上田豊太

SF、ホラー、ミステリ、近代文学を特に好んで読みます。映画や将棋も好きです。

上田豊太

SF、ホラー、ミステリ、近代文学を特に好んで読みます。映画や将棋も好きです。

最近の記事

「商人と錬金術師の門」テッド・チャン&「パラケルススの薔薇」J・L・ボルヘス

【#こじつけ読書会】 「#商人と錬金術師の門」#テッド・チャン&「#パラケルススの薔薇」#J・L・ボルヘス 変えられない過去にどう向き合うかを、時間SF的に思考したチャンの名作と、 伝説の奇人、錬金術師パラケルススを描いたボルヘスの幻想的な短編の二本立て。 #だてレビ #小説https://www.youtube.com/live/Z8rx0pPiQKE?si=nfhDVUqLa-Uq5Qfk

    • SFマガジン 1986年4月号 雑誌には愛がある

      神林長平の読書会を行ってから、自分の中の神林SFのルーツを考えた。 どうもそれは、SFマガジンに掲載された「パズラー」という短編にあった、という記憶に行き着いた。 神林長平、パズラーという単語で検索をかけると、1986年のSFマガジンが出てきた。 それを手に入れてみた。 あぁ、覚えてる、こういうイラストだった。 へぇ、あのイラスト、描いたのは横山宏さんだったのか。 あっ、眉村卓の「引き潮のとき」やバートラム·チャンドラーの宇宙SFも覚えてる。 それどころか、15歳のとき、これ

      • 「渇眠(かつみん)」神林長平 疾走する80年代SF【こじつけ読書会】

        【#こじつけ読書会】 「#渇眠」#神林長平  コールドスリープを繰り返し、逃亡を続ける「彼」。 彼と彼を護送する「刑事」が降り立った小惑星は、想像を絶する場所だった……。 80年代的な、疾走感溢れる時間SFを取り上げます。 【振り返り】 セリフや地の文がやたらカッコ良かった今回の作品ですが、現実がSF化していることにも言及します。 「ウラシマ効果に永久市。異星人とのファーストコンタクト時の手順、ロボット三原則。大昔の物語作家が頭をしぼって考えたことが実現している…」

        • ボルヘスについて思うこと

          クルマを運転していると色々なことを考える。 信号待ちなんかで、前にトラックなんか停まると、 なんとなく後部壁面というのか、その面を眺めることになる。 色んな会社の色んなロゴやマークが塗られている。 そういうものをボンヤリ見つつ、 「世の中は深いなぁ……」と思うのだ。 一体この世にいくつの、会社のロゴやマークがあるのだろう。 そりゃ、数えてみれば、それでも有限かもしれないけど、そういうものは日々生まれていくのだ。 当たり前だけれども、それは全部把握しきれない。ぼくのしら

        「商人と錬金術師の門」テッド・チャン&「パラケルススの薔薇」J・L・ボルヘス

          「世界最初のパイロット」ジャック・フィニイ&「大空の恐怖」コナン・ドイル

          【#こじつけ読書会】 21時より #YouTube にて無料配信開始📺️❇️ 【下記のリンクから見れます👀】 ⭐ 南北戦争時代に未来から飛行機を持ち込んだ少佐たち。その顛末は? →「#世界最初のパイロット」#ジャック・フィニイ ⭐ 他、#コナン・ドイルの航空ホラー「#大空の恐怖」も✈️ #だてレビ #小説 #sf #本 https://www.youtube.com/live/h5b1acfixZg?si=7qy9DD0ThVzXWZ1B

          「世界最初のパイロット」ジャック・フィニイ&「大空の恐怖」コナン・ドイル

          葉桜の公園

          春、たけなわであった。 薫風が頬をなでる。 風が心地よい。鳥たちも鳴いている。 ぼくは公園のアズマヤのベンチに腰を掛けていた。 ちゃんとした屋根があるので、日陰もできる。 そこで先ほどまで、本を読んでいた。 コナン・ドイルの「失われた世界」。 恐竜の肩に乗って、春は町々に植物を息吹かせる。 そんな幻想に浸っていた。 正午ごろである。午前中や、午後に比べて、それほど人気(ひとけ)はない。 公園には「ロ」の字型の道がついており、そこをパラパラと、たまに人が通りすぎる。 銀髪のご婦

          葉桜の公園

          クロフツについて思うこと

          クロフツって、ヴァン=ダイン、クリスティー、クイーン、カーと並ぶ、ミステリの5大巨匠だったんですね~。 三国志の蜀風にいうと五虎将軍ですね。 クロフツ以外の人たちは、よく自分の中で「四天王」扱いしてましたけどね。 古本などを色々渉猟し、クロフツ本も増えてきたので、 なんとか積ん読解消したいと思います。 これはしょっぱなからデッカそうな館にブルジョアが住んでる話なんで、古きよき黄金時代のミステリな感じがいいです。 デッカイ館がなんでいいかと言いますと、 そういう設定は

          クロフツについて思うこと

          【こじつけ読書会】「時に境界なし」ジャック・フィニイ & 「時の崖」安部公房 

          ★過去に逃げた犯罪者を追いかけようとする警部の奇妙な話→「時に境界なし」 ★試合中のボクサーに去来する意識の流れを追った舞台化や映画化された作品→「時の崖」 豪華二本立てです‼️✨ #だてレビ #小説 #戯曲 #演劇 https://www.youtube.com/live/Re5fcJi56KA?si=3JKRu8VajdwFrDVo

          【こじつけ読書会】「時に境界なし」ジャック・フィニイ & 「時の崖」安部公房 

          「インキーに詫びる」ロバート・M・グリーン・ジュニア

          【#こじつけ読書会】 「#インキーに詫びる」#ロバート・M・グリーン・ジュニア  #YouTube にて公開中📺️ アメリカの覆面作家、ロバート・M・グリーン・ジュニアによる、心洗われる名作時間SF‼️ 過去と和解する音楽家の姿が感動を呼ぶ。 #だてレビ #sf #小説 #文学 https://www.youtube.com/live/T1UCZzQqNoI?si=3LHGviM2tRLnan5h

          「インキーに詫びる」ロバート・M・グリーン・ジュニア

          【こじつけ読書会】「時計仕掛けのりんご」より「処刑は3時におわった」手塚治虫 &「壁」ジャン=ポール・サルトル

          【#こじつけ読書会】「#時計仕掛けのりんご」より「#処刑は3時におわった」#手塚治虫 &「#壁」#ジャンポールサルトル 21時より #YouTube にて無料配信📺️❇️ 犯罪人として裁かれるドイツの軍人は「時間」の秘密を握っていた‼️手塚治虫の傑作登場。サルトルと二本立て👀。 https://www.youtube.com/live/1zL-thLLMSc?si=-WwvRKWT4dOZGGfc

          【こじつけ読書会】「時計仕掛けのりんご」より「処刑は3時におわった」手塚治虫 &「壁」ジャン=ポール・サルトル

          ジャック・フィニイ「第二のチャンス」

          【#こじつけ読書会】 「#第二のチャンス」#ジャック・フィニイ ⭐本日21時 #YouTube にて、 無料配信開始📺️❇️ 「ぼく」は1923年のクラシックカー「ジョーダン・プレイボーイ」を修理・復元する。 そしてそれを走らせたとき、不思議な世界に迷いこむ。 #sf #だてレビ #タイム・トラベル https://www.youtube.com/live/Xz5n_PjGFzE?si=1lx7ljRIHQQLRijG

          ジャック・フィニイ「第二のチャンス」

          「恐竜狩り」L·スプレイグ·ディ·キャンプ

          【#こじつけ読書会】 「#恐竜狩り」#Lスプレイグディキャンプ 本日21時 #YouTube にて無料配信スタート。 ブラッドベリの「雷のとどろくような声」と共に、恐竜時間SFとしては古典的名作とされる作品が登場👀‼️ 作者の恐竜学の知識を駆使した、リアルな古生物の世界が展開される。 #だてレビ https://www.youtube.com/live/nhlI-7lE0Yg?si=rl35wxuKEs0mP8cH

          「恐竜狩り」L·スプレイグ·ディ·キャンプ

          フィリップ·K·ディック「ゴールデン·マン」

          【#こじつけ読書会】「#ゴールデンマン」#フィリップKディック 本日(3月7日)21時、#YouTube にて無料配信開始📺️❇️ 未来を予知出来る、全身金色の青年クリス。 ミュータントである彼は人類社会に何をもたらすのか⁉️ 幻視者ディックが描くミュータントSFの傑作‼️ #だてレビ #小説 #sf #文学 #アメリカ文学 #時間sf #書評 #ブックレビュー #読書会 https://www.youtube.com/live/6WTiIduS7wM?si=gwV

          フィリップ·K·ディック「ゴールデン·マン」

          ジョセフ・コンラッド「闇の中」

          船乗りマーロウは、19世紀末に経験した、「コンゴ自由国」での冒険を雄弁に語る。 彼はコンゴ川を遡る旅を続けるのだが、その過酷さは想像を絶するものだった……。 後年、F·コッポラが「地獄の黙示録」として翻案し、映画化することになる小説である。 作者·コンラッドの実体験に基づいた作品らしい。 マーロウは、青年のロマンティシズムから、船乗り(実質的にはアフリカ探検家)の道を選ぶのだが、コンゴの現実は現地人の酷使も含め、当のヨーロッパ人においても劣悪な状況で地獄のようだ。 こ

          ジョセフ・コンラッド「闇の中」

          P·K·ディックのエピソード

          ハヤカワ文庫における、P·K·ディックの短編集は「パーキー·パットの日々」「時間飛行士へのささやかな贈物」、本書「ゴールデン·マン」「まだ人間じゃない」の4冊である。 だがアメリカでは、「パーキー·パット」と「時間飛行士」が1冊の本で、「ゴールデン」と「人間」が1冊の本らしいのだ。 そして、本書「ゴールデン·マン」の冒頭には、それらをまとめた編集者の序文が付いている。 その文章が、ディックの人となりを表していて、面白かったので、ここに紹介したい。 編集者はディックと長

          P·K·ディックのエピソード

          【こじつけ読書会 「時の砂」川又千秋】

          #YouTube にて無料配信📺️❇️ 日本人タケシと、マヤの末裔·ミランダとの愛の物語。 不思議な砂時計の秘密とは⁉️ 川又千秋の時間SFが登場👀‼️ #sf小説 #だてレビ #小説 #文学 #書評 #ブックレビュー #読書会 https://www.youtube.com/live/y65A3dT4t-I?si=yBCwP9UGn-oYvCAm

          【こじつけ読書会 「時の砂」川又千秋】