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アンジー。tríocha a cúig

イーニエもよく喋ったが負けないくらいルーはよく歌っていた。僕の泊まる部屋に案内してくれた時はステップまで踏んでた。
ねえ、セジュ、夕ごはん、僕たちのところで一緒に食べない?今日のお客様はセジュだけなんだ。正直に言うと、そうしてもらえると僕の手間がはぶけるの。
最初に通された部屋から家族エリアに入った。
小さなキッチンとリビング、それと広くはない寝室。寝室にはベッドが二つ並んでいた。
ここも改築したかったんだけど予算が尽きちゃって。頑張って稼がなきゃ。イーニエの部屋がないもんね。
ルーが二の腕に力こぶを作るマネをした。
パパのほっそい腕でえ?ムリムリムリムリィ。
うるさいの、昨日は黙ってて。
パパこそうるさい。僕は昨日なんかじゃない。
イーニエは怒って大きく切り分けたアップルパイを持って部屋を出て行った。
怒らせちゃった。
どういうこと?
イーニエってアイルランド語で昨日って意味なんだけど、僕が月曜って意味のルアンだから、あのこは本当なら土曜のサーランなんだよね、あのこのママが間違えちゃって、ねえ、子供の名前、僕への嫌がらせで変な名前にしたりしないよねえ?
それだけ怒らせたってこと?そもそもなんでそんなにルーに怒ってるの?
それは、んーと、二回プロポーズして二回とも他の人好きになっちゃったから。
二回?
んー。あーうーん。んーとね。必死に言い訳しようとしてるルーの眉あたりに、もうすぐ泣きますよ、のサインが出てる。うつむいてフォークで肉をつつき始めた。
イーニエのことも、イーニエのママのことも、僕、怒らせてばっかり。
だめだめだめ、このタイミングで泣かないで。
今度からルーだけでも、サーランって呼んであげたら?それに、イーニエ、じゃないや、サーランのママもルー信頼してるからサーランを預けたんだよ。あと、さっきみたいな意地悪言わないでおけば、サーランだって怒ったりしない。
ほんとに?
うん。たぶん。
ようやくルーが顔をあげた。
やれやれ。



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