今回は、記事(個人能力の因数分解)で規定した6つの個人能力分野のうち、Management Skills：統合的管理能力について、触れていきます。

ビジネスにおいて成功を収めるためには、統合的管理能力が不可欠です。特に、スケジュールマネージメント、プロジェクトマネージメント、エージェンシーマネージメント、予算マネージメントは、効果的なプロジェクト運営の基盤となります。これらのスキルを育成する方法について詳しく見ていきましょう。

スケジュールマネージメント

スケジュールマネージメントは、全体の進行管理を意味します。全体の流れを、イレギュラーな要素も含めて管理し、進行する能力が求められます。ここで重要なのは、キーとなるイベントやゲートの設定、タスクの割り振り、そしてバックアップと調整を含めた計画です。「常に終わりからのマイルストーンを設定する」という原則と、そのマイルストーンを資料化することが、スケジュールマネージメントの核心です。

プロジェクトマネージメント

プロジェクトマネージメントでは、複数の作業やタスクを適切なタイミングで設定し、随時軌道修正し、全体がスムーズに動くように調整する能力が求められます。このスキルを育てるには、実践が最も有効です。ただし、常に本番の実践である必要はなく、社内や仲間内のイベントでの幹事業務は、プロジェクトマネージメントスキルを鍛える絶好の機会です。幹事業務は多くの「脳みそ」を使い、プロジェクトマネージメントに必要な考え方を磨くのに役立ちます。積極的に幹事を引き受けてみてはどうでしょう。

エージェンシーマネージメント

エージェンシーマネージメントは複雑ですが、基本としては以下の3点に注意することが重要です：

1. ビジネスとしてのエージェンシー業務: エージェンシーには、支払っている対価に見合う妥当な要求をすることが大切です。

2. エージェンシーの専門性をリスペクト: 彼らの専門性を尊重し、彼らに助けを求める姿勢で接しましょう。

3. エージェンシーの担当者は人間: 対等なコミュニケーションを心がけ、「ありがとう」「ごめんなさい」を忘れず、彼らの努力を評価することが重要です。

予算マネージメント

予算マネージメントは、これらの管理能力の中で最も重要なスキルの一つです。予算の管理は、単にお金の配分に関するものだけでなく、プロジェクト全体の方向性を定めるためにも重要です。予算表を詳細に作成し、常に更新することで、プロジェクトの進行と予算のバランスを取ることが可能になります。

総括

統合的管理能力は、ビジネスにおける成功の鍵を握っています。スケジュール、プロジェクト、エージェンシー、予算の各マネージメントスキルを磨くことで、プロジェクトの効率と成果を最大化し、組織の目標達成に貢献することができます。これらのスキルは実践を通じて習得するものであり、日々の業務の中で意識的に取り組むことが肝要です。ビジネス環境での統合的な視点と戦略的なアプローチが、持続的な成果と成功への道を開きます。