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ついに観てしまった、ドラマ『先生のおとりよせ』

今までなぜ有料配信サービスを拒絶していたかって? 一度観はじめたら、仕事しなくなっちゃうからでしょうがー! ほんとこれ。怠けグセあり、自堕落な人間なので、自分を律して働く自信がない。

しかしながら、ついにその日がやってきた。テレ東さんのドラマ『先生のおとりよせ』を観るために。

実は数日前、フォローしているnoterさんの記事で『俺の家の話』がアマプラで配信されていることを知り、「これはもう首根っこつかまれて“お前はこっち側に来るべし!”と言われているようなものじゃないか」と観念した。子どもの頃夢中になった『世界名作劇場』シリーズだって、多くの作品がアマプラで視聴できるのも観念した理由のひとつだ。

ははは。
というわけで、今さらながらアマプラデビューである。

(以下、ドラマの内容を若干含みます)

ドラマ『先生のおとりよせ』の主人公は、向井理さんが演じるドSで無愛想な官能小説家・榎村遥華と、北村有起哉さんが演じるフェミニンでドMな美少女漫画家・中田みるく。互いにこれまで熱烈な隠れファンであったにも関わらず、コラボのためにいざ本人に会ってみたら、片や「ただのおっさんじゃないか!」(榎村→みるく)と衝撃を受け、片や「人として最低!」(みるく→榎村)と相手をまくし立てる。そんな中、榎村がたまたま引っ越した先のマンションの隣人は、なんと中田だった。

まったく噛み合わない2人が唯一わかり合えるのが、趣味の「おとりよせ」。コラボ作品を完成させるまでの紆余曲折の中で、おとりよせが時に互いを励まし、時に思いもよらぬ発想を生み出す。

確かに顔は「無愛想」なのだが、顔の表情以外は喜怒哀楽がはっきりしている榎村。おとりよせした逸品を愛で、語りつくす榎村の台詞は超絶長い! 畳みかけるように発せられ、向井さんは一体どこで息をしてるんだろうか。

つるんとした向井さんが演じる榎村は、スマートで端正。一方の北村さんが演じる中田は、朗らかで世話好きおばさんのような佇まい。ファッションも独特のセンスだ。普段はいがみ合う2人が、おとりよせした品を通して少しずつ打ち解けていく。

昨年ドラマ『ムショぼけ』で、刑務所から出てきたばかりの主人公を演じた北村さん。テレビドラマでは、無口な刑事やサイコな犯人役などで見てきた役者さんが、心は妖精みたいな少女漫画家の中年男性を生き生きと演じている。配役を知ったときは「北村さんは榎村のほうじゃないの?」と違和感があったのに、視聴してみたら納得のキャスティング。あ、これは映画『バクマン。』を観たときの配役についての感想と同じかもしれない。

おとりよせ品を前にして、2人がマンションの一室で熱弁し合う場面は舞台劇のよう。向井さんと北村さんの息もぴったりだ。

2人にコラボを依頼した出版社の編集長・九堂今日子を演じるのは橋本マナミさん。巨乳好きな榎村にとっても、少女漫画家の中田にとっても、編集長は理想形。最高のコラボ作品を作らせようと、彼女は2人を上手く掌で転がす。またトラネコ宅配便のノー天気な配達員・鬼女島くんには神尾楓珠さん。中田の何倍も世話好きおばさんであるマンションの管理人・東雲さんには財前直見さん。

全員キャラ濃いめ。グルメドラマのジャンルとはいえ、グルメ以上に登場人物のキャラを堪能している。

第4話に登場したのは「くさや」。一瞬ドラマ『東京放置食堂』が頭をよぎり、片桐はいりさん不足を感じたが、北村さんの“中田みるく”キャラが予想以上に面白く、浮かんだはいりさんの顔はすぐさまかき消されていった。

それにしても、コメディー寄りの向井さんは愛されキャラ。本人を直接知っているわけではないけれど、滲み出ている真面目さがプラスに働いているように思う。向井さんの中田みるくも見てみたくなった。今後も色んな役の向井さんを期待したい。

ああ、アマプラ三昧したら逆にお金がもらえるシステムないかしら。とりあえず働きますよ……。ううぅ、ドラマ観たい、映画観たい、世界名作劇場観たい!

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