自殺する理由

世の中には、生まれて来て良かったと思えない人が多い。
生まれてこなければよかったという反出生主義というものまである。

しかし反出生主義の人は、人に子供を産むなというけど、自分は自殺しないのでまだ生ぬるい。

もっとすごい人は生きていても楽しいということはないということで、自殺してしまう人もいる。

大学別に自殺者の数をランキングした場合、
東大は高いランキングにある。
東大を卒業して、大蔵官僚になって、自殺してしまった人だけで6人いる。
もったいない。
何の為に勉強していたのか。

自殺の実態
一年間の自殺者は約2万人。
一日、5、60人自殺している。
1時間に2人自殺している。
これは大変なこと。
そういう人は、生まれて来て良かったと思えない。

最近なら、中学高校生がイジメで自殺というケースも多い。
ところが、大人もイジメられて自殺してしまっている。
校長先生が、率先垂範して自殺していてどうするのか。

そんな風に苦しんでいる時には、人間、生まれて来たことを喜べない。
自分の親に対して「生んでくれて有り難う」なんて思えなくなって来るということがある。

太宰治は何度も自殺未遂して、最後、自殺を遂げた。
「生まれてきて、すみません」(人間失格)生まれて来たことを呪っている。
命あってもしかたないということで、やってしまう。
命をそまつにするなと言っていても、自殺をしてしまう。
「なんでこんなに苦しい中、生きねばならないのか」といって自殺してしま
う。
私達が人間に生まれて来て良かったと言える身になる。
人間として、この世に生まれて来たのは、こういうところに、その意義があるんだということ。
生まれて来て良かったという生命の歓喜がはじめて起きて来る。
生きていたら恥じさらすだけであるということであっては、こんな幸せをつかみ取ることなど、考えられない。

生まれて来てよかった。
生んでくれて有り難う。
生きる意味がハッキリした人にだけ、本当の意味で誕生日が祝えるということである。
世の中には、プレゼントがもらえるから、うれしい。
祝えるという人が多い。
なぜ誕生日を祝うのか。

自殺未遂者は、その十倍はあると思われている。
また、生きていて、こんなに苦しいのに、一度も自殺しようと思ったことがないという場合。
それはよほどおめでたい方であると言わざるをえない。
大人もいじめられている。
上司の自分に対する評価。
上司にどれくらい接待をしたかというのも微妙に関係してくる。
同じ業績なのに、自分に対する評価が低いということは、それは婉曲にいじめられたということになる。

この世の中を娑婆世界という。
これを中国の言葉では、堪忍土と訳されている。
堪忍とは、堪えがたきを堪え、忍びがたきを忍んで、がまんにがまんを重ねないと生きていけない世界が、この世の中であるということ。
苦しみが我慢できなくなると、他のだれかをヤルか。
自分をヤルか。
どちらかである。

いずれもみんな、苦しんでいるということ。
せっかく、お父さん、お母さんが、何とか元気に頑張ってほしいと願っておられるのに、こんなふうになるのは、まことに親不孝もいいところであるということになる。
本当の生きる意味が分かって人間に生まれてよかったと大満足できてこそ真の親孝行ができる。


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