005 年金基金GPIFの運用 その2
1 ポートフォリオの詳細
004に続けてGPIFの運用を考察していきたいと思います。GPIFホームページより4つのポートフォリオに採用されているベンチマークは以下のとおりです。
国内債券:NOMURA-BPI「除くABS」
外国債券:FTSE世界国債インデックス(除く日本、中国、円ベース)
国内株式:TOPIX(配当込み)
外国株式:MSCI ACWI(除く日本、円ベース)
2 投資信託による購入
上4つのベンチマークを使用する投資信託を購入するとGPIFの運用結果
と乖離するのか考察します。採用する投資信託は三菱UFJの「eMAXIS
Slim」シリーズの「国内債券、先進国債券、国内株式(TOPIX)、全世界
株式(除く日本)」の4つの投資信託を用います・
このeMAXIS Slimシリーズは信託報酬(いわゆる投資信託を保有するうえ
でのコスト)が引くいことで知られるローコストファンドであるためで
す。2023年4月3日から9月29日までの運用した結果が以下のグラフになります。
上のグラフは各ファンドのホームページから基準価格をコピーし4月3日を10,000とした時の推移です。結果半年で基準価格は
国内債券:10,000 → 9,782 (ー 2.18%)
外国債券:10,000 → 10,664 (+ 6.64%)
国内株式:10,000 → 11,635 (+ 16.35%)
外国株式:10,000 → 11,517 (+ 15.17%)
になりました。
3 GPIFの資産と比較
この結果GPIFホームページに記載されている3月末及び9月末の価格で比較していきます。
国内債券:55兆 622億円 ×0.9782 = 53兆8,618億円
外国債券:50兆1,225億円 ×1.0664 = 53兆4,506億円
国内株式:50兆3,337億円 ×1.1635 = 58兆5,632億円
外国株式:49兆9,865億円 ×1.1517 = 57兆5,694億円
合計 223兆4,450億円
ホームページより9月末の総額は223兆8,965億円(特別会計で約4兆円 を含む)そうですがほぼ4つのファンド購入を同じ結果が導き出されました。
4 まとめ
GPIFが採用している各ポートフォリオのベンチマークを採用している投資信託を購入するとGPIFとほぼ同じ成果を得られるということがわかりました。しかしGPIFは頻繁にリバランス(高くなった資産を売り、安い資産を買う)を繰り返しおこなっているとのことです。私の計算は4月~9月まで一切リバランスを行わなかった場合の結果です。ポートフォリオをする上でポートフォリオはとても大事なことなので今後もあらゆる面から考察していきたいと思います。
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