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天才ムンムン大統領 【おまとめ集】



天才ムンムン大統領 その1

影武者 1

K国 赤瓦台

新任大統領補佐官

「大統領、かの国がまたまた我が国の好意を拒絶したようです」

大統領、泰然と構えニコニコしながら・・・

「将軍様も困ったものだな、そろそろ私がまた直にお会いして、話した方がよさそうだな」

新任大統領補佐官

「無駄だと思います」

大統領いささかムッとした顔で、

「何故だね!」

新任大統領補佐官

「影武者と何度会っても意味は無いのではないかと」

大統領、鬼の形相で、

「か、影武者!?」

新任大統領補佐官
「えっ!ご存知なかったので・・・?」

大統領、
「うっ、う~。
 前任の補佐官は一体、な、何を・・・」

「そ、そうすると、将軍様は、各国首脳と会談するのに影武者を使っているとでも言うのかね!」

新任大統領補佐官

「いえ、米国、英国、日本をはじめ主要十ヵ国はAランク国ですので、本人が会います。」

「す、すると、君は、我が国がBランク国とでも言いたいのかね!」

「いえ」

「Cランクです」

「・・・・・」

天才ムンムン大統領 その2

影武者 2

大統領執務室
「先だって君は将軍様の影武者がいると言っていたが・・・」
「はい、間違いありません」
「であれば、将軍様を含めて一人、三千万ウォン分のプレゼントを送ってあげようじゃないか。
たとえば、宝石とか時計とか、あまり大きくない方がいいだろ。」
「影武者の分もでしょうか?」
「そうだ、そうすると、将軍様も我国の情報収集能力の高さに感心するだろう。 ほーっ、南は私の影武者の存在を知っているのか」とね。
「それは宜しいですけど、影武者全員ですか?」
「勿論だよ君。 影武者といってもせいぜい三人程度だろ?」
「しかし、財政の方が・・・」
「心配することはない。そのくらいの金なら私が用意するよ。 アハハハ・・・」
「・・・・・」
「どうした?何か不満なのかね」
「先程、大統領は影武者が三人程度とおっしゃいましたが・・・」
「どうした? 違うのかね」
「各国の情報機関の分析によりますと、おおむね三百人ほどではないかと・・・」
「さ、さ、三百人!?」
「あーエッホン・・・今回は見送ることにしよう・・・」


天才ムンムン大統領 その3

影武者 3

k国大統領執務室
ムンムン大統領
「君は先日、影武者が三百人とか馬鹿げたことを言っておったが・・・」
新任大統領補佐官
「はい、その後の調べで三百三十人とのことです」
「うっ、うー・・・エッホン」
「 それがどうかされましたか?」
「そ、そ、そんなことが、もし本当なら、将軍様だけで運動会が出来るじゃないか・・・アハハ!」
「よくご存じで。 聞くところによると毎年、春と秋に運動会をしているそうです」
「ななな、何い!」
「そうすると君、同じ顔、体型の将軍様が一列に並んで走ったり、玉転がしをするとでも、君は言うのかね! まるで達磨さんの運動会みたいに!」
「まあ、達磨さんみたいかどうかは分かりませんが・・・」
「だとしたら君、誰が一等で誰が二等か分からないじゃないか!」
「・・・・・」
「ど、どうしたのかね?」
「何か不満でもあるのかね!」
「宜しいでしょうか?」
「ああ勿論だ。言いたいことがあるなら、ハッキリと言いたまえ」
新任大統領補佐官
「では・・・」
「そんなことは、どうでもいいだろ!」
大統領
「・・・・・」

天才ムンムン大統領 その4


影武者 4

C国 中南海、Cセブン会合

「その後、どうだね。半島の北の動きは・・・」
「国民の不安がかなり・・・それ故、迂闊な動きは出来ないようです。
米国による斬首作戦もイランの軍事司令官爆殺以来、一気に現実味を帯び自重を余儀なくされているようです」
「しかし、彼には影武者が数百人いるらしいから米国でも特定は難しいだろ」
「そうですね、我々も居場所を特定しかねています」

R国大統領執務室

「どうだ、北には暴発しない程度の援助物資は供給出来ているのか?」
「はい、国連の眼は厳しいですが・・・」
「ミサイルばかりに、現を抜かしてないで、内政にもっと注力するよう釘をさしておけ」
「それから、数百人からの影武者が居るんだから、もう少しどっしりと構えるようにな」
「かしこまりました!」

日本 首相官邸

「首相、内調(内閣情報調査室)からの極秘資料によりますと、北のドンの動きは米国により完璧にサーチされているようです」
「いくら高性能なグローバルホークといえども顔認証だけでの特定は無理だろ。整形手術までしている影武者が数百人もいれば・・・」
「それが、 影武者など全く意味をなしてないらしいのです」
「ほーっ、どういうことかな?」
「はい、実は・・・」
こういうことらしい。
北の最高指導者、金オンオンは若い頃スイスに留学している。
その折、原因不明の高熱を発し、一日だけ現地の病院に入院した。
幸い大事には至らず、すぐに回復し事なきを得た。
おそらく、本人の記憶にも残っていないような些細な出来事である。
が、それは米国のCIAが巧妙に仕組んだものであり、その折に、金オンオンの体内のどこかに微細なチップが埋め込まれたという。
それから、金オンオンの動向はピンポイントで米国は把握しており、特殊部隊は常にスタンバイしているとのことらしい。
「うーむ・・・それは事実なのかね?」
「確定はしかねますが、ほぼ事実だろうとの内調の資料です」
「米国が仮想敵国に指定した国の重要人物には、かなり早い時点で似たような工作が実行されている可能性が高いそうです」
「・・・・・
どうやら我々が考えているより遥かに恐ろしい国のようだな、米国は・・・」

国K 千和台

新任大統領補佐官
「大統領、ご用件は?」
「本物の将軍様にお会いしたいと伝えられないか?」
「それは・・・Aランクに格上げしてもらわない事には無理だと思います」
「うーむ・・・では、とっておきの手段しかないな」
「それは、どういった?」

「不買運動をしてみてはどうだろうか?」

 新任大統領補佐官
「・・・・・・」

天才ムンムン大統領 その5

コロナ対策

「国内感染者数、15人で終息に向かう。与野党協力、挙国態勢が効を奏する」
ムンムン大統領日本のNHkニュースに見いっている。
『与野党協力、挙国態勢…… か…』

コンコン
『入りたまえ』

大統領新任補佐官
『国内感染者数が1000人を越えました。緊急事態宣言を発令し、国民へ向けて大統領から直接語りかける必要があるかと……』

『丁度、私もそれを考えていたところだ。
しかし、安心したまえ。 世界の誰も考え付かなかった方法を思い付いたから』
新任大統領補佐官
『はい』

異例の大統領緊急発表
国内外のメディア数百人。
急激に感染者数が拡大したk国において今後どのような対応をするのか世界が注目する中で、大統領は……

『国民の皆様、世界の同胞の皆様、またご心配をおかけしている世界の皆様、ご安心下さい。』
会場は、しわぶきひとつ聞こえない。

新任大統領補佐官
『さすが、我らが大統領…… 皆が聞き入っている……』

『我々は今後一気に事態の終息を図るべく…… オホン! 与野党の協力! 挙国態勢! で、これまで世界のどこの国も考え付かなかった方法で望む覚悟です』

新任大統領補佐官
『……………』固唾を飲む。

『それは、全国民をあげてやる……』

『 ろうそくデモです!』
両手を挙げ、高らかに宣言した。

新任大統領補佐官
『いや、コロナウィルス…… 集まっちゃダメでしょ』

天才ムンムン大統領 その6

経済再建

K国大統領官邸会議室
「本日、集まってもらったのは他でもない。この未曾有の経済危機をいかにして乗り切るか。
他国をあてにした通貨スワップ頼みでは、国民も不安な事と思います。
そこで、私は夜も寝ずに考え抜いた結果、歴史上世界の誰も考えつかなかった政策を思い付くに至ったのでここに開陳いたします。
尚、これは世界中どの国も考え及ばなかった政策なので極秘扱いにしてもらいたい」
会議室の一同、緊張した表情で頷く。
「皆さんは、中東地域の国々がオイルを産出するため極めて豊かであることは、ご存知のことと思います。
そう、オイルは現金と同じなのです。一方、我が国はオイルを産出しません。
そこで・・・」

大統領、間を置く、一同固唾を飲む。

「オイルの代わりに紙幣を大量に印刷するのです。造幣局を二十四時間フル稼働させて唸るほどの紙幣を印刷するのです。
そう、中東のオイルそこのけのタンカーで輸出するほどです。
どうですか、皆さん。
オイルマネーならぬプリンティングマネーです!」
会場、どよめく。
「さすが我らが大統領」
「名案だ」
「我々には考えも及ばなかったな」
等々、賞賛の嵐・・・

一ヶ月後

大統領
「どうだね、為替レートの方は?」
補佐官
「はい、石油じゃないのでバーレル当たりではありませんが・・・」
「うむ」
「トン当たり1ドル前後で推移しています」
「と、トン当たり?」
「はい、我が国の紙幣1トンににつき1ドル前後です」

大統領
「そ、それは古紙の相場か?」
補佐官
「いえ、ドルに対する我が国ウォンの為替レートです。巷間では数えるのも馬鹿馬鹿しいので重さで取引されてるやに聞いております」

大統領
「・・・・・・」


天才ムンムン大統領 その7

潜水艦
その1

K国海軍大将
「ムンムン大統領閣下、本日は、我国が世界に誇る偉大な潜水艦の進水式に、ご臨席を賜り有り難く厚くお礼申し上げます。
大統領より直々のご下命をいただき、国防科学院共々、数々の難題を乗り越えて、何とか潜水艦と呼べるものが完成いたしました」

大統領
『ん?・・・潜水艦と呼べるもの?・・・
せ、潜水艦でいいんだよね?』
「はい、ちゃんと潜水します」

『・・・何かひっかかるけど、まっ、いいか。
いやー、私も誇らしいよ。
これで、先進国の仲間入りだな。
潜水艦は超極秘の最新技術の塊だと聞くが、他国に情報は漏れていないだろうな』

「はい、どういう訳か世界中、無関心のようです」

『そうか、秘密裏に開発したから、世界は気付いていないのだな』

海軍大将
「……………」

「そんな事より、いよいよ進水です。
大統領、シャンパンを……」

華々しく、シャンパンが船体にぶつけられ、滑るように潜水艦が海面に押し出される。
10メートルほど進んだところで、潜水を始める。
ゴボゴボッ、ブクブクッ………

『か、海軍大将、も、もう潜水するのかね?』

「らしいですね」
『ら、らしい?』

ゴンゴンゴンゴン、ゴーン、ゴーン……

『ずいぶん、大きな音がするんだな』
「はい。海上にいても確認できます」
『それじゃ、敵艦はソナーを使用せずに、肉眼ではなく、肉耳で我が方の
潜水艦を確認できるということかね』

「まっ、そう言うことになります」

『それ、潜っている意味が何かあるのかね』

「一応、潜水艦なので潜ってないと、ただの丸木舟になってしまいます」

大統領
『…………………』
大将
「…………………」

大統領
『これは、失敗なのか?』
「いえ!現在、赤瓦台で、これは大成功であると云う理論を構築中であります!」

大統領
『・・・・・』

天才ムンムン大統領 その8

潜水艦 その2

潜水艦発射ミサイル(SLBM)

大統領補佐官
「大統領、ついに我国も潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)開発の目処がつきました!」
大統領
『おお!そうか!
で、今日はその図面を持って来たんだな』
補佐官
「はい!これです!」

大統領、じっと図面を見つめる。

『君、エンジンの図面を見ても、私には解らないから外観の図面を頼むよ』
補佐官
「それが、外観の図面です」

大統領
『これは、ただのフラスコじゃないのかね?』

補佐官
「潜水艦からミサイルを垂直に発射するのですから、そういう形にならざるを得ないそうです!」

大統領
『君、これじゃ、海上でクリンクリンして安定しないんじゃないか?』
補佐官
『さすが、大統領!よく気が付きましたね』
大統領
『まあね。私はこう見えても理科が得意だったんだよ』
補佐官
「ご安心下さい。艦の名前を見て下さい」
大統領
『ん?
何、スーパーミラクル起きあがりこぼしフラスコ型潜水艦?
フラスコの底に重りでも入れるのかね』
補佐官
「ご名答!」
大統領
『………それしかないだろ…………
ところで、これ潜水できるのか?』
補佐官
「さすが、大統領!
それが問題なんです。通常のフラスコでも水に沈めてしまうのは大変です」
大統領
『そうだろうなぁ。
そうだ!いっそ瓢箪型にしてみたらどうかね?』
補佐官
「素晴らしい!
瓢箪の下部に重りを入れるわけですね?」

大統領
『スーパーミラクル瓢箪型潜水艦・・・
いいんじゃないか?』

補佐官
「・・・・・」


天才ムンムン大統領 その9

規制三品目

新任大統領補佐官
「大統領、前任補佐官が『あんなものは、簡単に国産化できますよ』と言ったらしいものが、出来たそうです」

大統領
『ん?……なんか少し、持って回った言い方だな』

新任大統領補佐官
「日本による、輸出規制3品目です」

大統領
『おーっ、そうか!
ついに、やったか!さすが我、大k国だ。そうか、そうか、わはは………
例の、あの半導体に関わる重大な3品目だな?』

新任大統領補佐官
「前任補佐官マターなので、私にはよく判りません」

大統領
『で、名前は何と言ったかな?その3品目』
「はい、報告書をそのまま読みます。
一応フッ化水素、ほぼフッ化ポリイミド、多分レジスト。だそうです」

大統領
『………………』
『これは、成功なのか?』

新任大統領補佐官
「少なくとも赤瓦台は、世界に向けて、3品目開発大成功と発表したそうです。
しかし、御安心下さい。
日本と同水準とは一言も言っておりません。
我国独特の3品目完成と胸を張って発表してます」

大統領
『我国、ドクトクの………』

新任大統領補佐官
「あっ、ちょっと待って下さい。
製作スタッフからの報告書が添付されています。
昨年、大統領及び赤瓦台から、実現不可能な開発命令を受けました。
当初、何を寝惚けたことを、言っているのか理解出来なかった為、国防科学院の潜水艦建造責任者に相談したところ、我々も同様だったが、
「イチオウ潜水艦 …… 建造」と云う理論を構築するにいたり、命令を完遂出来た。
と云う貴重なアドバイスをいただき、ついに3品目を開発しました」

大統領
『・・・』

天才ムンムン大統領 その10

植木 等 大先生

大統領主席補佐官
「大統領は、やはり大学時代に、マルクスに傾倒されたのでしょうか?」

大統領
『ん?……
マスカラスが、どうかしたのかね?』

大統領主席補佐官
「プロレスの話はしてません!
共産主義ですよ。労働者救済の・・・」

大統領
『キョーサン杉?
僕はねえ、どちらかと言うとヒマラヤ杉の方が好きだねえ』

大統領主席補佐官
「誰が杉の話をしてるのですか!
イデオロギーの話です」

大統領
『ん?
インドコオロギ?』

大統領補佐官
「もういいです。ところで、
大統領でも尊敬する人がいるのですか?」

大統領
『ふふふ、そりゃ君、当然だろ。
君は、かの クレージーキャッツの植木等 大先生を知ってるかね。
その大先生の偉大なる歌、
無責任一代男 を知らないかね』


大統領主席補佐官
「知りません」

大統領
『それはだな、
俺は、この世で一番♬♪
無責任と言われた男🎶………
はい、ご苦労さん!』

補佐官
「・・・・・」


天才ムンムン大統領 その11

資産爆増
元大統領補佐官
「大統領、よい話があります」
元大統領
「君、私はもう大統領じゃないよ」
「いえ、私の中では永遠に大統領です」
「まっ、好きによびたまえ。
で話というのは?」
「はい、大統領の老後資金のための資産運用についてです」
「ほう、何か安全で利回りの良いものがあるかね」
「はい!その名も 資産爆増理論構築教会です」
「シサンバクゾウ‥
リロンコウチク‥
キョウカイ‥‥
何だか怪しくないか?
それに、協会ではなく教会なのか?」
「理論構築と教会、我が国最強のコンビネーションです。何も考えずに現金を預託すれば、体内の悪霊が退散し、理論構築により資産が爆増します。
ご安心ください。預託した翌月から毎月配当が指定口座に振り込まれます。
10億ウォンの場合毎月1000万ウォンです。
1年で約1億ウォン以上の配当、利回りで10%以上です。しかも元本保証です!」
「ホォー!す、すごいじゃないか。
では、取り敢えず10億ウォン頼むよ」

6ヶ月後
「配当は順調に入ってるかね」
「はい、約定通り6千万ウォン振り込まれています」
「こ、ここれは、本物だな。
よし、追加で50億ウォン頼むよ」

一年後
「順調のようだね。私も嬉しいよアハハ」
「大統領、教会から、さらに嬉しい依頼が来ています」
「ほーっ、それはどんな?」
「はい、大統領が会員を募って預託金を集めていただければ、その金額の10%をキックバックするそうです。大統領の支持者、友人に声をかければ即座に数千億ウォンは集まるでしょう‥との事です」
「そ、そそうだな。そ、その10%がバックされる‥‥」

その後・・・
「反応はどうかな?」
「はい、爆発的に資金が集まってますので逐次教会に預託してます。
尚、教会は大統領の名前のみで管理してますので、大統領が集めた預託者の名簿は当方にて管理して下さいとのことです」
「そうか、すべて私の実績としてくれるということだな。アハハハ‥」

その1ヶ月後

「これで一段落だな。後は金が爆発的に入ってくるのみか‥アハハハ
そうだ、教会長にお礼の電話してみよう。
たしか名刺があったな、あっこれだこれだ
えーっと、
資産爆増理論構築教会
会長 文不鮮明‥‥
フセンメイ?
まっいいか、かけてみよう」
 
「ルルル・・・」

「お客様のおかけになった番号は現在使われておりません‥」

天才ムンムン大統領 その12

格闘技

大統領補佐官
「大統領!すべての経済指標が、壊滅的状況を示しています」
大統領
『アハハ、予定通りだな』
大統領補佐官
「ど、ど云うことですか?」
大統領
『君は、馬鹿なのか?
国民は、困ってるだろ?』
「勿論です!」
『では、予定通りじゃないか』
「はぁ?仰ってる意味が解らないのですが………」
『ふふふ…
今な、我国がにっちもさっちも行かなくなってるのは、日本のせいだ。
と云う理論を赤瓦台で構築中なのだよ。アハハ…』
「そんなこと言ってる場合じゃないでしょう!
国民が、失業し飢えて、路頭に迷うんですよ!いいのですか?」
大統領
『・・・・・君は、もしかして親日なのか?』
補佐官
「えっ?、私は、どちらかと云うと新日と云うより全日本プロレスファンですけど、最近はK1とか、アサクラミクル(朝倉未来)もいいですね・・・」
大統領
『K1・・・ああ、k国ナンバーワンね、
しかし、朝からミルクは違うだろ。
どちらかと言うと、朝だからミルクだろ』
補佐官
「・・・・・」


天才ムンムン大統領 その13


新種のウィルス

補佐官
「大統領、日本で新しい変異ウィルスが見つかったそうです」
大統領
『おおそうか、ははは、いよいよ我国のK防疫を教えてやらなくちゃいかんな』
補佐官
「それが、うちのおかんが言うのには、かかっても無症状で、これまでのコロナウィルスを死滅させるらしいんです。」
大統領
『ほな、それは良いウィルスやないかい。間違いなく良いウィルスや』
補佐官
「ただ、うちのおかんが言うには女性に興味が無くなるらしいんです」
大統領
『そーかー、ほな良いウィルスちゃうなぁ。
女性に興味が無くなったらしまいやで、人口がますます減少してまうがな。そりゃ悪いウィルスや』
補佐官
「私も、そう思ったんですけど、おかんが言うには、このウィルスは制癌効果もあり、実際に癌患者がどんどん回復しているそうです。」
大統領
『なんやて、そりゃ良いウィルスやないかい。
絶対良いウィルスや。
間違い無いで。
補佐官、すぐ日本行きのチケット買うて来てくれへんか』
補佐官
「日本は今、入国禁止でんがな」

天才ムンムン大統領 その14

近代物理学

元大統領
「ところで、日本の物理学者は女性が多いんだねぇ」
元大統領補佐官
「どうしてですか?」
「まぁ、君あたりには解らないだろうが、私レベルになると色々なことに関心を持ち、常に学ぶんだなぁ‥」
「はぁ‥‥で?」
「うん、最近では人間の精神世界に物理学的アプローチをしているらしいじゃないか‥」
「精神世界に物理学‥‥ですか‥」
「そうなんだよ、それで、日本はその方面ではノーベル賞を受賞する程進んでいるらしいから、業腹だが本屋の日本の物理学関連コーナーへ足を運んだわけだ‥」
「はぁ‥‥」

「そうしたら、君、びっくりじゃないか」
「何がですか?」
「りょうこ力学入門、波動のりょうこ力学、精神とりょうこ物理学‥‥
量子さんと言う名前の女性物理学者の書籍が大量に並んでいるんだ」
「‥‥‥」

「どうしたのかね?
なんか、目に侮蔑的雰囲気があるように見えるが‥‥」
「いえ、もしかして近くにぶんこさんとか、げんこさんの書籍もあったのではないですか?」
「そ、そうなんだよ君!よく分かったねぇ。
原子物理学、分子物理学、電子物理工学‥もう、みんな女性の名前なんだよ、アハハ‥驚いてしまったよ」
「アハハ・・・デンコ物理学ですか‥」

「そうだよ君、びっくりだろ?」
「ええ、別の意味でびっくりです」
「さらにビックリしたのは君、
なかまこの物理学って言うのがあったよ、なかまこの物理学だよ君、アハハ、ガハハハハハハ‥
いったい君、なかまこなんて女性の名前の苗字はいったいなんだろうねぇ、もしかして中間なんて苗字だったりして、なかまなかまこ‥ギャハハハガハハハハハハ‥」

元大統領補佐官
「ちょっとよろしいですか?」
元大統領
「なんだね、もっと面白い話があるのかね?遠慮せずに言ってみたまえ」

元大統領補佐官

「え、ええかげんにせぇ!」

天才ムンムン大統領 その15

李 克強

コンコン
「どうぞ」
「失礼します、元大統領」
「君、もうその元大統領というのは勘弁してくれないか」
「では、何とお呼びすれば‥」
「ムンさんでもムンちゃんでも何でもいいよ」
「はぁ、実はC国の李克強氏が亡くなりました」
「何?コケコッコウ?」
「いえ、リコッキョウです」
「ん?烏骨鶏?」
「なんで、ニワトリしばりなんですか?」
「何?縄跳びひばり?」
「あのねぇ、ムンちゃん。
おまえ、暇なのか?」
「君、それはちょっとくだけすぎじゃないか?」
「あっ、いや聞こえているんですね」
「最初から聞こえてるよ。
で、六角形がどうしたって?」
「‥‥」

天才ムンムン大統領 その16

超国家機密情報

「大統領、お呼びですか」
「うむ、掛けたまえ」
「君はまぁ、私が世界情勢に極めて精通し、その洞察力には目を見張るものがある‥てことは十分知ってるとは思うが‥どうかな」
「はぁ‥」

「君、その(はぁ‥)と言うのは、
ちょっと疑念系が入ってないか?」
「そ、そんなことはありません。
それは大統領の誤解というものです」
「そーか、ならいいんだが、アハハ‥‥」
「‥‥」

「えーえっほん」
ところで、君、米国防総省と米国家情報長官室が未確認飛行物体(UFO)の調査報告書を発表したらしいじゃないかね」
「よくご存知で」
「内容をざっと読んでみたんだが、なかなか凄いじゃないか。
うちの国防省とかにも機密の記録があるんじゃないか?」
「はい、勿論ございます。ご覧になりますか?」
「ぜひ見たいもんだねえ」

数日後、
「超超極秘記録なので、私達以外には絶対見せないようにと国防省より釘をさされました」
「なるほど!なにか、胸がときめくねえ‥」
「では、早速、国防省の超超極秘サイトにアクセスします」
「ふむふむ・・・」
「出ました、1枚目の画像です。
これが国内で撮影された最初期のUFO画像です」

「ほ、ほーっ!
す、凄いじゃないかね。米国に負けてないねぇ。」
「いえ、こう言うものは勝った負けたとかいうことでは‥」

「画像を拡大出来るのかね」
「はい、もちろん」
「画像も出来るだけ鮮明にして拡大してみてくれたまえ」
「はい!」
「おっ、なにか見えるぞ。この部分を拡大してみてくれ」

「ここですね。
あっ、何か文字のようなものが確認できますね」

「文字じゃないか? これは国防省も見落とした大発見かもしれないぞ!
宇宙人が文字らしきものを使う・・・
これは全世界に衝撃を与えるぞ!
世紀の大発見だ!
解読してみようじゃないか」

「はい、えっと解像度をあげて拡大してと‥」
「きたきた、最初の文字は漢字の『中』という字に似てないか?ありそうな図形、いや象形文字だな・・・次は?」
「華?ですか‥」
「えっ、華?次は?」
「飯店みたいですね‥」
「なにぃ?!・・・続けると、中華飯店?‥
これもしかして、中華料理のどんぶりを放り投げて撮った写真なのか?」

「うーん、なんとも言えませんねえ」
「いや、言えるだろ。
捏造するにしてもちょっと雑過ぎないか?」

「念の為に、次の画像を見てみますか?」
「そうだな、今のは間違えて紛れ込んだのかもしれないしな」
「出ました」

「ほー、今度はアダムスキー型のUFOか?」
「先程のようにアップにしてみてくれ。
そうそう、ほーこれは本物かぁ?」
「あっ、上部に何か見えます」

「おー、拡大したまえ」
「機体番号らしきものが見えます!」
「そうか、そう言うものがあっても不思議はないな。解読出来るかね」

「あ、はい‥
(特¥2980)と印字したシールみたいですね。」

「君、これは日本の土鍋じゃないのか。
それを放り投げて撮った写真じゃないのかね」
こんなものを超超極秘サイトに何年も保存してるのかね・・・」

「大統領、まだ5万枚ほど画像がありますが、ご覧に‥」

「見るわけないだろ!
やることが雑過ぎると国防省に言っておけ!」

数日後
「大統領、大変です!
米国が発表して、間をおかずに我が国もあの画像を世界に発表したそうです」
「な、なんだとぉー!
で、何と言って言って発表したんだ?」

「写真の数なら負けないぞ・・・と」

大統領
「・・・」


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