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あのたび -ビエンチャンのビュッフェランチ-

 ラオスは北を中国、東をベトナム、南をカンボジア、西をタイに囲まれている。首都ビエンチャンはタイとの国境にも近く各国から移動してきた旅人がRDゲストハウスに集まる。

 ボクは美味しい店を探すのが下手で(そもそも知らない店に入るというのが敷居が高い)、屋台めしを探して歩き回るのだがうまいものにはなかなかありつけない。だから旅慣れた人たちに頼る。

 ロビーでのんびりしていると「どこから来たんですか」から始まってすぐ友達になる。どこが良かったとか日本出て何年ですとかいろいろと情報交換する。
 これからいく先の宿情報やバスの最安値などは特に貴重な話だ。相場を知っていればぼったくられることも少なくなるし時間をかけて探す手間も省ける。

 そんな話をしているとじゃあごはんに行きましょうかとなる。少し早くビエンチャンに到着した旅人はそれだけ美味しいものを売っているところを知っている。特に東南アジアでは夜の屋台めしがうまい。

 その日は北から来たミュージシャン風の彼と前日に知り合ったメガネさんも一緒にくりだす。人数が多いとそれだけ品数も多く頼めるしシェアできる。ボクだったら絶対に手を出せないようなものも味見させてもらえる。ハズレても笑って済ませて後悔はないし良い事だらけ。
 腸(ホルモン?)の焼き肉とごはんと他いろいろ野菜のおかずで8000Kip(≒130円)、帰りにパンプキンプリン(≒60円)など。この街では毎日がそんな感じ。暑いので酒もすすむ。
 
 特に有益な情報が、宿に置いてある何冊もの情報ノートに書かれている。東南アジアではサントスという記名で書かれた信憑性の高い役に立つ記事がどの国のノートにもあった。このサントスさんとはいったい誰なのかと噂になるが会ったことがある人は稀だ。

 あるホテルのビュッフェランチが20000Kip(≒320円)で食べられるという。その建物の前に行くと、およそ身なりのよろしくないバックパッカーが入ることはできなそうな高級そうなホテルであった。中はエアコンがガンガンと効いていて涼しい。
 我々はそこで門前払いされることはなく豪華なビュッフェを楽しんだ。カレーにごはんに麺におかずにデザートに飲み物。時間制限は無かったのか満腹になるまで食えた。おまけにトイレもキレイだった。最高だ!
 そのことを話すと他の旅人もここぞとばかりに腹を空かせて押し寄せた。
 
 今はネットが広がりグーグルマップで評価が高いとかレビューが多いとかいうところにいけば間違いはないだろう。Youtubeでも美味しい店が動画付き・値段付きで公開されている。
 2003年当時の旅では人の噂であっちへいったりこっちへいったりというのが楽しくもあった。

 フットバッグという小さなお手玉をサッカーのリフティングのように見せるハッキーサックというマイナーなスポーツがある(下の動画参照)。

 旅の途中でこれを身に付けたという若者に見せてもらった。お金を取れるレベルでかっこいい。音楽にのせてダンスっぽくしたり公式な世界大会もあるくらい欧米では有名らしい。少しやらせてもらったが高い湿度ですぐ息切れした。

 バックパッカーは金はないが時間はありあまっている。その時間で何かひとつ芸をコツコツ練習するのもよいだろう。世界のどこかのストリートでお金を稼ぐ手段になるかもしれないし。

ラオスルート

(つづく)


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