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日常の中のヒーロー『Dr.コトー診療所』【映画レビュー】

★★★☆☆ 
鑑賞日:12月29日
劇場: イオンシネマ豊川
 
監督:中江功
主演:吉岡秀隆
   柴咲コウ

「ひとを救ってひとに救われて、ずっと、ここで生きてきた。」
 
ここにもヒーローは居た。
二刀流でもない、PKを決めるわけでもない、超能力もなく宇宙も守れないが
たしかにそこにヒーローは居た。

大自然の中の日常を丁寧な脚本と演出、細やかな演技で魅せていく。コトー吉岡はもちろん、名優たちが脇を固めている。皆年齢を重ねていてそれが19年にわたる島の生活にリアリティをもたらし、スタッフ、キャスト関わった人のコトー愛が滲み出て熱くなる。コトー先生の愛車もバッテリー搭載になっていた。
映画は少子高齢化、離島医療の限界、慢性的な医師不足など問題提起しているが、根本的な解決には至らず明確な答えもないままクライマックスへ。
少し間延びした演出に違和感を覚えたシーンもあった。
しかし観る側もその答えを求めているわけではないから、それでいいと思っう。孤高の孤島医師コトーの人生である。
鑑賞後は清々しい気分になれた。

そして生田絵梨花と高橋海人の若い2人が光っていた。未来であり希望である。
原作漫画を読み返してみようと思う。
 
                      (text by 電気羊は夢を見た)

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