どんな知能検査の、どんな数値よりも大切な指針とは。【羽田空港で激走再び】/週半分ホームスクーリング⑧
プラモデルを買うとすぐ、珍獣とわたしはモノレール乗り場へ直行。
予定の時間が迫っていたので、小走りで向かった。
「自分のなんだから、自分で持ってね」というわたしの言葉を、素直に受け入れ
珍獣はプラモデルの入った薄紫のビニール袋を手に提げていた。
ホームの末端で、ちんまりと(?)おやつを頂いた後、快速急行に乗車。
何駅か通過したところで、ぼーっと車窓を眺めていた珍獣は
いかにも「ハッ」とした表情を浮かべて私に問いかけた。
「プラモデルは?」
( ゚д゚)
プラモデルは?って、あなた。
あなたのプラモデルでしょ?
さっき買ったばっかりでしょ?
どこよ??
デジャブーーーー
事態を把握し、「忘れちゃった」と言うが早いか、みるみる泣き出す珍獣。
これぞ珍獣の真骨頂〜(中略 ※「ホームスクーリングで、大変なのは…【羽田空港で激走再び】/週半分ホームスクーリング④
」参照)〜ちなみに御年7歳である。
引き返し、ホームと改札を確認しても見つからず、ターミナルに戻って案内所と土産物店にも足を運んだが、薄紫の袋はもうどこにもなかった。
息切れしながら、またも空港内を激走している自分たちの運命を呪った。( ゚д゚)
でも、珍獣は大泣きし続けていたけれど、おそらく、手を尽くして探したことがなんとなく理解できたのと
また、わたしが努めて怒らなかったことが功を奏したのか、癇癪までには至らなかった。
珍獣もわたしも、成長したな…と実感した。
その後、数日をおいて、ターミナルや駅に問い合わせてみたけれど
珍獣にとって初めてのプラモデルは、見つからず
残酷な結末を迎えた運命的な出会いが、それに対する珍獣の興味・執着心をよりいっそうかきたて
その圧(=「買ってくれ」攻撃)に、我々も屈するところとなった。
こうして珍獣は今、プラモデルの虜だ。
どんな検査の、どんな数値よりも
「スキ・得意」が、珍獣の人生の方向を照らしてくれる、とわたしは信じている。
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