しろごはん

しろごはん

最近の記事

  • 固定された記事

国立歴史民俗博物館が怖すぎる①

ずいぶん前のこと。「40分だけ見てきていいよ」と言われて、千葉県にある国立歴史民俗博物館に放り出されたことがある。 その時の僕の記憶は、「ビリケン人形を観た」「なんか街並みがあった」程度のもの。ほとんど何も見ていないに等しい。覚えてない。 でも、その40分は強烈な衝動を僕に残した。 「国立歴史民俗博物館を端から端まで堪能したい」という衝動を。 土曜の夜に突然歴史民俗博物館に行きたい衝動が首をもたげ、いてもたってもいられなくなった僕は、日曜の早朝に電車に飛び乗って、千葉県佐

    • 『劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦』を観てきたら烏野と音駒の祖父母になりました

      「ハイキュー!!」という、本当に素晴らしい男子バレーボール漫画がこの世に存在していることに感謝しながらキーボードを叩いている。 正直、世の中の「ハイキュー!!」ファンの方々に比べれば、僕が抱いている「ハイキュー!!」への思いなんてちっぽけなものだと思う。 でもまぁ、「ハイキュー!!」は本当にいい作品だ。 なぜなら、まぶしいほどに理想的な「青春」が詰まりまくっているから。 現実で手に入れられる人がひとつまみほどしかいないような、美しい「青春」をこれでもかというほどに見せて

      • 僕が「歴史の最前線」に立ち会えて心からよかったと思える作品5つ

        ウサイン・ボルトが100m走の世界記録を出した時、家族ともクラスメイトとも、話題がボルト1色になった。ボルトがゴール後にとった弓を引くようなポーズは誰にでも伝わるバフォーマンスになった。 あれこそまさに「歴史的瞬間に立ち会う」ということなのだと思う。 あの時を知ってる人は皆、口を揃えて「ウサイン・ボルトはとてつもなく速かった」と言うのだろうから。 社会規模でなくても、個人規模で「歴史的瞬間に立ち会う」というのがあるとするならば、それは「人生や価値観を変えるほどの作品に出会

        • 【ネタバレオンリー】機動戦士ガンダムSEED FREEDOMは結婚披露宴だった

          いまから機動戦士ガンダムSEED FREEDOMのよかったところを書きまくります。 もう耐えらんねえので。 今すぐ誰かと通話したいんだけど誰も知り合いが観てねえので。 いいな。 自重しねえぞ、俺は。 そうさ……カタカタ……書くんだ……カタカタ…ボクは……カタカタ……いつだって……カタカタッターン!! 以下目次。 始めに2月3日、ようやくガンダムSEED FREEDOMを観れた。色々あって出遅れてしまったが、そもそも20年くらい待っているんだから一週間くらいは誤差だろ。

        • 固定された記事

        国立歴史民俗博物館が怖すぎる①

          小学生の自分を20年振りに救ってくれてありがとう、ガンダム ~『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』を観て~

          生まれてこの方、「最終回」という概念が苦手だ。 それは小さいころからずっとそうだった。 「機動戦士ガンダムSEED」が最終回を迎えたときは割とすんなり受け入れられた。父の影響で、生まれて初めて観たガンダムがファーストガンダムだったこともあり、宇宙空間を漂ってエンディングを迎えることに免疫があったからかもしれない。 だが、僕を20年もの間苦しめたのはその続編、「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」だった。DESTINYが最終回を迎えた時、その事実が受け入れられなくて

          小学生の自分を20年振りに救ってくれてありがとう、ガンダム ~『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』を観て~

          僕の「魔法の秋」はいつだろうか。小説『ドラゴンラージャ』をプレゼンする。

          はじめにイ・ヨンド作のファンタージ―小説『ドラゴンラージャ』は、日本ではあまり知られていないと思う。同時期に怪物的大ヒットをした『ハリー・ポッター』シリーズの陰に隠れてしまったうえ、『デルトラクエスト』や『ダレン・シャン』といったファンタジー作品群の間に埋もれた印象がある。 それくらい、愛読していたという人に出会えない作品だ。 「ドラゴンラージャ」とは、作中では「ドラゴンと人間の間に立つ存在」。ドラゴンラージャをめぐって作中世界が大きく揺らぐ出来事を、主人公の17歳の男の子

          僕の「魔法の秋」はいつだろうか。小説『ドラゴンラージャ』をプレゼンする。

          2023年を振り返える

          1年がもうすぐ終わる。 せっかくnoteにアカウントを持ち、それなりに記事投稿をするようになっているのだから、この1年を振り返ってみようと思う。 僕のことを知っている方は「へぇ、こんなことしてたんだ」と身近に感じてほしいし、知らない方は「へぇ、こんなやつがいたんだ」程度に読んでもらえたら嬉しい。 1月・胡桃のファンアートを見てあまりのかわいさに原神を始める。無料で遊べる領域を超越した重厚なゲーム内容に余暇のすべてを奪われる ・2022年に激重案件の仕事を担当した結果、HPが

          2023年を振り返える

          ゼノブレDEを114時間かけてクリアしたのでゼノブレイド2をプレイしてみたら136時間かかったのでレビューしてみる

          136時間かかってゼノブレイド2をクリアしたので、DEと2の話を書き連ねていこうと思います。 死ぬほどネタバレをしますので、これから遊ぼうと思っている方は今すぐにブラウザバックしてください。 ゼノブレイド2のスコア プレイした感想を踏まえて、ゼノブレイド2の各要素のスコアを出してみよう。 ストーリー:135点 キャラクター:74599827点 フィールド探索:30000点 サブクエスト:88点 フィールドスキル:45点 合計:74630095点 このスコアに基づいて

          ゼノブレDEを114時間かけてクリアしたのでゼノブレイド2をプレイしてみたら136時間かかったのでレビューしてみる

          何故「ゼノブレイドDE」が最高だったのかを超絶にネタバレしながら書き残す

          「ゼノブレイドDE」で遊んだきっかけ 2010年にNintendo Wiiのソフトとして発売したゲームが2020年にNintendo Switchのソフトとしてリメイクされた「ゼノブレイド Definitive Edition」をプレイした。 きっかけは好きなVTuberがライブ配信で遊んでいたこと。 ゲーム実況は基本的に「自分が遊んだことがあるゲーム」と「絶対に遊ばないホラーゲーム」以外は見ないことにしている。 痛烈に自分でやりたくなってしまうからだ。 他人が楽

          何故「ゼノブレイドDE」が最高だったのかを超絶にネタバレしながら書き残す

          「 #大雪海のカイナ ほしのけんじゃ」を観て思ったこと

          もし、この文に興味をお持ちいただいた方の中に、テレビアニメ「大雪海のカイナ」および劇場版アニメ「大雪海のカイナ ほしのけんじゃ」を観ていない方はご注意ください。 若干のネタバレを含みます。 しかし、それ以上に作品の魅力についてネタバレに配慮し書きまくったものです。気にならない方はお読みいただけますと幸いです。 ふと気づいたことがある。 「おもしろかった」 という感想を言う時、少なくとも「客観的に見ておもしろかった」と「主観的に見ておもしろかった」という横軸があり、無意識

          「 #大雪海のカイナ ほしのけんじゃ」を観て思ったこと

          「VTuber」について今一度きちんと考えてみる

          いまや一大コンテンツとなった「VTuber」。コミックマーケットにもVTuber島が現れ、国内のVTuberファンの数は300万人とも1000万人ともいわれている。 膨れ上がり、数多のコンテンツが生み出されては消えていく現代社会の中で、これほどまでの「カテゴリ」が現れたことは非常に驚きである。 諸事情があり、僕は「VTuber」というカテゴリに関しては一家言ある。VTuberのことばかり考え続けていた時期が4年ほどあり、寝ても覚めてもVTuberVTuberだった。 いま、

          「VTuber」について今一度きちんと考えてみる

          学校なんて大嫌いだったが小中高と病欠以外したことなかった

          学校が大嫌いだ。 もっと言えば、教員が大嫌いだった。今は僕はなんの生徒でもないため、教員と関わりがない生活を送っている。 当たり前のように職員室が嫌いだったから、職員室に行かなくても良いように立ち回っていた。おかげで小、中、高校と職員室に用事があって出向いたのは2回だけだった。 長期休みが好きなのは学校がないからではなくて、教員と会わずに済むからだった。 この時期になると必ず「学校がつらかったら無理に行かなくていい」という議論が起こる。 学校に通いたくないという人の気持

          有料
          100

          学校なんて大嫌いだったが小中高と病欠以外したことなかっ…

          エジプト史の素養ゼロの男が「ツタンカーメンの青春」を見てきた

          エジプト史がわからない。 振り返れば、一ミリも勉強したことがない。高校時代に世界史の授業があったが、エジプトなんてヒッタイトと戦った~くらいしか覚えていない。 それもこれも高校の世界史教諭にクラスメイト40人のうち38人を寝かしつけるASMRの腕前があったせいだ。 だが、僕は古いものが好きだ。素養がなくたってアステカの出土品を観に行くし、ミイラ展にだって行くし、旧新橋操車場にだって足を運ぶ。動画もよく見るし、ポンペイの石膏像をテレビで見て軽くトラウマになったりもする。 ど

          エジプト史の素養ゼロの男が「ツタンカーメンの青春」を見てきた

          大人の読書感想文「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を読んで

          「プロジェクト・ヘイル・メアリー」(アンディ・ウィアー 著)を読みました。 ひとことで言えば、たいへん面白い作品でした。SFに明るいわけではないのですが、とても読みやすく、ストレスなく読み進められる軽快な文章と、「さすが『火星の人』のアンディ・ウィアーだな」と唸らされるストーリーは筆舌に尽くしがたく、また本書はネタバレなしで読むことがなによりも最高なので、もうこれ以上書くことはありません。 大変すばらしい読書体験ができたことを嬉しく思います。

          大人の読書感想文「プロジェクト・ヘイル・メアリー」を読んで

          平塚市博物館でものすごい気合いの入った特別展を無料で見てしまい申し訳なさのあまりレポ書いてる

          「良い博物館」と聞いて、どんなところを思い浮かべるだろうか。 今回、僕は平塚駅から歩いて10分程度のところにある「平塚市博物館」に向かった。 連日のクソ猛暑が少しだけ和らいだ、最高気温32℃の7月23日。 朝9時の開館直後に入館したこともあり、来館者はまばらだった。10人程度だったと思う。 平塚市博物館は常設展・企画展どちらも無料で観られるが、プラネタリウムのみ鑑賞料が必要とのことだった。 僕自身がそうであるように、何も知らないまま博物館に行く楽しみを味わって欲しい気持ち

          平塚市博物館でものすごい気合いの入った特別展を無料で見てしまい申し訳なさのあまりレポ書いてる

          石で作られてるものはシンプルに古そうに見えて脳汁が出る 特別展「古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン」を観てきたレポ

          個人的伝説的名作ゲーム「サルゲッチュ」をご存じだろうか。 頭にパトランプを付けたら知能を得たサルがタイムマシンをつかって歴史上様々なところに散らばったのを一匹ずつ捕まえていくゲームだが、その中に 「ナンデココニいせき」「ダレガタテタいせき」というステージがある。 名前の通り遺跡をモチーフとしたステージなのだが、やたら古そうに見える。グレーに黒でノイズが入ったような石造りの建物や装飾が出てくるのだが、もうそれだけで格段に古く見える。 石で作られているものは、シンプルに古そうに感

          石で作られてるものはシンプルに古そうに見えて脳汁が出る 特別展「古代メキシコ -マヤ、アステカ、テオティワカン」を観てきたレポ