牡牛座　8度のサビアンシンボル
「雪といっしょにないソリ」
A sleigh without snow.

7度で他の伝統との差を見せつけられることで逆に自分のルーツを掘り下げることができた牡牛座は、「では、この世界は私に対して何を起こすのか？」を理解し、そのための準備をはじめます。

自分の民族性や伝統への理解が深まるほど世界の中での役割が見えてくるので、次に何が起こり何が必要か？という事が分かってくるのです。

それは例えば敗戦後の日本にキリスト教が入って来た時、民俗学者の折口信夫の説いていた「神道の超宗教化※」の必要性であったり、南方熊楠の曼陀羅的思想のように、現代になっても実現に至っていない、それこそやっとうっすら理解されてきた彼らの「思想」などがこのサビアンで言う「ソリ」にあたるのです。

つまり７度で感じた民族的な差の根源が深いほど、8度の牡牛座が用意する「ソリ」（上の例の場合は思想）は遠い未来のための準備になってしまうので、なかなか他人には理解されないものの場合もありますがしかし、個人的なレベルで考えるなら単純に先見の明がある人でしょう。

※折口の言う「神道の超宗教」とはキリスト教や仏教に比べ、宗教の体系として未完成な神道を体系化することを指しています。しかし神道はネイティブアメリカンの「グレートスピリット」のように自然智の茫漠たる集合体である為に今までの歴史にある考え方では体系化できないけれど、このままでは日本人としてのルーツが消えてしまうので何かしらの新しい体系化を必要とすることを提言していたのです。これはポスト・ポスト構造主義を先ゆくような思想で、現在でもこの折口氏の考えにいまだ至っていません。

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