B-TECH Telemark S&BG

丘の町「美瑛」をベースに、テレマークスクールとバックカントリーツアーガイドをおこなって…

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丘の町「美瑛」をベースに、テレマークスクールとバックカントリーツアーガイドをおこなっています。スクールは、スキーが初めてという方から指導員を目指す方までご希望に合わせた講習をおこないます。ツアーガイドは、大雪山・十勝岳連峰・旭川周辺のローカルな山々を中心にご案内しています。

最近の記事

同じようにカカトは上がるけれど、山スキー<AT>とはどう違うの?

テレマークと山スキー<AT>の違いを考えてみると、「滑る」ということではとくに大きな違いはありません。山スキーでは滑られるけれどテレマークでは滑られないといった雪質や斜面状況は無く、強いてあげれば山スキーの方が重い荷物を背負っての滑走に適しています。テレマークの場合も重い荷物を背負って滑られますが、それよりは軽い荷物でその機動力を最大限に活かし野山を駆けめぐる方がテレマークらしいといえます。 遊び方で例をあげると、山スキーは山から山へと山小屋やテントを使った縦走に、テレマー

    • ケガの予防について

       スポーツにケガは付き物ですが、できれば避けたいものです。しかし、うまくなりたいと練習すればするほど確率的にはケガをする可能性が高くなるわけです。運・不運ということもありますが、事前にケガの知識を得ることは予防という意味からも大切です。 ・スキーのトップで顔面を切る 当然ですが、テレマークはカカトが固定されていません。そのため前方に転ぶとスキーをつけたままV字ジャンプというか、スーパーマンのような形になります。その時、スキーの長さによっては顔面にトップがあたり皮膚を切ってし

      • これからテレマークを始めるのに、アルペンが出来なくてはいけないのか?

        ここ数年、こんな質問を受けることが多くなった。 その答えは、 「テレマークをするのにアルペンが出来なくてはいけないの?」と聞かれれば、答えは「No!」です。「テレマークをするのにアルペンの経験があったほうが良いの?」と聞かれれば、「その経験の内容によりますね」と答えます。 私のスクールにはアルペンの経験がない方々が多くいらっしゃいます。スノーボードからテレマークを始めた、クロカンからテレマークを始めた、初めてのウインタースポーツがテレマークだった方々です。 とくにテレ

        • クラシックテレマークとモダンテレマーク

          現在私たちが目にするテレマークターンは、一度世の中から消えたテレマークとは滑り方が違うものです。場合によっては前者を「モダンテレマーク」、後者を「クラシックテレマーク」と分けて呼ぶこともあります。 「クラシックテレマーク」は19世紀後半ノルウェーのテレマーク地方で生まれた回転技術です。スキーの回転技術の元祖とも言えます。同時期に「クリスチャニア」も生まれたわけですが、こちらはヨーロッパアルプスに伝わり一層の発展を遂げて今日のアルペンターンに至ります。 しばらくの間これら二

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          テレマークスキー用具について:ブーツ編

          クロスカントリースキー用のブーツでもテレマークターンは出来ますが、ここではより滑走性を求めたテレマーク用に売られているブーツについて書いてみます。 革靴 革靴の良さは、 なんと言ってもその軽さからくる軽快感でしょう。また、靴底に自然なしなりがあるので、スキーを履いてもそのままで歩いても違和感のない歩行ができます。東京の自宅からブーツを履いて飛行機に乗り、北海道で滑りを楽しまれそのまま帰られた方もいらっしゃいます。 技術的なことで言えば、後ろ脚=内脚の足首を曲げたり捻っ

          テレマークスキー用具について:ブーツ編

          テレマークスキー用具について:金具編

          3ピン<スリーピン>もともとはクロスカントリースキーの金具です。金具から突き出ている3本のピンにブーツの靴底にある3つの穴を嵌め合わせ、ブーツのつま先の出っ張ったコバ(ダックビルとも言う)を上から押さえつけ固定します。アルペン金具のようなリリース機構=ケガ防止の為、転倒の際などに金具からブーツが外れるしくみはありません。 他の金具とは比べものにならないほど軽く、トラブルも少ないのが特徴です。また、ヒールピース=カカトが載るところの位置は変わりますが、トゥピースの形はブーツの

          テレマークスキー用具について:金具編

          テレマークスキー用具について:スキー編

          アルペンとは違い、細板からファットスキーまで様々な形と用途のスキーがあるテレマーク。ここでは、それぞれの特徴と選び方を書いてみます。 細板今となっては入手が難しくなりましたが、もっとも「テレマークらしい」スキーです。「歩く・登る・滑る」と言った、テレマーク本来の遊び方を存分に楽しむことができます。 テレマークが始まった頃のことを知っている方々は、トップの最大幅が73mm以下のものを細板と呼ぶことが多いのですが、現在手に入るスキーの中では90mm以下のものを細板と呼んでも良

          テレマークスキー用具について:スキー編

          テレマークとアルペンとクロカン

          「テレマーク」はスキーにおける初めての回転技術のひとつでした。その頃は「テレマーク」と言ったスキーの遊び方の分け方があったわけではなく、あくまでも滑走技術の一つだったのだと思います。時の流れとともにスキーが北欧からヨーロッパアルプス地方に伝わり、そのスタイルは「アルペン」としてより滑降性を求めたものへと変化し、北欧では「クロスカントリー」として水平移動を効率的におこなえるものへと進化し今日のスキーがあります。 私たちは当然その頃のことは知らないわけですから、現在のテレマーク

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