見出し画像

直線と曲線の周期性と天秤座的性質

以前、絵の直線と曲線について考察した事があったと思いますが、相変わらず私の描くものはその二つを交互に行き来しています。具体的には、興味をもった対象を簡単な「直線」で描く所から始まり、それに慣れてくると自然と「曲線」の存在感が増してきて、それも満杯になるころには対象に対する興味が次へ移っているというものです。

絵という行動には違いないのですがテーマや描いている内容に焦点を当てると、私の作品には明らかに周期性があります。近頃は大体一ヵ月周期で絵が変わるようです。それはグルグルと何かの周りを巡るようであり、まるで中心にある何かに近づこうとしつつも、いつもその周りを徘徊しているように感じる行為です。

この周期的であり同時に中心に到達するわけでもなく、しかしその都度に感じたものを表現する私の特徴を思うと、天秤座の特性を思い出します。私の火星と土星は天秤座にあり5ハウスなのです。火星と土星は合なので、5ハウスとしての創造性はある一定の自分ルールさえ守れば、常に発揮できる状態になっています。(ですので、毎日ここに絵を投稿しても尽きる事は無いのです)

天秤座の性質を強く持つ方たちの話を聞けば聞くほど、この「中心の周りを徘徊するように周期的にテーマが変わる」生き方の話に出合います。そのような感覚をもつ天秤座的資質の方は「一貫性が無い」と、自分を責める傾向が30歳過ぎるくらいまで目立つように思いますが、それを乗り越えると(恐らく土星が一周廻ったくらいから)大きなテーマで再び元の位置に戻ってくるので「ああ私はちゃんと巡っていたのか」と気が付くきっかけを得られるようです。

しかし「気が付くきっかけを得られる」には、その長い周期の時間を超えた話を聞いてくれる友人や恋人、自分の作品や記録が必要になってきます。その都度、自分の行為は真剣で本気なのですが、天秤座の持つ肌感覚から伸びあがる周期性は、もっと長期的なスパンで見ないと全体像が見えないのです。

「一貫性がある」という生き方の方が「カッコいい」感じがするのも分かりますが、一貫性な生き方を「直線」とすると、周期性な生き方は「曲線」と表現できるようなもので。その二つを交互に繰り返すことが、徐々に中心に向かって行くことになるのだと思います。それはまるで胎動のようです。

天秤座的資質を持つ方は、その周期的性質にたいする理解を深めると結構楽しめると思うのですが、変化の渦中にいるとそうは思えないのも無理もないと感じます。その長期的なスパンを客観的に見てくれる恋人や友達、作品や記録が無いのが大抵普通ですから。じゃあどうしたらいいのか?と聞かれるなら、私はその長期的なスパンに耐えている思想をお勧めします。要は何かしらの宗教やヨガなどの思想の事なのですが。それは千年単位の時間感覚に耐えているものなので、あなたの周期性を客観視させてくれるかもしれませんよ。という事です。

日本は宗教や哲学を学ぶ土壌が少ない国なので、なかなかにハードルが高いように思えます。ですが近頃「風の時代」ってことなのか、昔の名著などが読みやすく再販されていたり解説されていたりしますので、ぐるっと時代をめぐって読まれているようです。目の前の友人の声は届かなくても、1000年前の人の声なら届くこともあるかもしれません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?