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勝手に… 『続・アナと雪の女王』

【このお話は『アナと雪の女王』を元に著者が自主的に創作した2次創作物であり、ウォルト・ディズニー・カンパニーとは関係を持たない作品です。】

*第1章 プロローグ*

アレンデール王国にエルサ女王が即位して10年。
人々はこの温和な王国で、豊かな暮らしを営んでいました。
エルサは思いのままに魔法を操れるようになり、多忙な毎日を送っていました。
そんな中でも心穏やかに向き合い愛し合える人に巡り合い結婚、一人娘をもうけていました。

今日は年に一度、遠い最北の友好国『スノーアイランド』から特使を乗せた貿易船団が到着する日。
港は大勢の人々で溢れかえっています。

「ようこそ、アレンデールへ!」
「やぁ、一年ぶり!またはお会いできて嬉しいよ☆」
「素晴らしい品の数々を持ってきましたよ!」
「遠い所をご苦労様でした。さぁ、荷上げを手伝いましょう。」

王国周辺ではお目にかかれない珍しい品々を乗せた船団の到着に、港も街もまるでお祭りのように賑わっていました。

「アン、何処も人でいっぱいだから、アナの言うことをよく聞いてくれぐれも逸れないようにね。」
「ハイっ、ママ!」
5歳になったアン王女に、そろそろ街の中の様子を見せたいと思い始めていたエルサ。
そんな時にスノーアイランドからの船団の到着は、またと無い絶好の機会。
明るく活発で娘の面倒をよく見てくれ、アンも「お姉ちゃん!」と呼んで大好きな妹のアナ王女と一緒なら…と、心を決めたのでした。
「じゃあアナ、アンをお願いね。」
「ハイ、エル…じゃなかった、女王さま。気を付けて行って参ります。」
ドレスを少し持ち上げお辞儀をしたアナ王女は、頭を下げたまま隣にいるアン王女に満面の笑顔でウインクするのでした。


「うっわぁ~、人でいっぱ~いっ!」
アンは初めて目の前に見る大勢の人だかりに目を丸くしています。
「フフッ、そうね。こんなに賑わうのは年一回のカーニバルの時だけかも?あ、エルサの戴冠式の時もそうだったわ!」
「ママの戴冠式の時も?」
クスクス笑いながら話すアナの顔を見上げて、アンが不思議そうに尋ねます。
「そう、王国中凍ってしまってあの時は大変だったんだから…」
オラフ、トロールたち、そしてクリストフとスヴェン…懐かしい面々が浮かびます。
『…! 何でクリストフの顔なんか思い浮かべなきゃならないのっ!!』…
「アナ、急に立ち止まってどうしたの?」
アンの呼びかけに我に戻ったアナは
「あ…いえ、なんでもないわ(汗)」
慌てた表情で答えるのでした。
「さ、行きましょう!」…

船着場は降ろされた荷物とそれを運ぶ人々で混雑しています。
アンはその中に檻に入れられた一匹のオオカミを見つけました。
「うわぁ、あの銀色の毛並み、とっても綺麗! でもあの子、元気無いね。」
「そうね、何だかひどく悲しそうな感じだわ…」
檻の中でずっとうずくまったまま運ばれて行くオオカミから、二人はいつまでも目を離すことができませんでした。

「おおぅ…お前のこと、すっかり忘れてたよ。」
その夜、酒に酔った船員がオオカミに餌をやろうと檻の扉を少し空かした時…
『ドカッ!!』
オオカミは扉に体当たり。
船員が怯んだ隙に、檻の扉の外に飛び出して行きました。
「しまった!あいつ奴、逃げ出しやがった!!」

「家族や仲間を殺し、オレをこんな所まで連れて来やがった人間ども、絶対に復讐してやるっ!」
そしてオオカミは闇の中に消えていきました。


「アナ王女、女王様がお呼びです。そのままで結構ですので、至急広間までお越し下さい。」
「こんな時間に何かしら…?」
部屋でくつろいでいたアナは、エルサの突然の呼び出しに思い当たる事もなく、
「昼間の事かな?」
と、ひとり納得して広間に向かいました。

「…よく分かりました。報告、ご苦労さまでした。」
広間ではエルサ女王が謁見を受けてる様子。
「女王様、お待たせしま… わぁ、クリストフ帰って来てたのっ!」
「やぁアナ、久しぶり…あ、女王様、大変失礼しました(汗)」
相変わらずなアナとクリストフを見てクスッと笑うエルサ。
「いいのよ、話は終わってるから。クリストフにはとってもお世話になってるから、アナにも会ってもらおうと思って呼んだの。」
そう言いながら席を立ったエルサは
「じゃあクリストフ、また報告をお願いします。後はゆっくりして行ってね。」
と奥に入って行きました。

続く🪄✨✨✨

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