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クラフト番長の推しの一品:JESMONITE

新年あけましておめでとうございます。
クラフト番長です。
今年も引き続き色々な商品を実験して、皆様に推していきたい所存です。
どうぞよろしくお願いいたします。

さて今年最初の推しの一品はこちら!JESMONITE~!

ジェスモナイト って読むよ!

JESMONITEってなんぞや?

ジェスモナイトはヨーロッパ生まれの新感覚の樹脂。樹脂と聞くと2液を混ぜ合わせたりUVで硬化させる、透明のレジンを思い浮かべがちですが、ジェスモナイトは粉末と液体を混ぜ合わせて使います。
硬化後は不透明のアイボリーカラーで、触感や見た目はまるで石のような風合いになるのが魅力です。
着色は絵の具でもOK!な、お手軽さもうれしい。
鉄粉や真鍮粉を混ぜるとジワジワと酸化して不思議な雰囲気になるし、砂やビーズなどを混ぜてもOK。
つまり…幅広い表現ができる樹脂なんです!

硬化時間は15~30分。硬化後型から外しますが、30分程度の硬化だとまだ柔らかくカッターで削れるほど。ここからジワジワと硬化が進み、どんどん硬くなっていきます。硬化直後はまだ脆いため、耐水ペーパーでやする際はご注意を!

石膏とできることが似ていますが、強度が全く違います

ジェスモナイト、欧米ではアート作品の制作やインテリアの内装・外装などに使用されるのはもちろん、クラフト業界でも引っ張りだこ。トレイやコースターなどの生活雑貨や、アクセサリー作りに大人気の素材。
色を数色混ぜたマーブル調、アクセサリーやインテリア小物で人気のテラゾ、順番に硬化させる積層、ドリッピング、布に染み込ませて硬化、砂・金属粉を混入させる…などなど、ジェスモナイトはレジンとは全く違う表現ができます。
美術出版エデュケーショナルでは、150gの少量セットを販売しているので、小さな作品作りにピッタリ。
価格がちょっとお高め(税込814円)なので、何ができるのかじっ~くり、このnoteを読んで検討してください!

ジェスモナイトでできることいろいろ

型を自作できちゃう!
クラフト番長のおすすめは、型を自作すること。
通常、レジンはシリコン型で製作するのが一般的。作家活動をしている方々も、シリコン型で制作されています。
ところが!色々と実験してみたところ、型を自作できることが分かりました。型にできるのはPP板(ポリプロピレン製の薄い板。0.2mm~0.5mm厚位のものがおすすめ。クリアファイルでもOKです。)、版画用のビニールゴム板、油粘土。
作った型に流し込むことができるので、オリジナル性の高い作品づくりが楽しめちゃいます。

幾何形はPP板、円筒やそのほかのものはビニールゴム板で型をつくりました

ポリプロピレン板で型を作る場合
幾何形の展開図を切り抜き、テープで貼り合わせた型を使います。型を作ったら、水を入れて漏れないか確認。漏れた部分はテープで補強しましょう。ジェスモナイトは半分ずつ使って二層にします。型に流し込んだら、くるくる回しながら硬化させるため、ちょっと手間がかかりますが、完成品は既製品のような見栄えで、嬉しい!
詳しい作り方はこちらで確認してね!

ここまで熱く語っておいて2つ留意いただきたい点が…
①花瓶としては使用できない。
使用できるかテストしてみたら、内側の壁面に水分が染み込んでいるようでした。長期間水を入れての使用には不向きです。
ドライフラワーを挿す、またはペン立てとして使用してくださいね。
②内側がぼこぼこになる
くるくる回して硬化させるため、内側が液だれした跡などが残って美しくありません…。気になる方は耐水ペーパーでやすってくださいね。

硬化には15分以上かかります。硬化し始めてからが勝負!
誰にも邪魔されない状況で制作しましょう

ビニールゴム板で型を作る場合
クラフト番長は、ビニールゴム板で型を作るのが好きです(唐突な告白)。
ビニールゴム板で作る型の面白さは何と言っても表面に模様が作れること!
好きな形に切り抜いた型の表面を彫刻刀で彫って模様を作れるので、硬化後に型から外す際に「おおおお~」と感動間違いなし。
ポイントは、彫った部分にヘラなどで先にジェスモナイトを塗りこんでおくこと。このひと手間で、「気泡で模様が台無し(泣)」なんて事態を避けられます。ケーキの空気抜きのように、ジェスモナイトを流し込んだ型ごと10㎝ほど持ち上げ、机にトントンと落とし空気を抜くのも忘れずに。
(ケーキを作る際、空気抜きしすぎると細かな気泡がつながって逆に目立つ気泡ができちゃうらしいのですが、ジェスモナイトの場合どうなんだろうか。今度実験してみよう。)

ヘラで模様にしっかりとジェスモナイトを塗りこみます
(写真のジェスモナイトは絵の具で色をつけ、砂絵の砂を入れてます)
悲しみの気泡痕。特に彫りが深い模様は気泡が入りやすいので、ひと手間を忘れずに!

PP板と同じように、ジェスモナイトを流し込んでくるくる回しながら硬化させる方法のほかに、ビニールゴム板ではこんな手法も編み出しました。
(難易度を☆☆☆☆☆で表しました。)

小分けボトルを埋め込む★★★★☆
ジェスモナイトを流し込んで、化粧品用小分けボトルを中に埋め込んでみました。硬化までの間、程よい位置で固定するのに慣れが必要かもしれません。ボトルを埋め込めば、花瓶として使用OKです!

左は型を2枚作り、間をクリアファイルでふさいだもの
右は型をくるっと丸めて底をクリアファイルでふさいざもの

オーナメントをつくる★☆☆☆☆
型を1面だけ作ればよいから楽々!壁掛けフックは硬化後背面に強力接着剤で後付けしましょう。(フックを埋め込むのも手ですが、これまた良い位置でフックを固定しておくのが大変。フックが沈むので…。まずはこの方法で作ってみてください)

バリはやすってね!

トレイをつくる★☆☆☆☆
型を2つ作る必要があるけど、好みの形と模様のトレイが作れちゃう!

キートレイやアクセサリートレイとして使える!

市販の型ももちろんOK
市販のシリコンモールドももちろんOK!その際、シリコンが固めの型を選ぶのがポイント。
(へにゃへにゃの型だと、持ち上げられず、空気抜きできません。)
市販のビーズなどを一緒に使うと、よりオリジナリティを出せます。
クラフト番長のおすすめは透過性のあるアクリルビーズと不透明のジェスモナイトの組み合わせ。
パキッとした原色が魅力の、手で割れるプラスチック製のタイル「ピーピーモザイク(PPモザイク)」も、色のコントラストがくっきり出るのでおすすめ!

型から外したら、耐水ペーパーでやするよ!

タイルやビーズなどを型に置いてから流し込む場合は、タイルやビーズの周りにジェスモナイトが流れ込まないことがあるので、楊枝などを使い隙間にジェスモナイトが流れるようにしましょう。

楊枝作業を怠った結果…(泣)

というわけで、色々な可能性を秘めたジェスモナイト。ぜひ、一度おためしくださいね!
クラフト番長は、引き続き実験して新しい技法を見つける旅に出ようと思います。では次の「クラフト番長の推しの一品」でお会いしましょう~!

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