ブリうまお

政治・経済・時事ネタを書きます。 好きな寿司ネタはブリとアジ。

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最近の記事

ベーシックインカムが作る地獄

 私は、今の日本でベーシックインカムを唱える政治家は全く信用できないと思っています。ベーシックインカムは現実味もないうえに実現しても全然良いシステムではないからです。それを唱える政治家は信用なりません。  ベーシックインカムは、すべての国民に、その名の通り基礎的な収入(生活に必要な収入)を公的に給付するというシステムです。働かずに暮らしていけるなんて、とっても素敵!ということで、そこそこ人気のあるこのベーシックインカムですが、ちょっと考えるとそんなにいいものじゃないということ

    • 維新の会の社会保険料改革の評価点と問題点

       先日、日本維新の会が社会保険料負担引き下げなどを目的として、医療制度改革の提言を発表しました。まず、その内容を音喜多政調会長のXの投稿より引用します。 また、細かい部分についても公式サイトの政策のページから閲覧することができます。(一応、読まなくても大丈夫な文章にはしているつもりですが)  この政策に対する私の率直な印象は、良いところもあるけど、問題点も多いな~といったところです。  先に言っておきますと、私はしかるべき施策のための負担であれば受け入れるべきだと考えてい

      • 子育て支援金制度にかかる社会保険料の「目的外使用」問題

         自民党により、子育て支援金制度が導入されることが決まりました。この制度については一度こちらの記事で制度の是非について触れているのですが、今回はもう一つの論点である、「目的外使用」の問題について考えを述べたいと思います。  まず、前提として、今回の子育て支援金制度は、社会保険料に上乗せする形で行われるます。社会保険料は年金保険料や健康保険料として徴収されているわけですから、もちろん使い道も年金や健康保険に使われますし、そうでなければなりませんよね。これに対し、子育て支援金制

        • 「生産性」が低くても社会のお荷物にはならない

          「高齢者はもう働けないから、そこに回る財源を生産性のある現役世代に回すべき」「障がい者は生産性がないから社会に不要だ」…  ネット上でこんな意見を目にしたことはないでしょうか。こういうことを言う人たちは、生産性という面を見て「合理的である」ということを理由にしています。実際に、2016年には似たようなロジックで、相模原市の障がい者施設で殺人事件まで起きました。それに対して、道徳・倫理的な面ではなく経済学の面からNOを突きつけることで、合理的にも間違っていることを指摘したいと思

        ベーシックインカムが作る地獄

          資本主義社会の「陰謀論」の正体(?)

           今回の記事はちょっとした思い付きで、SNSなどで語られる陰謀論と資本主義経済の話をしたいと思います。なにかエビデンスがあったり、理論的にしっかりした話をしたりするわけではないので悪しからず…。  「DS(ディープステート)」などと呼ばれる言説を聞いたことがあるでしょうか。これは、世間でいわゆる陰謀論と言われるものの一種でして、「政府を陰から操る組織」を指す言葉です。政治は民主主義の下では、選挙で選ばれた政治家によって行われるべきものですから、当然この「DS」は悪いものとし

          資本主義社会の「陰謀論」の正体(?)

          「子育て支援金制度」は「現役世代から取って現役世代に配る意味のないシステム」なのか?

           子育て支援制度に対して、「現役世代を支えるためのシステムなのに現役世代から取っては意味がない!」という批判を耳にします。先に結論から述べさせていただくと、それは違うと思います。なぜなら、「能力に応じて負担し、必要に応じて分配されるシステム」だからです。  まず、現役世代が受け取るお給料というのは、市場の機能によって行われる分配です。ここでは、仕事や役職に応じてお給料が決まりますよね。そして、仕事や役職はどう決まるかと言えば、おおむねその人の能力によるでしょう。市場では、能力

          「子育て支援金制度」は「現役世代から取って現役世代に配る意味のないシステム」なのか?

          封建時代と現代の「五公五民」

           税金や社会保険料などの高負担から、いつからか「五公五民」という言葉が使われるようになりました。これは当然、日本の歴史の授業で扱うような、江戸時代の「四公六民」からくるものでしょうが、個人的にはその時代と同列に語るのは全くのナンセンスだと思います。  当然ですが、封建制時代の国民への負担と、現代の国家としての国民への負担は全く質が異なるからです。その質の違いというのは、負担の使途の違いです。封建制の時代では、召し上げられた年貢は武士や貴族の食い扶持になっていました。国民への多

          封建時代と現代の「五公五民」

          社会保険料は「負担」ではない?逃げてはいけない財源論

           子育て関連の財源が社会保険料と同様の形式で徴収されることとなり、「負担増だ」などと叫ばれている昨今ですが…社会保障のシステムを知れば、社会保険料は単なる「負担」ではないんだよ、ということをお伝えしたくてこの記事を書き始めました。社会保障システムは、基本的に国民の多数を占める労働者が得をするように設計されています。国民が社会保険料を「負担だ!」と嫌悪していては、票が必要な政治家たちは社会保険料を財源とした政策を避けるようになります。そうなると、本当に必要な社会保障政策が実施で

          社会保険料は「負担」ではない?逃げてはいけない財源論