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小説 懺悔②

「私がこの度生徒会書記へ立候補した理由は……」
よくもまぁペラペラとウソを並べられるな。。と自分に呆れながら立候補演説をしている。

先生から安請け合いしてしまった生徒会立候補、楽そうな書記を選んだが、準備が意外と大変で正直後悔した。
応援演説してくれる人を探したり、選挙ポスター作ったり…やる気のない人が行うにはハードな内容だった。

(はぁ、受かりませんように…)
自分の演説を終え不謹慎なことを考えながら他の人の演説を聞く。
やはり内申点がかかってる進学コースの方々は熱のこもり方が違う。会長、副会長の立候補は1人ずつなのでこのまま決まりだろう。。

書記は自分含め2名が立候補。。面識もないけどぜひもう1人の子に頑張って欲しい。


などと思っていたら、帰りの会の時には速報で「書記おめでとー」と先生にバラされてしまった。
マジか…不謹慎なことを考えたからバチが当たったのか…

クラスのみんなにお祝いされ、笑顔で「ありがとう」としか言えなかった。
感情が顔に出ないのはこういう時役に立つ。作り笑顔がすぐに出てくる。

安請け合いした自分を恨みながら、ため息をついて生徒会室へ向かった。

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