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俺とお前の大阪オリエンタルランド

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最近の記事

さらば東京

私は、東京ではないところで生まれ育った。 その日々は自然豊かで剣呑としないものだったにせよ、「ここではない」「どこにも行けない」という強迫観念がつきまとっていた。 いま思えば、それは一概に故郷が田舎だったことだけが理由とは言えない、青春期の自分を自分の望みどおりにできないための責任転嫁でもあったと思う。 それでも、その当時に自分にとっては自分の知らない場所と可能性があるはずだと信じることがもっとも未来のある救いだった。 だから大学に進学することが許されたとき、必然とし

    • いつか俺たちなりのインターネット老人会をするまでは、

      10年前のインターネット、覚えてる? ブログ全盛期。 twitterが日本語にやっと対応し始めたころ。 mixiはまだ普通に使われてた。 なんとLINEはまだ始まっていない。 なんというかコミュニケーションツールとしての確固たるサービスがニョキニョキと芽を出したころなのかな。 だけども旧来のメールとかチャットとか掲示板とかもまだまだ主流で、コミュニケーションの相手が本当に人間なのか疑わしい、無機質で、海のものとも山のものとも知れない情報体がただの文字やボロボロの画

      • 私が作った魔法すべて報われる御呪い

         表題は、諭吉佳作/menさんの曲「別室で繭を割った」の歌詞の一部です。 *  自分の話をする。    そういえば私は、極端な想定を持ち出してしまうことがある。    たとえば新入社員の頃に任された備品の発注をする仕事。  週に一度同じ曜日に納品があるとして、大体一週間で消費される量は平均化されているから、発注の数を決めるにはその平均の数を信じて、若干余裕を持った数量で発注すればよい。  にもかかわらず、仕事を始めたころの私は、"来週も今週までと同じことが起き

        • ”その街のじぶん”――その街のこどもについて

          “その街のこども” 2010年に放映されたNHKドラマです。ほぼ同じ内容で劇場化もしています。以下、公式HPやアマゾンに掲載のあらすじをまとめたものです。  2010年1月16日。  出張のため新幹線で東京から広島に向かっていた中田勇治(森山未來)は、”明日が震災の日である”ということがふと脳裏をかすめた瞬間、思わず新神戸駅で下車してしまう。そんな勇治がホームで偶然知り合ったのが、大村美夏(佐藤江梨子)。三宮・東遊園地で行われる追悼のつどいに行きたいが、“決心がつかず、

        さらば東京

          なんでもない景色を色付ける

          日々雑感、一部私事、断片感想、大阪生活、つまらないという言葉の代わり

          なんでもない景色を色付ける