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何故「ゼノブレイドDE」が最高だったのかを超絶にネタバレしながら書き残す


「ゼノブレイドDE」で遊んだきっかけ

2010年にNintendo Wiiのソフトとして発売したゲームが2020年にNintendo Switchのソフトとしてリメイクされた「ゼノブレイド Definitive Edition」をプレイした。

きっかけは好きなVTuberがライブ配信で遊んでいたこと。

ゲーム実況は基本的に「自分が遊んだことがあるゲーム」と「絶対に遊ばないホラーゲーム」以外は見ないことにしている。

痛烈に自分でやりたくなってしまうからだ。

他人が楽しく遊んでるゲームプレイを見るのが向いていない。
例えそれが自分の趣味趣向から外れているゲームだったとしても自分で遊んでみなくては気が済まなくなり、きっと経済的に苦しむ羽目になる。
(そのせいで購入した「ダークソウル2」や「ブラッドボーン」はスタート地点から進めないまま飽きてしまった。絶望的に自分に合っていないゲームだった)。

事前知識

さて、ゼノブレイドDEをプレイした。
メインストーリーのクリアまでに115時間かかり、丸1か月近くの余暇という余暇をゼノブレイドに注ぎ込んだ。
人生で最も時間がかかったゲームが「ドラゴンクエストⅦ」、次いで「ドラゴンⅪ」、そしてゼノブレイドと続いた形だ。割とプレイ中に放置して昼寝したりしてしまうのでプレイ時間はかさむが、実質でも100時間は遊んでいると思う。

プレイ前に持っていた情報は以下の通り。
・「モナド」という剣が出てくる

のみ。
前述の「好きなVTuber」が「モナド~!」と叫んでいたのを聞いていたので知っていたが、本当にキャラクターの名前も知らないスタートだった。

破壊される固定観念

いざプレイを始めると、すさまじく規模のデカい戦いの話が始まった後、おじさん3人がピンチに陥っていた。
正直その3人は物語のエッセンス的な噛ませ犬ポジかな~などと思っていたので名前も曖昧に記憶して、しばらく「ダンカン」「ディルソン」「わかもと」と呼んでいた。
「どうせ伝説の英雄として祭り上げられて後世の主人公とかが憧れる的なやつでしょ~ハイハイおkおk」などと思いながらストーリーを進めると、僕がプレイする時間軸はそのおじさん3人の戦っていたところからたったの1年後。
このあと、自分の予想や固定観念がことごとく破壊されていく快感に目覚めていくことになる。例えば、

・ヒロインっぽい女の子がいきなり惨殺される
・ストーリーが始まって自分のレベルが10とかなのに96レベルの敵モンスターが普通に歩いてる
・武器と防具を買う必要がない
・ボーっとしてるとチャンスを逃すリアルタイムコマンド入力の必要なバトルシステム
・デスペナがないから死に放題
・オープンワールドがガチでオープンで、ステージの端で普通に落下死する
・エギル戦でクリアになると思って「よし、寝ないでがんばろ」とおもったら普通に5時間遊んでもおわらなくて次の日に9時間遊んでようやく終わった

あたりは衝撃だった。そもそもきちんとプレイしたRPGがドラクエくらいしかないのだから、所持金が半分持ってかれるくらいの覚悟で死んだのに、何事もなかったかのように直前に通ったランドマークに戻される。
本当に気楽にプレイさせてもらった。

選択と不可逆性

ゲームをプレイする際に、不可逆性をプレイヤーに与えて「ゲームに価値を与える」というような手法はときどきあると思う。
ポケモンの最初の御三家を選ぶのだってそうだと思うし、NieR:Automataのラスト近くでA2と9Sを操作させるのだってそう。
これは非常に重たい。選択には覚悟が必要だ。

「選択」とは脳のリソースを著しく消費する。
スティーブ・ジョブズは同じシャツとジーパンで過ごしていたし、イチローは毎朝カレーを食べていたのは、選択を避けるためだったかもしれない。

だが、ゼノブレイドは死に放題。「とりあえず突っ込んでみるか~」「無理か~」がティッシュでメガネを拭くくらいの気軽さで行える。なんて気楽なゲーム……!
ドラクエ史上最簡単とされている「Ⅸ」でさえ、突撃して全滅して10回以上全滅してクリアした人に与えらえる「不屈のエンジェル」の称号を持っているほどRPGが苦手な僕に、この気軽な死は大いに勇気を与えた。

だが、まったく別のところでこの「ゼノブレイドDE」というゲームはシビアさを僕に突きつけてきた。

子どもから受注できるクエストで、「両親の夫婦喧嘩を仲直りさせるため、それぞれの思い出の品をつくるための材料を集めてほしい」というものがあった。
何の気なしにスルーしてシナリオを進めて、ひと段落ついたころに取り組もうとした。
衝撃を受けた。
どうやっても素材が手に入らない。
シナリオが進むと立ち入りできなくなるエリアでしか採取できない素材だった。そんなの知らないよ!!そんなことってある???
僕のデータであの夫婦は一生喧嘩をし続けるし、あの子どもは喧嘩する両親の板挟みに遭ったまま一生を終えなければならないのだ。なんという時の流れの残酷さ体験ゲームだろう。

世界観を味わうということ

僕たちオタクは、実に気軽に「世界観」という言葉を使う。何をもってして「世界観」という言葉を使っているか、人によってさまざま異なっていると思う。物語の舞台を指している人もいれば、キャラクターの価値観のことを言っている人もいる。世の中には尾崎世界観という人まで現れてしまった。
多種多様な世界観が溢れる現代はまさに大世界観時代だと言えよう。

僕にとって「世界観」とは「常識」のことだ。
なにかフィクションの世界で、「ジェダイという戦士がいる」という常識があったとするならば、本来その「常識」はわざわざ説明されない。当たり前のように存在しているはず。
我々視聴者にその世界の常識を説明するためには、「無知な者」や「聞き手」を用意する必要がある。
「聞き手」「説明役」は頻出だ。主人公に朴念仁が多くなるのも、周辺人物に説明をさせやすく(活き活きさせる)するためだと理屈づけることができる。
だからルーク・スカイウォーカーはとんでもない才能を持っていながらド田舎の地下で機械をいじって生きていたし、ベン・ケノービは壮絶な過去があったのだ。

ゼノブレイドの世界では「巨神の上に住んでいるホムス」は常識で、ごく当たり前の話として進んでいく。
巨神界で生きている人間の1人としてプレイヤーは行動することになる。
感覚としては「ある日目覚めたらシュルクになっていたので、シュルクとしてふるまわねばならない」という感じ。

実はこの感覚を味わえる作品はあまりないのではないだろうか。
パッと思いつくのは、
・弐瓶勉『BLAME!』
・ガールズ&パンツァー
あたりだ。
この2作には世界を説明してくれるキャラクターがあまりに少ない。『ガルパン』には辛うじて「主要5人が会話の中で世界の話を出す」ことで断片的に情報が得られるが、『BLAME!』の原作マンガにはそれは一切ない。「これを説明だというならば、僕が普段仕事でしているプレゼンは首相演説だ」となるような情報密度。

ゼノブレイドは、それに近い感覚を僕にくれた。

見渡す世界の端々や人々の会話のなかに、いろいろな情報がちりばめられている。それを少しずつ拾い集めて、「この世界の常識」を自分の中に作っていく。
滅多にできる体験ではない。まったく未経験の職種に転職したときのような応用の聞かなさが、実に心地よかった。なんなんだアイテム名「らたたたらったった」って。ふざけてんのか。最高だな。

ここまで書いてから思ったが、「なんにもわからないまま世界に放り込まれて体で覚え込まされる」作品はゲームには多いのかもしれない。それこそ「ダークソウル」や「ブラッドボーン」は体に覚え込まされるものだと思う。
ゲームもまともにできないポンコツでゴメンな……。

キャラクターの魅力

シュルクというメカいじりの好きな少年が主人公で、仲間たちと冒険と戦いに身を投じていくことになるが、その中で見えるキャラクターたちの魅力も素晴らしかった。

シュルクは初め、「フィオルンの復讐のため黒のフェイスを倒す」と武器を取り冒険に出る。

「コロニーの人々のために機神兵を倒す」と変貌していく。戦いの背後に背負う対象が増えていく。

ノポン族やハイエンターとの出会いを経て、「巨神界に住む種族のために機神界の盟主を倒さねば」と巨神界を背負ってしまう。

実は機神界にもいいやついるんじゃん。やばいの盟主だけか

じゃーん!実は巨神がラスボスでした~!

ホムス、ハイエンター、ノポン族、機神界人(みたいになったフィオルン)で力を合わせて世界のために戦う

と、どんどんとシュルクの戦う理由が大きく重くなっていくのにプレイヤーとしての責任感が高まった。
「えええええええ」って何回もなった。おれ、神になんの?

個人的に一番魅力を感じたのはダンバン。
精神年齢が最年長の彼は、まず間違いなく他作品ドラクエ510年若かったら主人公の素質しかないキャラクターを脇に置いているゼノブレイド、贅沢すぎるだろ。
英雄と呼ばれながら右腕が動かなくなるほどのダメージを負い、それでもホムスの明日のために武器を左手に持ち戦いに出る。
妹は死ぬわ戦友は裏切って牙を向いてくるわ妹生きてたけど体が機械になっているやらもう一人の戦友は初めから仲間じゃなかったやらもうとにかく交友関係の方が爆発四散していく不憫なおじさんだが、作中へこたれるシーンがないというメンタルフィジカルの両方がオリハルコンみたいな男。
かっこよすぎるだろうが……。

フィオルンも好きだった。自我を取り戻してからは「あのかわいいオンナが機械の体になっておる!ふっふー!」とテンションが上がっていた。こちとらサルゲッチュシリーズで機械の女の子に心を奪われた経験がある身だぞ。
だからエンドロールの後で生身に戻った時は機神界人の技術力を呪った。ふざけるな。

「つながる未来」までプレイしてから「メリア超かわいい……」となった。戦い方がピーキーで本編中はずっと後ろに控えていたが、メリアは衣装がいちいちかわいくてお着換えの楽しみがすごい。「2週目やって装備コンプしなきゃ」なんて衝動に駆られるなんて思ってもみなかった。頭から2個ロールケーキぶら下がったみたいなコテコテ皇族キャラなのに!めちゃくちゃかわいいじゃねえかこの女!スターライト・ニー!アイタタタ!!

ロールケーキに挟まれた顔、死ぬほど顔が良い

スケール感

ゼノブレイドDEの最高ポイントのひとつとして、「スケール感」があると思う。
このスケール感を味わったほかのゲームと言えばやはり「NieR:Automata」が筆頭だろうか。巨大な敵とのバトルや広大なフィールドを感じるプレイ感。フィールドの広大さでいえば「原神」も近いものを感じる。

ゼノブレイドDEは、「自分は小さい生き物だ」ということを感じさせる風景が随所で登場する。
そもそも「巨神」の上での冒険が70時間とか80時間に及んでいたし、ガウル平原で心折れそうになったり、エルト海では実際に心折れてみたりしたが、その広いフィールドから得られるスケール感はたまらなかった。
ロード時間も異常に短くて世界への没入感すごかったし。

あとは広すぎるフィールドを探索して秘境を見つけたときの快感がヤバすぎた。
マジで1回も攻略サイト的なものを見ないで遊んだので、僕は100時間くらいシュルク軍団だったと思う。

すんげえデカいものを「でっけえ」と感じられる幸福がある

ゼノブレイドDEの残念だったところ

良いとこばかり紹介しても胡散臭い文章になるだろう。
ここは率直にプレイして感じたこの中で「ここちょっとな~」と思ったところを書いておこうと思う。

①バトルシステム内「テンション」のパラメータ
シンプルに気づけなかった。チュートリアルあったと思うけど、頭と体がテンションシステムを理解したのがザンザを倒した後だった。「Ⓑ励ます」の意味がわからないままプレイしてたってワケ。それまでキャラクターたちが苦しそうな顔をしていてもスルーし続けたということになる。人の心がなさすぎるだろう、俺
理解してからの戦闘はちょっと楽になったので、自分への痛恨の気持ちの方が強い。

②装備品を買ってその場で装備できない
これ僕が悪いかわからなかったけど、買った品物をその場で装備する(ドラクエ風に言えば「120Gだよ!まいど!ここで装備していくかい?」ってやつだ)ことができなかった。
些末の問題だし、買った品物くらい自分で把握しとけって話なので、これも別に気にしてない。そもそも強い装備は敵が落とす


まとめ

長くなったが、「ゼノブレイド Definitive Edition」というゲームを100点満点で評価するなら8恒河沙点くらいになると思う。
僕はマップ探検も大好きだし、デッカい建造物とかも大好物だし、かっこいい大人がいるのも好きだし、青臭い正義感が世界を救うのだって大好きだ。
モナドはバカみたいにかっこいいし。変形してビームで斬れる剣、なんだそのカッコよさ。
ディクソンだけは絶対許せねえな。死に際だけカッコよくなりやがって。


最後に、バフコというVTuberがいるのだが彼女が「ゼノブレイド」を激推ししており「そんなに推すならやってみよう」となった。
良い作品と出会えたことに対して彼女に最大の感謝を。
ゼノブレイドをプレイしたあとも、スマブラで遊ぶ際に必ずシュルクを選ぶほどのゼノブレ好きだし、ニンテンドーダイレクトでゼノブレイド3の発表があったときに絶叫しすぎて外国人が作る「ニンダイ反応まとめ動画」みたいなやつにすっぱ抜かれてただけある。声がデカすぎるも。

Bafuko Ch.バフコ

ゼノブレイドDE実況リスト
https://youtube.com/playlist?list=PLXOhdifRR-Tdgpdr8OIz6YUvRtayvVnpV&si=1J26xe0wrYpTrVLn

ゼノブレイド3がニンダイで発表された時の切り抜き


ここまでお読みいただきありがとうございました。

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