もう一度這い上がる

眠る前のnote投稿が、一番いい文章が書ける気がする。

これからどう生きていこう。本当に想像がつかない。

実は、退職を決めた日、僕は一緒に福岡に来てくれた母親に「もう終わりにしたい。辛すぎて、死にたい」と泣いた。後にも先にも、人生でこんなことは初めてだった。母親ももう息子が限界だと知ったのだろう。「うん」といい、僕はその日のうちに退職届を会社へ郵送した。

「家に帰りたい。帰って、お父さんうるさいねとか、ワンコの笑顔とか見たいね」と泣いた。

もう、限界だった。悲しい思い出ばかりある土地で、給料のためにそこで孤独に暮らすことが。

辞めた先のことなんて、考えられなかった。「このままじゃ、自分が怖くなる」言葉を濁さずに言えば、マンションの9階から飛び降りてしまうんじゃないかと思った。

そのまま家を解約し、全てを捨てて実家へ帰った。

会社を辞めると決めて、三カ月。精神的にみるみる良くなった。不思議なことに、退職金と積み立てていた財形貯蓄と傷病手当金で、まとまったお金が入って、しばらくは大丈夫そうでもある。

健康に勝る大切なものはそうそうない。

20代は全く意識しなかったことに、気がついた瞬間だった。

今でも会社を辞めたことは後悔していない。命が救われたと思っている。

と同時に、これほどまでに精神を病んでしまう仕組みを呪う。日本社会から、単身赴任などという、または強制転勤などという制度は撲滅してしまえばいい。一人でも、または家族が幸せにならない制度は、滅びてしまえばいい。

僕がもう一度這い上がることは、日本社会へのちょっとした復讐だ。そして、いつか過去形で語る日を目指している。うまく行くかどうか、ちょっとわからないけれど、こうして今日も僅かな変化を綴っていく。

よかったら、今後も時々閲覧ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?