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【オープンデータでデータ分析】国勢調査2020 1kmメッシュデータで見る石川県の特長

おつかれさまです。
石川県のシビックテック団体Code For NotoのBee.B.です。
民間企業で働きながら、石川県のデータアナリストをしている者です。

今回は、オープンデータを活用して、国勢調査2020の1kmメッシュデータをマップにプロットし、石川県の人口構成や課題を分析をしていこうと思います。


データと可視化

e-Statの国勢調査 / 2020年 / 3次メッシュ(1kmメッシュ) / 人口及び世帯 のデータをダウンロードします。

可視化のプラットフォームはGoogleのLooker Studio。
メッシュの頂点となる緯度経度は以下のサイトで一覧を取得。

Looker Studioで任意のポリゴンで塗分けマップで可視化するには、データを空間位置データに変換する必要があり、Big Queryを経由しないといけません。
以下を参照。

ざっくり言うと、データセットを準備したら、以下のクエリを実行し、実行結果をBIg Queryテーブルとして保存します。

SELECT
ID, VALUE,
ST_GeogFromText(WKT) as WKT
FROM (*ここにテーブル名*)

そうすることで、WKTを空間位置データとして認識してくれます。

メッシュマップ

完成した石川県の国勢調査2020 メッシュマップはこちら

分析

外国人人口

まずは外国人がどこに住んでいるか。

能登地域は全体的に黄色=0で塗られていますが、
七尾のベイエリア、のと里山空港あたりにほんのり赤色が見えますね。

加賀方面は金沢エリアに赤いメッシュが多くあります。中央付近、能美市の旭日付近は最もメッシュが濃くなっています。こちらには、北陸先端大がありますね。研究者の方なのか、学生さんか。

外国人の居住地域を知ることは情報発信や災害時の対応する際に役立ちます。

6歳未満世帯員のいる世帯数 一般世帯数

日本、そして能登の未来を担うお子さんがいる世帯はいるか。

黄色い!ただ、望みはまだある。
和倉温泉エリア、七尾ベイエリア、輪島朝市付近、穴水町市街地、能登町宇出津、珠洲市宝立あたりはほんのり赤い。
逆に言えば、それ以外のエリアは子どもほとんどいない。。
災害の支援物資を送る際は、こうした人口構成は参考にしてください。

金沢は絶対数が多いので、赤くなりますが、特に注目は、かほく市市街地。
実際に私も子どものプレイルームで遊んでいると、若いお母さまたちが
「子育て支援はかほく市が厚くて良いらしいよ」
とママ友は話しているのを耳にしました。
新興住宅街も多く、金沢市にも近いかほく市は、特に能登にご実家がある人にとっては、金沢にも行ける、能登にも行ける。ということで、便利かもしれませんね。

1人世帯 一般世帯数

おひとり世帯がどこにいるかを把握することは現代のマーケティング上、非常に重要です。
都市化が進んだ地域は少子化が進み、産業の発展とともに晩婚化がすすみ、単身世帯が増えていきます。石川県のような地方都市でも今後さらに都市化が進み、家族向けのサービスよりも、今後は単身世帯向けのサービスが増えてくるだろうと推測できます。

能登は全体的に人が少ないので、割合で見ないと絶対数では黄色くなっていまいますね。しかし、山間部でもおひとり世帯がいらっしゃる。
これは、道が分断された大震災の際は、孤立してしまいます。また、後期高齢者割合の高い奥能登地域では、高齢者の孤独死も社会課題となってきます。

金沢エリアは野々市市の市街地と、金沢大学付属病院・金沢大学鶴間キャンパス付近が特に濃くなっています。おそらくこれは大学生のひとり暮らしが多いエリアでしょう。
大学生向けのサービスを検討されている企業はこのあたりが熱いエリアかもしれません。

いかがでしたか。
このようにオープンデータを可視化してみるだけで、
外国人、子どもの多い地域、大学生の一人暮らしが多い地域など、
行政課題や民間企業でも活用できそうな分析が簡単にできますね。

石川県以外にもうちの自治体のエリアもやってほしいという方がいましたら、

code4noto@gmail.com

までメールいただけたらと思います。
Code For Notoでは、他にも様々なマップを作成しております。

ぜひご覧ください。

ここまで読んでくださりありがとうございました。
それではまた!

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