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童話だけど



書棚を漁っていた謙也は、有島武郎の「一房の葡萄」を発見した。ペラペラの岩波文庫の本は、童話の美しさを知らしめる作品だった。読んだ印が丸の字でお残されていたが、50年前の記憶は、遠く彼方に行っていた。

女史の先生の配慮で、友だちの絵の具を盗んでしまったことを仲直りに持ち込んだ先生の手柄で、ことなきを得たばかりでなく、友達とも親交を熱くするという話は、素直に感動する。


有島 武郎(ありしま たけお、1878年(明治11年)3月4日 - 1923年(大正12年)6月9日)は、日本の小説家。

学習院中等科卒業後、農学者を志して北海道の札幌農学校に進学、キリスト教の洗礼を受ける。1903年(明治36年)に渡米。ハバフォード大学大学院、その後、ハーバード大学で歴史・経済学を学ぶ。ハーバード大学は1年足らずで退学する。帰国後、志賀直哉や武者小路実篤らと共に同人「白樺」に参加する。1923年、軽井沢の別荘(浄月荘)で波多野秋子と心中した。

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