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ポリネシアンパッフェ


今回は「レトロ菓子本はお好きですか?Vol.10」の36P、「ポリネシアンパッフェ」です。   


「すてきな洋菓子」昭和48年 文陽社発行

当時南国ブームだったからでしょうか、この本もパインやココナッツなどを使ったお菓子が載っています。
 昭和の時代は「南国」「ハワイ」「ポリネシアン」などキーワードが多く並び、ちょっとした「南国ブーム」。南国感漂う宮崎にこぞってハネムーンに行ったり、くろんぼこけしが流行ったり、「トラック野郎」では常磐ハワイアンセンターで桃次郎はお見合いを、怪獣は南海で大決戦を、と正に南国フィーチャーな時代。こういうお菓子が出てくるのは必然だったのかもしれません。

さて作っていきましょう!!
ポリネシアンパッフェの重ねる順番は

 このような感じ。この時期は市販でパインものの冷菓が出やすい時期(6月)なのでパイナップルシャーベットは探せばあるのでは?
      手を抜けるのでは!?
 そんな微かな希望と憶測の中、すぐさま街に繰り出すのであった・・!!
数時間後・・
       無かった~!!!!
 かき氷とジュースならあったけどシャーベットは無かった。サーティワンのメニューにも無かった~!!
仕方がない・・イチから作りますか・・・
材料はコチラ!!

 意外とシンプルです。とはいえ「卵(卵白)」バニラエッセンスがめちゃ気になるな・・イレギュラー過ぎる・・何に使うのか・・
 まるでスポーツジムのジョーバ(乗馬のような乗り物)に本物のムチ持ってきて叩いてるお爺さんみたいな・・
 まあこれは実際私が通っているスポーツジムにいた人ですけど。

・・・コッワ!よくよく考えるとあの老紳士なに?!なんで???

 ちなみに本体の「ポリネシアンパッフェ」部分のレシピには盛り付けしか書かれておらず、パーツとなるミントジェリーやパイナップルシャーベット部分のレシピは「リフリジャレーター・デザートに記載されている」とのみ書かれ、いちいちその違うページを探すことになり「本の最初から読まないとこの本の見方が分からない」作りに。
 いきなり途中のレシピを読み始めても「しばらく何が何だか分からない。」状態に陥り275Pもあるので基本初見殺しになります。

 まるで「ゲームブック」・・アイスの作り方をみたら、
「その生クリームにバニラエッセンスを入れる(23へ)入れない(54へ)」
「54 そこは極寒の雪山だった。君は薄れゆく記憶の中で・・・」
       GAMEOVER
とかなんとかなっちゃいそうですNA・・・・

デイリーポータルのゲームブックの記事↓

       例え長すぎ問題!!

 というかめちゃくちゃ話がそれたので戻しますが「リフリジャレーター」って!?

※「リフリジャレーター」は「冷蔵庫」らしく、「リフリジャレーター・デザート」=「冷蔵庫で固めるデザート」だそう。

 しかし冷菓はほぼ冷蔵庫なのでは??謎が深まります・・・。

まあとにかく謎は謎のまま早速シャーベット部分を作ります。

パインを切っていきます。
今の時期(6月)パイナップルがあってヨカッター!

切りたてのパインはみずみずしくつい食べたくなります。
パインをミキサーにかけます。もぐもぐ(この際相当昔のいにしえのミキサーを出すくだりがありましたが何故か全く写真が無くなり割愛します。どこいっちゃったの・・)

ミキサーにかけました。水と砂糖とミキサーにかけたパインを少し煮て

ボールに移し、レモン汁とここで「バニラエッセンス」!??まじ???メレンゲのところで使うのかと思ってた!

・・・全く想像がつかない・・・ほんとうに?

不安ばかりがよぎり、半信半疑ながらも冷凍庫へ。
その隙に卵白のメラング(メレンゲ)づくりに

 卵白を泡立てます。ボールに写り込んでる緑色のは散々着てヨレヨレになったバンドTとリラコです。ちゃんとした格好で作らないとこんなことになるので皆さんも気をつけて下さい。

 そのメレンゲをシャーベットに混ぜます。
そしてミントゼリーを。
作る過程は「ミントゼリー」の回を次週公開するのでそちらを参照してください。(なんか長くなってるので今多分みんな飽きてると思う。

       はい出来ました。

ぷるんぷるんですな。美しいプールのようだ。

これを賽の目切りに。ちょっとぐにぐにしてますがオモロイ・・ずっと切っていたい・・

       盛り付けて完成!!

 普通に美味しそうですが何せバニラエッセンス・・・ではいただきます。

・・・・む!!!!
全くバニラエッセンス変じゃない。何だこれ、なんだか味が
       昭和な南国風味!!
 なんだこれ・・なんと言ったらいいか分かりませんが、酸味があるシャーベットにバニラ味はマジでに南国の浜辺を思い浮かべます。
 ?????あ、この甘い香りがもしかするとココナッツ感を出す為?
 まだ日焼けマシーンは一般的では無く、昭和の夏の浜辺はサンオイルを使う人が多くいました。その香りがココナッツだったからなの!??なにそれ凄い!!!

 な、なんというからくり・・・将来のこのことを見据えてのバニラエッセンスだったのか・・?恐るべし!!!(多分違う)

 またミントとパインの相性も良く食べていてとても楽しい食感。シャーベットに入れたメレンゲもシャーベット自体がフワフワになり美味しい!
 市販で済ませなくて本当に良かったです。

 これ現代でも通用しそうで海の家などで売った方がいいのでは?

ちなみに当時昭和レトロで激カワなサンオイルと日焼け止めが売ってたのを思い出しました。

 この意外な美味しさ。昔のお菓子のレシピの奥深さを感じました。
皆様も試してみて下さい。
と、宣伝ですがこの度ワニブックスさんの「ニュースクラッチ」にフルーツポンチの記事を書かせていただきました!人生初!
すごい何年振りかに連絡を交わした仕事先に方にも宣伝してしまいました・・
というわけで貴方のアクセス数が今度を決める!?のでよろしくお願いいたします。

ワニブックス「ニュースクラッチ」

 それと本文中の例えが「ゲームブック」と一部の方しか分かり辛いものになってしまい大変申し訳ありませんでした。当方は幅広い層向けにこれからも行っていきたいと思います。


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