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M42スクリューマウントのレンズを偏愛して集まった珍品をご紹介いたします

長年、M42スクリューマウントのレンズとカメラを偏愛してきたのだが、その過程で変なレンズがいろいろと手元に集まったようです。タクマ―、マミヤ・セコール、フジノン、ペトリといった日本製も使いましたし、富岡光学の銘レンズと言われたものも使いました。東西ドイツ系や、ロシアレンズでも撮ってみました。
ただ私のレンズ選びの判断基準が、とりあえずきちんと映っていればいい、出来るだけ軽いこと、薄いこと、珍しいレンズであること、カバンの中に放り込んでも、出来るだけ場所を取らないこと・・・なーんかという結構いい加減な条件なのです。
そこで残ったレンズに、独断と偏見のコメントを付けて、ご紹介したいと思います。

まず、ロシア生まれの魚眼レンズ、ゼニタール16mmF2.8です。魚眼は昔から好きで、ここぞという時には凄いパワーを発揮するのですが、それ以外は単なる趣味レンズということになります。
実際の役に立ったのは、30年以上前にインドのガンジス川流域にあった古代遺跡発掘の広大な現場をドバーッと撮影した時でした。この時はシグマの魚眼を使っていたはずです。それともう一つは、つい1年前に木下大サーカスのテント内での撮影で、空中ブランコから観客席までをワンカットに収めた時です。その時にこのロシア魚眼が役に立ちました。
50年近く撮影してきて、魚眼レンズは2回しか役に立ちません。でも、思いっきり写し込めるという安心感はナニモノにも代えがたいのです。

次は日本製のオート・スーパー・パラゴンPMC(民間軍事会社か?)の28mmF2.8です。パラゴンってどこのどんなメーカーなのか一切不明です。詳しい人なら鏡筒の作りなどで、???社製と当てるのでしょうが。28mmとしては軽量、コンパクトです。富岡製レンズは大きくて重くて太いのでやはり私の趣味ではありません。パラゴンという名前は、ウルトラマンかウルトラQの怪獣みたい。案外その時代に作られ、まーいいかー、という感じでネーミングされたような気もします。描写もなかなかのお気に入りレンズです。

会社名は大メジャーですが、ほんまかいな?と???になってしまうのがこのミツビシ35mmF3.5です。名前が珍しいのでヤフオクで速攻落札。ジャンク品とありましたが、普通に完動してます。F3.5という明るさも軽量化にはいいですねー。明るいレンズは重たくなるので本当に嫌いです。想像するに、昔三菱製紙では「月光」という忍者部隊のような名前のモノクロ印画紙を作っていました。その影響を受けたのかも、と邪推しています。

リケノン50mmF2.8です。50mmF2は和製ズミクロンなんて言われているようですが、ホント、こういう知ったかぶりのキャッチフレーズは大嫌いです。ネット検索すると、F2の記事はいっぱいあるのに、なぜかF2.8の記事はないんです。全く出てきません。実に不思議です。製造された本数が実際は少なかったのだなあ、と思い込んでヤフオクで落札。ちょっと薄型でパンケーキレンズっぽいと思って偏愛しています。その流れではフジノン50mmF2.2のレンズももっと注目されていいはずです。このリケノンレンズの構成は不明。テッサータイプかな?とも思えるF2.8なのでした。


今は亡きサン光機のサン・オートテレズーム85~210mm F4.8です。ジャンク箱から救出したレンズです。ズーム形式がインナーズームというタイプなので、外部からのチリやほこりが混入しなかったようでした。ズーム比は低いですが、望遠として重宝しています。確か700円くらいでした。今の時代では、コーヒー一杯ですねー。

これらのレンズの母艦となるのが、フジカSTー605です。中古カメラ熱のウイルスにやられたのは、今は亡き江戸川橋近くにあった塩田カメラというお店でした。6000円くらいだったでしょうか。シャッターの最高速度が700分の1という中途半端なセッティングで。TTL絞り込み測光の、ファインダー内部のメーターも機敏に動くのでした。相当な年数が経っているのに、これは奇跡的です。
かくして、私のフィルムカメラでの撮影はぼちぼち続きます。

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