ご無沙汰しております。

奇縁がありまして、2月から八丈島に島レモン農家で仕事をしております。
お世話になっているのは、西浜農園さん。
多くを語らないけど、とても優しくて内に秘めてる思いが熱いさとしさんの元で日々働かせてもらってます。

大自然に囲まれのびのびと仕事をする気持ちよさ。
本当にいろんな方々に知ってもらいたい。

肉体労働であることは間違いないけど、僕のような身体トレーニングに興味のあるド変態にしてみれば、最高のトレーニングです。

更に、頭もめちゃめちゃ使う。
収穫と思考が混在したり、仕分けのランクに悶々としたり・・・。

僕のようなド変態の場合だと、どうやって人は立ち上がったのか、胸骨はなぜあるのか、そんなことを考えたり、
木はどうやって生きているのか、果実とは何なのか、トゲがなぜあるのか、なぜこんなに枝を伸ばすのか。
販売方法に関しても、農協の選定の厳しさ、重要度の低さ、認知度の低さ、それでも農協に頼らずを得ない環境、同じ木から生まれているのに【人間の傲慢さ】だけで半分以上が市場に回らない現状。
見た目が綺麗って基準だけ。
たったそれだけで弾かれていく立派なレモン達。
見た目が綺麗かどうかって重要でしょうか。
中身がどうかってことも大事じゃない？

人間同士だってもう外見で判断することは滅多にないでしょ？
確かに本当にお風呂になっていないような野外生活者の方が近くに来たら俺も敬遠するかもしれないけど、普通にただ生きてきたのに外見で判断されて使えない烙印を押されるのはどうですか？
履歴書の写真や学歴で判断されているようなもんですよね？

そんなことを永遠と考えてます。

馬鹿だからすぐに最適解なんて出てこないけど、
それでもここにいるだけで10個は仕事が思いついてしまった。

馬鹿だから馬鹿なりに動いて吸収しまくる。
それが一番自分には合っていて、現場で得られる情報以上の価値を目で、耳で、鼻で、肌で、筋肉や心で感じて正解を求めずにただ考えていく。

それが本当に楽しいです。

レモンの花の香りを知ってますか？
レモンの葉っぱの香りを知っていますか？
レモンと言う果実の香りを知っていますか？
レモンのトゲの痛みを知ってますか？

店頭に並んで「綺麗！」「これはちょっと汚れてるね！」って判断するのは、良い方悪く言えばその心が汚い。
けど、正直に言うと、その考えがもったいないと思う。

フードロスで捨てられてしまう野菜や果物、お肉や生鮮食品が"もったいない"のではなく、一番"もったいない"のは外見で判断してしまう、その人間の"考え"なんじゃないかなというのが今現在の考えです。

外見の基準なしに頑張って育ったそういった生き物たちが少しでも人目に触れる機会が増えると良いなと感じます。

当面、自分に何ができるのかを模索しながらレモンと対話していきたいと思います。

では！