!来店時に、ご持参ください。


― 担当者へ伝えること

希望する色合いと柄。なぜ?和装を着ることにしたのか理由。和装姿に対する不安。今までの和装経験。和装へのイメージ。在りたい和装花嫁の姿(写真データなど)。

― 担当者へ確認すること

必要な準備物。着付けにかかる時間。和装着付け者との打合せの有無。和装小物合わせのこと。私物を使えるかの有無。

和装に関しては、分からないことだらけでいいです。だからこそ、必要なことを、この場面できちんと伝えてください。それがこの段階でやることです。


・和装セレクト

いよいよ、和室や、商品が並んだところで、選んでいきましょう。目がうろうろして定まらない状態になります。それは、ほとんどの花嫁が体験することなので臆することはありません

ひとつずつ丁寧に、商品の説明を受けてください。その中で、ピンとくる白無垢やお打掛が見つかります。ポイントは、自分の直感を信じましょう。和装を選ぶときは、人気商品とか、流行りの商品とか、そのこだわりは抑え気味の方がいいです。

色に関しては、古典色(自然の色合い)現代色(クリアな色合い)、どちらが好きか?決めておくのもいいです。

柄に関しては、体型に合わせましょう。担当者と相談してください。プロの力を素直に借りましょう。

格に関しては、これこそ担当者と相談してください。プロの力を素直に借りましょう。

紋付に関しては、自分が選んだお着物に合う紋付をお選びください。ここでも、担当者と相談してください。プロの力を素直に借りましょう。ひとつだけ、たくましく見える色や柄をお選びください。格も大切です。


・和装ご試着

まずは、注意点からです。和装の試着の時の服装は、首回りが開いたお洋服にしてください。ほとんどのドレスサロンが、試着の際に、かんたんな試着道具を使います。この時、襟元は開いていた方がきれいにおさまります。

初めての時、重さをずしっと感じると存じます。ただこれは、簡易的に着付けているからでもあります。撮影や挙式当日、きちんとした正式な着付けをして着ると、その時の方が楽です。

ご試着の順番、淡い色合いからご試着。または、いちばん好きな商品からご試着。このどちらかをおすすめします。順番は、できれば自分で決めましょう。わからない時は、プロの力を素直に借りましょう

ご試着のポイント、鏡から離れて全体を見ましょう。ついつい、前後左右のお写真を撮ることに夢中になりがちです。全体を観察することたいせつです。

ご試着のお写真、気に入った商品の柄や色合いを、大きく写しておきましょう。後ほど、お気に入りの全体像を思い出しやすいです。小物合わせや、ヘアメイクの時にも役立ちます。

そして、お気に入りが決まったら必ず触れてください。



◇ 賢い花嫁へ

ご来店前に、和装をとても好きになっていてください。わからないことを調べることも大切ですが、「とても好き」の気持ちを大きくすることの方が大切です。

和装に関する不安を「0」にしておいてほしいからです。そのうえで、分からないことや、不思議に思っていることは、素直に担当者へお伝えください。セレクトやご試着を十分に楽しむためにも。

この初体験を、人生の佳き記念日と記憶しておきましょう。ご結婚後、お子様ができたら、女の子であれば、この時のことをお伝えくださいませ。



◇ 結び。

文化とは、継承されてこそその命が途絶えずにすみます。「和装を着る」このことを決めた時から、和装文化を継承することができる花嫁です。着ること、写真を残すこと、姿を見ていただくこと、花嫁姿をのこすこと。

なによりも大切なことは、その愛らしいお姿を大切な方々と一緒に喜ぶこと。

ちなみに、文金高島田のお姿を、すこし敬遠される花嫁さまに会うことがありますが、日本人ならば、すべての方に似合うのが日本髪です。

では、では。

明日も、会いましょう!


・「賢い花嫁」編 1投稿目


・「賢い花嫁」編 2投稿目


・「賢い花嫁」編 3投稿目


・「賢い花嫁」編 4投稿目


そして、今回が5投稿目です。

再び、最後の最後まで、目を通してくださり、本当にありがとうございました。

出会ってくださり、ありがとうございます。サポートは、少し先で叶えたいことがあるので、そのために使います。目の前のことに、気持ちを込めて向き合って参ります。by takako