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橋本ドンのマンション管理士として思う事「管理会社の業務姿勢について」

私は普段、賃貸管理から更なる進化系?!プロパティマネジメント業務をしています。

昔の賃貸管理会社は、とにかく管理物件の維持管理を主としておりましたので、リフォームでも和室の部屋は、畳の表替え、電気コンロが壊れたら電気コンロへ、インターホンが壊れたらインターホンに、鉄部塗装をしたら同じ色の塗りなおしといった事が普通に行われてきました。

ただ、近年、賃貸管理もプロパティマネジメントという賃貸管理プラス経営運営面も業務として重要視されてきており、そして最終的にが物件の資産価値の最大化が最大のミッションになっております。これはどういうことかと言いますと、物件にて生み出される収益の最大化(コストを差し引いた利益)を目指すもので、満室経営、賃料をあげる、コスト削減といった建物現状を維持するだけでなく、こういった運営面でのバックアップ、提案能力、そしてそれを妨げるトラブルの解決改善能力が大きく問われるようになりました。それは、ファンドやリートといった不動産の証券化、金融化の部分が大きく、それらの物件の台頭で、今までのなぁなぁの管理では、それらの物件の管理や競争力に勝てなくなるといった事が大きいでしょうか?

そういった管理の仕事をしている私にとって、分譲マンションの管理は、一時期、協会などの組織、業務の統一化、契約内容、管理会社の体制、規模など、賃貸管理の部分より大幅に先に進んでいるイメージがありました。実際今でも運営面など多くのところで進んでいるところもありますが、以前からの課題であるフロントマンなどの人の教育、また物件の資産価値向上といった部分では、未だに進んでおらず、保守的、古い業務体制を感じることがあります。

確かに、管理会社の契約相手、お客様は、管理組合であり、また管理組合はマンションに住んでいる物件所有者の方の為、その全体の人の意見を聞いて物事を進めるというのが難しく、また、賃貸同様に住環境のサービス業の為、サービス提供者の要望が時には難しく、対応しきれない事、また、今日はサービス業の為、労働時間がまちまち(総会や理事会がほとんど平日夕方以降もしくは土日祝日が仕事になる)でなかなか生活が安定しないことから仕事の定着率が悪く離職率も高いことから優秀な人材が残りにくい事、また勝手に物事をすすめると、今の理事役員の方はよくても、新しく将来理事役員になった人に、提案した内容につき訴えられたり、トラブルになることがある為、基本は管理組合の言われたことしかしない、フォロー業務徹しているように今の分譲管理共用部管理会社の姿勢は感じられます。

確かに管理組合の自主性というのは必要ですし、管理の主体は管理会社ではなく管理組合なので正しい部分ではありますが、とはいえ、管理組合、役員の皆さんも管理のプロフェッショナルばかりではないので、その運営面でのフォローであったり、運営面での改善提案であったり、他の情報のフィードバックであったりは必要な事だと思います。そのあたりの業実姿勢があるかどうか、上記の理由からあまり見えてこないです。

となりますと、だんだん物件価値も落ちていく(売買価格や賃貸時の賃料価値)も落ちてきて、出来ている分譲マンションと出来てない分譲マンションでは大きな差が出てくるのではないかと考えられます。以前セミナーで見た管理組合は、ホームページやブログ、Facebookなどを立ち上げ、物件の現状、管理体制などの情報発信をされているのを拝見しました。現状もこのような対応をされているマンションも多くあれば、出来ていないマンションもたくさんあります。これらの差はこれからのIT等の時代では大きな差になりますし、いま、このような事が色々な商品がされているなか、こういった情報発信といった例だけでなく、マンションの管理という部分で、色々と遅れている部分が多々あり、日々考え、管理運営しないといけないのですが、そういった部分でのフォロー、コンサルティングとして期待される管理会社では、今そのような前向きな改善に取り組んでいるところは少ないように感じます。

最近は色々な部分で、コンサルティングがないと物が売れない時代(例えば服を買うのでもコーディネイトの話がないと売れなかったり。。。)に来ています。業務フォローや業務代理だけでは、どうしてもコスト面での話になり、会社として価値がなくなってくる時代ではないかと思いますし、管理の仕事も同じだと思います。なので、分譲管理会社にも頑張ってもらいたいところはありますが、ただ業務上上記のような障害もある為、そういった意味で、第三者的な立場にて、コンサルティングする立場が必要かもしれません。それが、マンション管理士の使命だと思いますが、その分譲管理、管理組合との間での結びつき、業務スタンス、ポジションが現在、不明確にて、そのあたりの部分がしっかりできてくれば、もう少しいい方向にこの分譲マンションの管理についてもいい方向に行くように感じます。その為にはもっと成功例をあげる必要があり、その経験談、成功例が見えない、経験不足が課題かと思いますし、それをふまえた上記のような体制作りが必要だと思います。私もまだまだ、勉強不足ですが、日々進化できるように頑張っていきたいと思います。


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